ミラベルと魔法だらけの家のレビュー・感想・評価
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家父長制からの解放。
家族=血族を無条件にいいもののように謳い上げるものが苦手だ。それこそ『リメンバー・ミー』なんかは提示している家族像が「全員が善良かつ音楽的才能がある」という極端に限定されたもので、そこに当てはまらない敵は家族を持つこともできずに退場していく。いや、家族はそんなに都合のいいものではないし、そもそも善悪とかを超えたところで否応なしに結ばれるのが血縁ではないか。そして血族は、ときには喜びにも呪いにもなる。と、そんなテーマ性にちゃんと踏み込んだのがこの映画だと思う。
ミラベルの家族に特に悪人がいるわけではないのだが、誰もが家父長制に囚われたり、能力を発揮して家族(とコミュニティ)に尽くすことが最上だという価値観のせいで、内心ではプレッシャーに悩まされている。しかし、貢献度や能力ではないところで、一人ひとりは好きにしていいし、認められていいのだというメッセージは、短絡的な家族礼賛からようやくここまで来たかと思わせてくれるものだった。
……なのだけれど、バラバラになった家族がもう一度ひとつになるための手放したのが「魔法」だったのに、なんか奇跡が起きて魔法も戻ってきたよやったね!のラストはちょっと唖然としたし、正直蛇足だったのではないか。ファミリー映画だからと言う人もいるかも知れないが、せっかくここまで踏み込んだのだからどうしても勿体ないと思ってしまう。
斬新な「題材の設定」で攻めている“ディズニー・ミュージカルアニメーション映画”。考えすぎずに見るのが正解か。
本作は、ミュージカルアニメーション映画としては、さすがはディズニー!といった感じで、アニメーションの動きや音楽の心地良さには文句の付け所はありません。
吹替版では、ミラベルの長姉・イサベラ役の平野綾は、歌も非常に上手く、やはり本職の声優が、よりクオリティーを上げる存在になっていると実感しました。
さて、本作は、題材の設定が「ヒロイン以外の家族全員が魔法を使える」という通常とは“逆設定”になっている点は、かなり独自性があって興味深かったです。
これをどのように面白い作品に落とし込めるのか楽しみにしていましたが、なぜミラベルが窮地を救える存在なのか、という必然性の部分が難しかったように感じました。
メッセージ性としては「誰にでもそれぞれの存在価値がある」ということだと思われます。
その意味では、唯一魔法を使えないミラベルだからこそ、魔法が消えかけている世界を救える存在になれるのかもしれません。
魔法が使える他の家族は、自分の力が弱くなっていることに恐怖などを覚え、頼りない一方で、ミラベルは変化がないので、相対的に家族のために力を発揮しやすい存在となれるからです。
このように、本作は、この「グラデーションの部分に意味がある」のですが、グラデーションは違いが見えにくく、クッキリしない点が本作の難しさだと思われます。
そのため物語の必然性を追求し出すと、やや爽快感に欠ける作品に見えてしまうのかもしれません。
とは言え“ディズニー・ミュージカルアニメーション映画”として、深く考えすぎずに「ミュージカルとアニメーションの動きを楽しむ映画」として見れば満足度が高い作品なのは間違いないでしょう。
自力をつけて、強くなりたい人におすすめの映画
スペイン語では「ENCANTO」というタイトルのこの映画。
色がカラフルで歌が耳に残り、絵がとても綺麗なので見入ってしまった。
代々何かしらの魔法を与えられる一家に生まれ育ち、唯一与えられなかったことから
常に疎外感や悲しみを抱えているミラベル。
そんなミラベルが、家族の一大危機に立ち向かう。
魔法がなければ家族ではない
魔法がなければ認められない
そう思っていた一方で、魔法を使える姉たちは、姉そのものを見てもらえなくなり、
「魔法がなくなれば自分も一緒になくなってしまう」という不安を抱えるようになる。
魔法は本来、家族が幸せに暮らすために与えられたものだったにも関わらず、
結果的に家族を苦しめていたことがわかり、魔法を一番最初に授かった祖母アルマは悲しむ。
私たちも自分以外の何かによって自分を支えていたり強くしようとしている節が少なからずあるかもしれない。そうではなく、皆それぞれ生まれ持っているものだけで十分だということを教えてくれる素敵な映画だった。
☆☆☆★★(中盤で少しだけ落ちたのであくまでも暫定的な採点です💧)...
