ケイコ 目を澄ませてのレビュー・感想・評価
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女の子は殴り合いせんほうがええんとちゃうの?(ハリー風)
過去ボクシング場面は幾多の不自然感モノがあったのですが
岸野ゆきのちゃん、静の演技が冴えていて
本作はなかなかリアルでした。
でも主人公がコミュニケーション取りずらい中で頑張る!という
監督の意図はわかるんだけど
ワタシはもう少し心のうちが見えるような演出にしてほしかったです。
70点
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アップリンク京都 20230129
絆の物語
僕にとっては明確に”絆”の物語だった。
セリフが少ないぶん、ひとつひとつが響いたし
慕い慕われ、想い想われ、支え支えられみたいな
そういう温かな関係性に素直に感動してしまった。
エンドロールも含めて、画づらのリズムというのかな。
なんてことない場所で見たことない風景を見せてもらった気がする。
チャンプを継いだりはしない
字幕版で見たが、周囲の音も字幕になっていて、もし字幕になってなかったら私はこの音に意識を向けなかっただろうと思う。当たり前に聞こえることで、音への意識が薄いのかもしれない。縄跳びの音、文字を書く音、雨の音…。
前半、耳が聞こえないことで生じるちょっとした不便や、聞こえる人たちとの間に起きる小さなズレがさりげなく描かれていた。
たとえば弟の友人の女の子が「さよなら〜」と声だけかけて帰ってしまう。聞こえないケイコにとっては、何も言わずに気づいたらいなくなっている。コンビニでのポイントカードのやり取りや、階段でぶつかる男性の悪意など、聴こえることが当たり前と思っている側の傲慢さがすごくよく表現されているなと思った。
ジムの女性オーナーの、善意からの気遣いも少し重荷に感じる気持ちもわかる。
コロナの描き方も、とてもあの時の雰囲気を捉えていた。無観客の静かな試合。
ミット打ちがリズミカルでとても楽しそう。ボクシング映画ということであまり興味もなかったが、みてよかった。日本映画らしく、劇的なことは起こらない。クリードを観た後なのでギャップを感じて面白い。
気になったのは母親役と三浦友和の妻役がだいぶ若いのではということ。特に三浦友和の妻は妙に色気があって、どういう関係なんだ?とノイズに感じた。20歳くらい年齢が違うと思うんだけど。最初、娘かと思った。日本映画って夫に対して妻や恋人役を20歳30歳若い俳優がやることが多い気がする。理由があるならいいけど、不自然に感じることも多い。
登場人物が全員温かい映画があってもいい。
話としては耳が聞こえない女性が、ジムの会長やコーチ、周囲の人々に支えられながらボクシングに打ち込む話。大きな起伏も伏線もなく、淡々と静かに進む。それ故に「退屈」「つまらない」という感想も抱いたのは正直なところ。
でも、この映画の良さというか存在意義はそこじゃない。
冒頭のコーチとのミット打ちのシーンに既にそれは現れていた。コーチが耳が聞こえないケイコのために小さいホワイトボードに「コンビネーションミットやろう!」と書いて伝える。ミット打ちの間も一言も発さず一生懸命身振り手振りだけで教える。あー、このコーチいい人だあ、というのが画面いっぱいに伝わってくる。(末尾に!を付ける時点でもう。)
これが全編通してこうなのである。三浦友和扮するジムの会長も、仙道敦子扮するその奥さんも、もう一人の厳しめのコーチもケイコのためにしらみつぶしに移籍先を探したり、同居する弟もそのハーフの彼女も、心配して試合をみられないお母さんも、応援する職場の同僚も、ケイコが乗り気でない対応をしてしまった移籍先候補のジムの担当者も、顔がボコボコになった対戦相手も。。
みんなどこか優しく温かい。手話やジェスチャーが多く静かに進むことも相まって、優しく穏やかなトーンが全編をまとう。
殺伐とした世の中、こういう一服の清涼剤のような映画があっていい。
人を信じることができる。この映画の存在意義はここにある。
本当はすべてが聴こえていないんですよね。
聴覚に障害があるとはどういうことか、想像しながら見ていました。岸井さんの演技もさることながら、全編にわたってBGMは流れず、ボクシングや線路の音が印象的だったことがそうさせたのかもしれません。
聴覚障害を乗り越えて
とかそういう次元の話ではない。障害があるとかないとか、関係ない。人間の話である。本人が障害があるからこそのプレッシャーや恐怖を感じ、心を閉ざす。孤独、孤独と言いながら、周りには人がいる。紛れもなく岸井ゆきのは最優秀主演女優賞。欲を言えばもう少し体をつくって欲しかった。
ノスタルジックを感じる16mm
2020年設定の物語だが、昭和の空気感を醸し出す16mmで撮影された映像。
