オールドのレビュー・感想・評価
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全体的な平均点が高い
ありがとうシャマラン監督。とても良かった。
とあるシークレットプライベートビーチに案内された家族達。そこは30分で1年が経過する場所。ビーチから出ようとすると気絶するため出られない。
設定も伏線も予定調和もストーリーも纏まってて全体的な平均点が高い。
最近の傾向なのか、グロ・ゴア表現は中盤まで割と控えめ。そういうシーンはあっても、暗転したりカメラを向けなかったりしてる。
グロエピソードは平気でも、視覚的に求めているわけではないのでこのくらいの演出がいいな。(特に汚い系のゴア)
ちょいちょい、「ん?」と思う部分はあれど(体は成長しても教育とかはされてないので知能はその年齢のままでは?謎の知識が増えてるとか)、老化と体の機能(そして心)に関する部分とか要素もりもりでなんか満足した。
特に好きだった夜のシーン。
いい意味でシャマラン監督らしくなく(そんなこともないか…)、ここは原作要素なのかなと感じる。このシーンがあること、家族愛的なテーマ、ラストのスッキリさで他の人に勧めやすい。
が、シャマラン監督の不完全さも大好きなのでスッキリしすぎて物足りなさも感じるこの身勝手さ…。
死に逝くだけのビーチ
プライベートビーチに案内された人達が、そのビーチに隠された力に飲み込まれて行くお話なんだけど、正直、自分的に気持ち悪いシーンとかあって、ちょっと無理矢理過ぎないか?って(呆)。
4人家族の幼かった息子が、これまた他の家族の幼かった女の子と✕✕✕して子供が出来たとか!この展開が異様に気持ち悪く感じて。色んなパターンを表現したかったんだろうけど、ちょっと気持ち悪過ぎた。
急速に年老いて行くのは解ったけど、そんな短時間でお子様の中身まで変わるとか、どんな世界線だよ。
いや、本当なら心と身体のギャップが大き過ぎて適応出来ないと思うんだけど!
その苦悩が少しでも描かれてたら印象は変わってたかも(大人はね、死を意識して過去を振り返ったりして ちょっと染み染みしたけど…)。
それに治験してたってことなんだけど、ただ眺めてるだけじゃん(笑)ザックリ過ぎて申請出来ないだろ(笑)。
最後は あの姉弟が暴いたことで救いはあったけど、そもそもあのビーチをどうやって見付けたか…見付けてもそこから出ることは出来ないんだから(珊瑚云々言ってるけど、出られた人は居ないんでしょ?)、急速に年老いていくのは面白かったけど、本当に不思議がいっぱいだった(笑)。
シャマランならでは
シャマランのサバイバルホラー。
全体を奇妙で特異な空気に包んでおり、足元にはいくつもの小さな違和感が散りばめられている作品。
観ていて、やはりうまさを感じます。
孤島での表現にもこだわりを感じ、CGより編集や音響などで表現してました。
特に子役を入れ替えることで急な成長を表現する力技も、シャマランならではの発想ですね。
同時にあれ?ってなる部分も多いのですが、テンポも良く最後まで面白く纏っていたと思います。
108分に閉じ込められた人生の縮図。
まるでスノードームのような映画だった。
外界と隔絶された孤島に、人の一生が閉じ込められている。24時間で子供すら成長・老衰して死に、塵になってしまうビーチ。
そこで起こる全てを、我々はスクリーン越しに目の当たりにする事になる。
まず素晴らしいのが、ショッキングなスリラー演出を安易なCGに頼らず、カメラワークや編集・音楽で魅せている点だ。
直接的に「見せない」事で、そこで何が起きているかを"想像"させて不安を煽り、緊張感を最後まで持続させている。ここが上手くいかなかったらこの作品は成立しなかっただろう。
スリラーにおいて緊張感を持続させる事は何よりも大事な要素。これを絶妙なバランスでしっかり作家性を押し出しつつやり遂げている時点で、シャマラン映画として満点だと思う。
この映画は劇中で老化現象を目の当たりにする登場人物と同じように、見る人それぞれで受け取るテーマやメッセージが異なるだろう。
子供にとっては、まだやりたい事が沢山あるのにあっという間に年老いてしまうのはトラウマ以外の何物でもないし。
円熟した夫婦にとっては、本当に大事な事を見つけるかけがえの無いない時間にもなりうる。
そしてこれを「映画」というメディアが持つ"時間を編集で圧縮さてて見せる"…という特性をフルに活かして描く。
これはまさに映画の構造そのものだ。
映画という物それ自体をメタ的に魅せた映画とも言える。
この二重のメッセージ性が本作に深みを生んでいる。
一つだけ難点を言うのであれば、無理やりハッピーエンドにしたようなあの"オチ"はあまり好みではなかったと言うか、シャマランらしくない感じはした。
ハプニングみたいなオチにすらないような終わり方のが好みではあったが、これだと世間からは不評を買いそうだし止むを得ずオチを付けたのかもと邪推してしまった。