☆☆☆★★(中盤で少しだけ落ちたのであくまでも暫定的な採点です💧)
字幕版を鑑賞。簡単に。
音楽に、『イン・ザ・ハイツ』のリン=マヌエル・ミランダが関わっているので。題材が彼に合っているのもあるのでしょうが、これまでのディズニーアニメ(例えば『アナ雪…』)の様に、特筆した1〜2曲で全体を引っ張って行く作品とは違って。流れる曲の全てが佳曲と言って良いかと思います。
特にオープニングの曲は完璧だったと思いますね。
但し、アナ雪の様な特大ヒット曲が無いので興行的には苦戦するとは思います。大体、今はみんなネット中心に移行していますし、、、
作品全体として楽しい作品なんだけども、ストーリー的に過去のディズニーアニメに於ける《お姫様要素》がちよっと足りないかなあ〜と。
昨今のディズニーアニメ(実写含む)に習い、エンドクレジットは10分以上あるものの。終わりまで観ても特にオマケ要素はないので、急いで帰っても問題なしです。
因みに、冒頭の短編アニメは親子愛満載な良作。
『ミランダ…』よりも好きでした。
まあ、短いからこそ…ってところもあるとは思いますが。
採点すると☆☆☆☆で
カピバラ可愛い過ぎ、是非ツムツムで使いたいから登場させて欲しい(^^;)
2021年11月26日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン5
魅力
2024年2月14日
映画 #ミラベルと魔法だらけの家 (2021年)鑑賞
魔法の力に包まれた不思議な家に暮らすマドリガル家の中でただ一人魔法が使えない少女ミラベル
その家から魔法が失われる危機が訪れる
ディズニー初のオールラテンアメリカンキャストによる長編映画で観客の約25%はヒスパニック系の世帯
ディズニーの映画でやるような内容じゃない
この映画のテーマはなんの取り柄もない自分自身でも見つめ直せばきっと大切な意味がある、というもの。
これをテーマにするのはご立派なことだと思うし人権が叫ばれてる昨今にはぴったりな内容に思える。
ただ言ってしまえば最近の差別を撤廃する世論が作らせたような作品であり、それ以上の魅力というものが感じられない。テーマはこのままでいいにせよ、普通だったら脚本の時点で書き直し、もしくはボツになるくらいに話の展開に起承転結もないし視聴者の想像を裏切る驚きもない。
それぞれ能力を持ってる家族たちが各々の特徴を活かして大きな困難を乗り越えていく展開にするのが定番だが、ただ魔法を見せびらかすだけで登場させる意味を持っていない。人数だけ並べ立てたところでほとんどのキャラクターが個性なんてあってないようなものになってしまってる。
ストーリーもキャラクターも立っていないからなのだろうか。いつも以上にミュージカル成分で誤魔化そうとしているが、魅力的な曲というのも用意できていない。
本来であれば映画の質にとことんこだわるディズニーならこの作品は日の目を見なかっただろう。とにかく話の展開のクオリティが低く、言ってしまえばブラッシュアップする前の状態のまま作り上げてしまっている。それは最近の社風のせいなのか、動画配信サービスのせいで一個一個にクオリティを割けなくなってきているのかはわからないが、正直ディズニーの映画作品として作るような内容に到底追いついていない。
繰り返すがテーマが悪いのではなく、もっと改善しなければならない部分があるのを放棄して無理やり作ってしまったのが問題なのだ。起承転結をしっかりしてキャラクターそれぞれにしっかりと活躍の場面を与え、ヒロインの魅力というものを引き出しさえすれば問題ない。それは簡単なことじゃないのは重々承知だが、それを続けてきたのがディズニーなんじゃないのか。まさか特別な作品なんか作れなくても自然体な映画が出来ればそれでいいと自分たちに言い聞かせるために作ったとでもいうのか。
このような作品を普通にリリースしてしまっている今のディズニーはもう少し危機感を持った方がいい。
Encanto
バイロン・ハワード監督、ジャレッド・ブッシュ監督作品は『ズートピア』のみ観賞済。