ニコニコイメージの岸井さんとギャップを感じる深刻な演技に、より深みを与えているように見えた。
でもストーリーは退屈だったなあ。
じっくりと魅せてくれる
聴覚障害のボクサーという、一人の女性の人生を切り取った作品。
じっくりと丁寧にその生き様を描いており、主人公ケイコだけでなく周りの人間、特に会長との関係性がとても活きていました。
それとミットのコンビ打ちがすごい興味深かった。その教え方もだけど単純にすごい。
やはり岸井ゆきのがすごくて、決して多くない動きの中で実に深みのある芝居をしていました。
緩急の少ない話ですが、それがまた良い。音の使い方もうまかったですね。
しかしこれは劇場で観るべき作品でした。エンドロールでしみじみ感じましたよ。
じっくりと魅せてくれる作品でした。
アイツがあんな事件を起こす前に
ケイコが自分に勝った相手と出会うラストシーン。
相手も働いてボクシングをしていることに気づく。
アイツがあんな事件を起こす前にこの映画を観ていたら、
自分には自分の孤独があるように、他人には他人の孤独があることを気づけたかもしれないのに。
音の無い世界から感じたもの
岸井ゆきの演じる生まれつき難聴と言う
ハンデがありながら、研ぎ澄まされた感覚で
相手の動きを見てボクシングに打ち込む
熱心な姿が丁寧に描かれていました。
ボクシングジムの会長はケイコの人間として
真摯に向き合う生き方や器量があることを
見込んでいました。
日常生活の不便さ、ケイコの耳に聞こえてこない電車の踏み切りのカンカンなる警報の音
黄昏のなか、野原を走るケイコのシルエットは、しっかりと前向きに生きる、ケイコの新しいスタートをイメージしながら見ました。
ほぼ全てのシーンで無駄がない
10年くらい前の実話を基にしているそうですが、作中がコロナ禍になってるのは驚きました。口元が見えない事が重要になってますが、それ以外に意図があったのかな?自分が気付いてないのかもしれません。
決して深いテーマではないんですが、ほぼ全てのシーンで登場人物の心理変化が感じられる、ドラマとしての意味があり、無駄がない作品でした。
静寂で波立たない
岸井ゆきのさんが素晴らしい。
あの「愛がなんだ」の弱い女の子が、
こんな顔出来るんだと驚いた。
女優さんって凄い!
岸井ゆきのの気概とは別に内容はと言うと、
熱を感じられなかった。
ケイコと題打ってる割には、
ケイコよりジム周りの人の方が気持ちが伝わって来た。
耳が聞こえないと言う主人公だから敢えてそう言う演出だったのかな?
途中弟に、心を勝手に読むなと言っていたし、
結局人の気持ちなんて分からないよねと言う事なのか。
ケイコの心情がイマイチ掴めなかった。
マスクをしていて何言ってるか分からないと言うシーンはコロナ禍を上手く使った良い演出だなと思いました。
耳の聞こえないボクサー
主人公(岸井ゆきの)は耳の聞こえないプロボクサー、一戦一勝している。
ジムでは愛想のない人と思われているが仕方がない。
ジムの会長(三浦友和)は病気で、そろそろ止めようかと思っている。
二戦目も勝つが、気力が萎えてきたことを自覚し・・・。
人生、自分は自分だ。
ゆきのちゃん、凄い女優さんだわぁ
なんだか、ドキュメンタリーを観ているようでしたね。
帽子ひとつとっても、リアルというか。
下町風情の昭和感にほっこりしながら
純粋に岸井ゆきのちゃんがボクサーに見える、、
耳が聞こえないというハンデも演じて、
凄い、、っていう女優魂に感激でした。
もうちょっとだけ、ドラマチックな展開が
欲しかったけど、、。
また彼女の芝居、観たいです。
久しぶりの三浦友和さんもキラリでした!
2本立て2本目。マニアック臭漂う作品。 オープニングタイトル、BG...
2本立て2本目。マニアック臭漂う作品。
オープニングタイトル、BGMがほぼなし、カメラワーク。悪く言えば低予算臭も漂う(笑)
聴覚障害女性ボクサーの悲哀。岸井ゆきのは頑張っていたが、あまり大きな事件はなく、お子ちゃま脳の私には今一つ。様々な映画的技法が駆使されているようだが、そんなことはお子ちゃま脳にゃ、知ったこっちゃない(笑)
ラスト、ケイコはボクシングを続けるのか?まあ別にどっちでもええけど…とか思ってたら、おいおい、そう来るんかい。責任持って描けよ!フランス🇫🇷映画か!そしてこういう作品は高評価なのだ(笑笑)
「そば煮るね」以来の岸井ゆきのさん、好きです。
岸井さん、すごいですね。
決してかっこいいファイトとは言えませんが、倒されて向かって行く時の前のめりの姿がよかったです。
「百円の恋」や「レッドシューズ」でかっこいい女性のボクサーの姿を見たので、減量の反対に、この役のために太ったという岸井さんの猫背の歩き方、まさにノーメイクの表情などに圧倒されました。
最後の終わり方も好きでした。
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