とはいえ。謎が謎を呼ぶ展開に吸い込まれ、驚き、笑い、恐れ、見終わった後に、自分の人生を大切にしよう…と感慨に浸れる。そんな素晴らしいストーリーは非常に魅力的でした。
シャマラン新境地の味わい深い1本、オススメです。
これは良いシャマラン
個人的にアタリハズレの大きい監督だと認識しているM・ナイト・シャマラン監督。
シックスセンスは個人的に衝撃であり、素晴らしい映画監督を発見した思いだった。
その後玉石混交の作品を見ていくうちに彼の味にも馴染みを覚えるようになった昨今。
この映画はアタリな良いシャマラン。
舞台となるビーチの謎はさることながら、そこに至るまでの小さな違和感。
その1個1個は取るに足りない小さな違和感の明確な意図が明らかになる展開は気持ち良くもゾッとする。
良いシャマラン作品
M・ナイト・シャマラン監督・脚本。
モチーフはグラフィックノベルらしいが、シャマラン監督らしいトリックとラストの種明かしに溢れたストーリーになっている。
ホラーな展開はあるものの音で急に驚かせたり、モロなグロシーンなどはないので、怖いの苦手な人も安心して観れると思う。
ラストシーンが美しい(so beautiful)*所々閲覧注意の映画
次々に訪れる家族のあり方の変化が可視化されるシーンが続き、目が釘付けになった。
ラスト付近は、「この映画はホラーだった」と改めて思わせられるような描写で、
結構刺激が強い。
最初は元気で可愛い子供が一気に大人になったら、というIF線のかなり王道の設定だが、
なぜこうまでにホラーで怖いのだろう。そして美しいのだろう。
ラストのラストまで観てるとちゃんと伏線回収してくれるので、気持ち良く、
良い映画である。
細かいストーリーの詰めが甘い気がする
この手のサスペンスは非現実的な状況に、どのくらいの「納得感」を持たせられるかによって、映画に引き込まれるかが決まると思う。
最初と最後の部分に破綻はないけれども、中身を埋める出演者それぞれのストーリーがどことなく唐突であったり、「それは飛躍し過ぎだろう」ということが多い気がした。
ビーチの謎を、登場人物と同じく鑑賞者に突きつける。
不自然に時間が進むビーチ。途中で敢えて見せる人影と光。徐々に分かる原因と、急激な状況変化と身体的変化に思考と精神が耐えられない。
設定と脚本が素晴らしく、こういうサスペンス・ホラーは個人的に大好きな展開。さすがシャマラン監督。演出含めて突っ込みどころもあるにはあるが、ここは気にせず楽しむべき作品。
時間という設定だけで展開をグイグイ突き進められるのが秀逸。"成長"という時間経過の先にあるものは、全生物に定められている。その見せ方も上手い。
予想もしていなかったラストに衝撃。老化に抗えない、生きる者全ての恐怖を是非。
奇怪な現象をカメラに映さず引っ張る割には想像通りの事しか起こってい...
奇怪な現象をカメラに映さず引っ張る割には想像通りの事しか起こっていない。ビーチに人が送り込まれている理由には納得。残酷な仕打ち。
考えさせられる作品だった
結論から言うと、時間の流れが早い謎のビーチを製薬会社が治験で利用していたという作品。
細かいことは置いておいて、私が思ったことは、こんなビーチがあるのならそりゃ使うよなという感想。
リゾートホテルを訪れた客の中から病人を連れている家族を狙ってビーチに連れていき薬の治験を行う。
モルモットが良くて人間がダメな理由はなんだろうと考えさせられる。
このホテル(製薬会社)の悪い所は、このビーチに連れて行って治験をしたことではなく、ビーチに連れて行く客に対して治験をするということを明かさなかったことだけではないかと思う。
それを明かしてしまうことでこのビーチの存在が公になってしまう点や治験を拒否されてしまう点など考えると黙って連れていくしかないんだろうという気はする。
製薬会社の研究者が無感情というのは単にビーチに来た人間をモルモット同然と考えているからに過ぎないのではないかと推察する。どう考えてもモルモットなどで実験をするよりも人間で実験する方が人間へ投薬した結果の正確なデータ取れる。
人の一生を一日に縮小出来るのならば倫理観など捨てて使ってしまおうという製薬会社なのだろう。
ビジネスとは言え、これを行うことで助かす命が多数あると考えた場合、悪なのかというと道徳観や価値観で左右される気がする。
重病に罹った時に「あなたは確実に死にますが、あなたのおかげで失われるはずだった多くの命が救われます。」と言われたらそれでいいという人も一定数いるのではなかろうか。
人のために死ねる優しい人が死んで、自分の事しか考えてなく拒否する人ばっかり生き残ってしまい、かえって地獄を見る可能性もある。
この映画のように無作為に治験する方が人類にとっては良いような気がしてくる。
この製薬会社は何も間違っていないという考え方も出来なくはない。
あとは、アメリカでも頭でっかちのエリートはボケ老人になるという知見を得られたのは良かった。
傑作とまでは言えないが、見応え充分!