公開前に予告編を見て面白そうだとは思ったものの見逃し、第94回アカデミー賞でこの作品の劇中歌「秘密のブルーノ(We Don’t Talk About Bruno)」のパフォーマンスが行われた際に、アカデミー賞のパフォーマンス曲の中でも特に耳に残る曲だと思った記憶がある。
その後、金曜ロードショーとしてテレビ放送される際にまだ未鑑賞なのを思い出し、時間差はあるもののようやく観た。
観終えて思ったのが大家族の話でありつつ家父長制の話であり、かつマジョリティとマイノリティの話でもあるとても間口の広い話ってことだった。
同じ大家族を扱った話で個人的に思い浮かぶのが(劇場やテレビ放送、DVDなど観賞回数が多いのもあって)細田守監督の『サマーウォーズ』なんだけれど、個人的にはこの作品の方が(どちらも好きなのは大前提として)大家族モノとしては刺さった。
それは "人種のサラダボウル"と言われるコロンビアを舞台にしていることで、同じように "人種のサラダボウル"と言われるアメリカ、その中でもハリウッドをも表し、そんな違う人間が互いに(血縁だけじゃない)”家族”として支えあうことを(日本だと核家族以前のように)描くことで、コロナ禍以降の我々の行く(ドアの)先を照らしてるように感じたからだった。
更にそこに能力を”持つ者”と”持たざる者”って面も入れることで”主役(マジョリティ)”と”脇役(マイノリティ)”というメッセージ性も絡む、これまでの家族モノとは一味違う作品になってるのもあり、それをディズニーが制作してるってのは子供たち(未来を担うもの達)にその認識を広めていくって意味でも、2020年代の作品として後世にも語るべき一本として残るような作品になっていると思った。
個人的にはそれぞれ能力のある家族の中で、唯一能力の無い家族を主人公に据えてることがディズニープリンセス(憧れられる対象)に対してのアンチテーゼに(集合写真のシーンが顕著)感じたし、能力がある人も無くなる恐怖を持つことや、関わり合いの中で自分を押し殺すこと、期待に応えられないことで逃げ出してしまうことに対して”そのままのあなたでいいんだ”と、能力が無い主人公が輝けることを相互理解を通じて見せる、原題の「Encanto(魅力、魔力を意味するスペイン語)」その名の通りの人間賛歌の作品だと感じた。
そんな観終えた後も重く悲しくなりがちなテーマを据えてるのに、ミュージカルとして包むことで観終えた後に笑顔で送り出してくれるような楽曲の構成やバランスも絶妙だった。
楽曲も素晴らしいと思ったら作曲担当のリン=マニュエル・ミランダさんは『モアナと伝説の海』や2023年版『リトル・マーメイド』の作曲家でもあることを知って、どちらの作品も気に入ってたので素晴らしい出来に納得した。
メイキングでコロンビア現地に取材に行くだけではなく、制作が始まった後も(過去の情勢によってそれぞれ事情がある)コロンビアの家族や製作スタッフそれぞれの家族の話を聞き脚本に反映させたり、コロンビアの文化(食べてるものや調理方法、建築物、ダンス、ファッションなど)を都度現地の人々に監修を受けリテイクしているのを見ると、コロンビアを舞台として描くことに対して真摯に描き、かつ世界にも通じる普遍なものを描こうとしてるように感じられた。
だからこそ観終えた後にメイキングや吹き替え版、ハリウッド・ボウルでのコンサート映像も続けて観賞したくなったり、劇中に登場するアレパも食べたくなったんだと思う。
惜しむらくはこのムーヴメントを公開当時に感じたかったことだけ。
魔法使いの家族で、一人だけ魔法を使えない主人公の物語
はじめての鑑賞
簡単にストーリーを確認すると・・
主人公のミラベルの家族は魔法使い
不思議な力を持つ家に住み
5歳の誕生日に不思議な力が与えられる
ミラベルも5歳の誕生日に儀式を行うが
何故か力を持つことが出来なかった
ある日、家族が住む家にひびが入り
不思議なろうそくの灯が消えそうになっているのを見る
という物語
ディズニー作品なのに家族が仲良くないし
主人公は街の人とは仲良しなのに、祖母から見下されえていたり
チョット違和感を覚える
結論を言ってしまうと
魔法の家が崩壊してしまうが
家族が和解し
ミラベルの不思議な力で
壊れた家に魔力がよみがえるのだが
なぜかハッピーエンドに感じなかったので
評価はこのくらいかな?
ニュートンとゲーテの色彩理論の対立を少しだけ勉強して鑑賞すると良い
ウォルトディズニーレーベルの最高傑作かもしれない。
子供でも理解出来る物語表層の家族のお話、現代的寓意のお話、原案小説のお話、コロンビアの歴史のお話、これら4つの筋の鑑賞方法の提示と西洋文化史を踏まえた作劇が見事。
現代アート作品のタイトル&テキストのように読解に欠かせない先行作品を提示してくるけれど、それらの作品メッセージを受け取れなくても楽しめる造りになっている。
音楽まで良いと来てるので、おそろしく完璧な作品。
直接の引用かは不明だけど、タイトルはおそらく以下の詩のようなイメージが元になっている。
Stufen (Hermann Hesse)
"Todo comienzo tiene su encanto."
"Und jedem Anfang wohnt ein Zauber inne"
(↑スペイン語と原文)
コロンビアの国旗はフランシスコ・デ・ミランダ(Francisco de Miranda)という人がゲーテの色彩理論に基づいてデザインしたとのこと。
ゲーテ的な色彩理論(色彩心理学)で設計された1-2世代目とニュートン(光学)的な色彩理論で設計された3世代目を示唆するアイテムが眼鏡(spectacles)。
もう一点読解に欠かせない要素として「百年の孤独」があるけれど、こちらと組み合わせて読解すると社会制度に関する非常に強いメッセージが浮かんでくる。
主人公の眼鏡や有色人種主人公であることが辺な方向で話題になったけれど、そういう表面のお話で造られたわけではないので、公開当時や今現在までまともな評論が広まらなかったのが残念。
ポップカルチャー映画側の映画評論が観客ウケを狙うだけで思想史や先行作品についてまともに道案内出来ていない証拠だと思う。
00年代までのディズニーは主人公やヴィラン、装飾意匠の由来にやや鈍感だったけれど、今現在は優れたアドバイザーが着いてると思う。
西洋美術史や現代アート方面に疎い評論家には扱えなくなっている。
鑑賞前に事前知識一切入れずに見たけれど、読解に不可欠な鍵に気付かせたのがすごいと思う。(百年の孤独は未読です)
映像と音楽はさすがだけど....
映像と音楽聞けばやっぱディズニーってすげぇとはなるけど、話がそこまで面白くない。最終的に何がしたかったの?ってなった。あと登場人物が好きになれない
キャラが多い。でもブルーノおじさんは好き笑笑
最近のディズニー大丈夫かな?ウイッシュも超不評だし
不安しかない
イサベラの吹き替えで平野綾さんが初めてのディズニー作品参加。 吹き...