WOWOWの放送にて。
物語の説得力が今一つではあるが、先が読めない展開は凄い。
…と、思ったら原作(グラフィックノベル)があるらしい。どこまで原作に基づいた筋なのだろうか。
予告編で見せられたビーチがテレビドラマ「LOST」を連想させたので、孤島なのだと勝手に思い込んでいた。ところが、リゾートホテルのプライベートビーチだという。あれ?じゃあ逃げ出せる?いやいや、そういう仕掛けだったか!
恐ろしい早さで人が老化いていく奇妙なビーチ。
子供があっという間に大人になってしまうのだが、知識まで大人にはならないでしょうに…。
製薬会社がこれを治験の短縮化に利用したとしても、申請用の臨床試験データはどうするのか…。
、、、素朴な疑問は多々あるのだが、シャマランの独創性が発揮されていて、全体的には面白かったと思う。
ビーチの秘密はサラリと説明され、大人になってしまった子供たちが脱出法方に気づく。
大事な箇所を観客ではなく登場人物たちが納得することで押し切ってしまうのは、ファンタジー映画の常套手段だが、観てる側は腑に落ちない。
イントロダクション部分が冗長で難点ではある。この際、夫婦間のイザコザなどどうでも良いと思うのだが、終盤に老化した夫婦が最期の言葉を交わすところでこれが効いてくる。
人生の終焉が間近な老夫婦の愛切が漂ういいシーンだ。
最後の大逆転も、この長いイントロが伏線になっている。
医師のセクシーな妻の末路は、ちょっとやり過ぎではなかろうか。これが作品全体の品位を落としているようで残念だ。
ジョーダン・ピールが怒濤の勢いでこのジャンルを席巻している今、シャマランには先駆者として踏ん張ってほしいと、切に願う。
まさに今の若い世代
大切な学生生活やその年齢でしか出来ないことをビーチで過ごすたった数時間に奪われてしまう
まさに今の若い世代の現状そのものでこのあまりにも非現実的な内容であるのに何故か酷く共感した
下手にビーチから抜けたあと元の姿に戻せるなどの設定がなくてあぁ自分達もほかの世代が歩むことが出来た青春時代を奪われたままで時間は一生戻らないのだと言うのを実感していい意味で感傷的になった
共感できない部分が多かった
確か30分に1年経つ設定で、その設定が共感できなかった。そしたらそもそもこの映画を見るなって話だけど。
最後の薬の新薬を使うために、あのビーチを使うってところは頭がいいと思った。
人の一生を早送りでみたらこんな感じなんだろうな。
なんとも儚い。人生の儚さがよく分かる。
短い生、しょうもないことで歪み合ってる場合じゃないね。
浜辺での夫婦の最後の語らいのシーンがいい。
静かで心穏やかだ。
2人にとってはむしろこれは幸せな機会になった。
この製薬会社のように、大義名分を掲げ非道なことをさも正当なことのように実行するのは、人間の集団の恐ろしい一面だ。製薬会社のスタッフの誰も疑問に思っていない感じなのが空恐ろしくなった。
運転手、監督だよね。
唯一無二の閉塞感!
ドアのない部屋に閉じ込められるデスゲームものより怖いんじゃないかと思うような、開放的なビーチに閉じ込められる得体の知れない恐怖体験。
時間と空間が自分たちの知る在り方で存在していない、という、登場人物が感じているであろう気が狂いそうになる違和感を、見事なカメラワークと芝居で描いています。
いろいろロジックがめちゃくちゃ過ぎて笑ってしまうけど、それを楽しむ箱庭、といった感じの映画でもあり。
個人的には四肢をボキボキ折りながら、再生しながら、そして老いながら狭い洞窟内を老婆が迫ってくるシーンの高揚感が忘れられません。
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