イサベラの吹き替えで平野綾さんが初めてのディズニー作品参加。
吹き替え版で声を聴くために視聴。
主人公ミラベル。本作では、見た目はストーリーには全く関係ない。美女かどうか氣にしてるのは視聴者だけ。ミラベルのコンプレックスは別のほう。
設定がファンタジー。ディズニーに限らず全てのファンタジーにはメッセージが込められている。表メッセージ、裏メッセージを見つけ出そうとすると面白さは倍増する。
ミラベル役の声優も力強くて素晴らしかった。もちろんイザベラの声もその他みんな良かった。
ストーリーも結構お氣に入り。
あまり印象に残らないストーリー
いろんな要素が含まれすぎて若干ストーリーがごちゃごちゃしている感じ。
突然魔法が授けられ、なぜか力がなくなり、また急に復活する。
勝手に話が進んでいく印象が強いのと、歌が長すぎてところどころ展開が間延び気味。
ディズニーの雰囲気で何となく感動するが、魔法の力がなくなったかと思えばラストでまた急に復活したり、無理やりな展開が気になる。
ミュージックビデオとして見ればまぁ
今までのディズニー映画に比べるとストーリーやキャラクターの感情と行動等の映像と音楽の融合感が低く、話よりも歌ありきで映像が付いているという感じに思えました
話も主人公が長きにわたって受けてきた疎外に対しての和解が簡単すぎて微妙
オチもそれで良いのか?というオチでした
話上必要ない家族(キャラクター)が多くそれのせいで一人一人がぼんやりしている気もしました
日本語吹き替えでみたのですが途中元の言語で歌唱するシーンが2カ所ほどあり謎
今までのディズニーでは言語を変えてもそれぞれの国の言葉に合わせた高クオリティのミュージカルシーンが見どころの一つだったように思っていたので残念です
子供向けでは無いというのなら話がお粗末すぎるし子供向けだとするなら話を伝えるミュージカルシーンで吹き替えをしないというのは手抜きに感じます
もう日本市場の予算的にできないのかなとも勘ぐってしまいました
映像は素晴らしいのにストーリーが残念
キャラが活かしきれてない…。
こんなに時間使ってこんなレベルのストーリーですか…?
正直見終わってガッカリしました。
家族を中心にしたストーリーですが、ミラベルの迫害され方が見ていて辛かったですし、最後のまとめがもう雑すぎて悲しかったです。
え?って言ってしまいました。
映像とミュージックは素晴らしいです。
実は祖母がヴィラン?
映画公開中に一度観たきりで、金曜ロードショーで放送されるとの事で改めて録画して視聴しました。
一度観た時に感じた違和感が蘇ってきましたが…
気持ち悪い、というか不快感を強く感じてしまいました。
ミラベルという主人公の少女は小さい頃に祝福を受けられず、家族(特に祖母)からは冷遇され、比較され、蔑まれて今日まで過ごしてきました。
それでも健気で、自分は魔法が使えないけれど出来ることをしたい!と頑張っている姿に数年前から流行った転生ものというか、ラノベ感が否めない。
ブルーノ(おばあちゃんの息子)も祖母の期待に応えられず、失踪。
まず祖母
言うまでもなく、ミラベルは落ちこぼれ、マドリガル家の恥、と感じていますし明らかに下に見ています
母
言葉では優しく、ミラベルを大切にしているように見えますがアントニオ(ミラベルの甥)が祝福を受けた際に家族写真を撮る時にミラベルを呼ばず、ちゃっかりミラベル以外(魔法持ちや夫)と楽しげに写ってます
え?呼ばないの?と娘を大切に思う母親に矛盾が生じました
姉ルイーサ
下には見てないけど、自分を追い込み過ぎで強迫観念が強い
ポジティブに見えるメンヘラ?
姉イザベラ
(会心前は)くっそ性格悪い
完璧であろうとするばかりであり、魔法が使えないミラベルは妹というか侍女扱い
「謝って」という床を指さしながら実の妹を見下すシーンはゾッとしました
悪役令嬢やん
街の人や家族から苛まれ、それでも家族の為に、傷付くカシータ(家)の為に奔走し、最終的に皆が魔法を使えなくなった時は「魔法が使えなくたって一人一人が輝く星のように主役なの」というラストの歌はそのシーンだけでも泣けます
しかし
魔法が戻りました
「おーーーい!!!!」とツッコミを入れたくなりました
結局凡人は凡人、天才は天才
輝くのはいつも特別な人
なんじゃそりゃ
いい感じにミラベルが歌ってたじゃん!
全否定かよ!!
あのまま魔法が使えないままの方が良かった…
ではミラベルは祝福を授からないままか?というのは、祝福は生まれた瞬間から受けていました
それは「カシータ」です
最初は祖母や家族を守るために、祖父の強い気持ちが命と引き換えに魔法のロウソクとなったのでしょう
祖母が家族ではなく、「魔法」というものを大切にし、その魔法が使える「マドリガル家」を貴族なのだと、特別な家系なのだと、いつしか「権力」を愛してしまったから、祖父は本当に家族を愛し、家を愛してくれるミラベルに「カシータ」を授けたかもしれません
だからミラベルが傷つき、感情が爆発した時に家にヒビが入ったり壊れたりしたのではないでしょうか
カシータはミラベルが主人だから、ミラベルを守ろうとしたのかもしれない
そして、最後にミラベルがドアノブをつけた際にカシータが復活したのもミラベルがマドリガル家の真の主(あるじ)だからでは?
特別な人はいない!みんなが主人公だよ!輝いてるよ!!と、伝えたいのかもしれませんが、結局は魔法が戻り、特別な人はやはり特別なのだと…なんというか、あらゆる差別を見ているようで最後までモヤモヤしたままでした
音楽が想定外に気に入った
公開時は、あまり話題になってなかったように思う。南米でメガネ女子だと、日本人にはスルーされてしまうかな。事実、私もまったく観る気にならなかったし。テレビで放送するなら観てみるか、くらいな姿勢だったが、作中のラテンな音楽がめっちゃはまった。意外にラテン好きな自分を発見して驚いた。あと、ミラベルの表情がすごく細やかで、とても良かった。笑顔がゆっくり消えていくところなんか出色。
登場人物の中では、ルシータに感情移入してしまった。力持ちのギフトを受け、重い物を何でも担げる彼女は、人にあれこれ仕事を頼まれる。ピアノを持って来たり、ロバが逃げりゃ回収しに行く。でも、このギフトがなくなったら、自分の存在意義はあるのだろうかと悩む。その歌「Surface Pressher」がすごく胸に刺さった。刺さりすぎて、動画で何回も観て、日本語版に英語版、27言語をつないだ版(全部別人なのに声色が違和感なし!)、舞台での歌唱まで観た。舞台ではロバの着ぐるみのダンサーがバックで踊り、もーおかしくって楽しくって。ロバ最高!! アベンジャーズのようなルシータも、花のように美しいイサベラも、周囲の期待に応える毎日にストレスが溜まっていた。特殊能力を持つ者の、プライドとストレス。
魔法は消えても、人々の善意により蘇る。再生の魔法を使うことが、ミラベルに与えられたギフトだったのかも。温かい贈り物をもらった気分になれた映画だった。
日テレ金曜ロードショーを視聴。
ミュージカル映画!
ディズニーは元々歌が多いとは思うけど、この映画はミュージカルで展開するのが面白いと思った。
ミラベルは姉のイザベラはめちゃくちゃ仲が悪いけど、イザベラの本音をきっかけに歌が始まって、なんか知らんけど仲良くなる。これがミュージカルなしでやったら結構大変だったし、寒い展開になったんじゃないかと思う。歌で盛り上がったからこそのハグのシーンが印象的になったと思う。
最後の方で家出したブルーノと家族が和解するシーンもミュージカル調だからいい感じにまとまっていると思った。
ただ映画の始めはマジでミラベルに対する扱いが酷い。家族写真を撮るのにミラベルはハブ。
そんな扱いなのに前向きなミラベルがまた良いんだけど、結構心がキュッとなるくらい可哀想なんだよね…。そこさえ乗り越えれば楽しい話だと思う。
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