ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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感想+小学生の母親としてネタバラシます
映画本体にはとても満足しました。
凪沙がとにかく魅力的。なぜだろう?優しいからかな?
現実には辛い思いをしながら生きている人生なのでしょうが
男とか女とか性別を越えて会ってみたくなるような人柄でした。
ストーリーについては人が死に過ぎる。
二人も殺さなくても十分面白い映画なのに残念でした。
なのでマイナス1です。
小3の娘を連れて行きましたが、少し難しかったとのこと。
親から見ても、あんまり理解していなかった様子。(うちの子は若干幼いタイプというのもあるかも)
親として気になった点をネタバレで箇条書きにします。
親子で見に行くか悩んでいる方は参考にしてください。
・一果が裏バイトとして素人カメラマン相手の撮影モデルをやっていた。(一果は着衣モデルだが周りには水着などでモデルしている子の描写アリ)
・暴力的描写が3回。一果が上記のカメラマンに椅子を投げる。同級生に椅子を投げる。凪沙の友達がモップで男を殴る(若干の流血描写)
・一果の友達の自殺(飛び降り)
・凪沙の局所手術風景(流血は印象にない)
上記を知ってたら私は連れて行かなかったかも。。。
一番嫌だったのは自殺の描写です。
もしかしたら娘は気づいていなかったかも?と思う位の一瞬さですが。
私自身はもう一度見に行きたいと思う位良かったです。
また凪沙に会いたいので、次回は娘抜きで集中して観賞してきます。
母親の愛情
ずっとつつましく掃除して孤独に過ごしてきた凪沙だったのに、1人の少女のために母性を開花させてしまった。それが良いことだったのか、、、少女がいなくなって、自分の生活が崩壊までしてしまい苦しむことになる。でもきっとそれも幸せに感じたのだと信じたい。
素晴らしいところ多数。
撮影が素晴らしいかった。照明も。美術も。そして新人女優の服部樹咲。と、そのバレエ。これらによってこの映画のクオリティが数段あがっているのは間違いない。
トランスジェンダーと家庭からはぐれた女の子の同居もの。白鳥というサインで繋がってく物語。
ヒロインの同級生の設定と変化が面白い。
個人的にはふたりの心が繋がって夜の広場で踊っているところでじいさんが話しかけてくるところがジーンときた。
惜しいな、と思ったのは転換点のバレエコンクールのシーン。母親の出し方がなあ。。
メロドラマといえばメロドラマなのだけど、後半の海外シーンふたつ入れ込むなど力が入っていてよかったです。
正直入ってこなかった、、、
唐突すぎるシーンが多かった。端折りすぎなイメージ。
の割には蛇足に感じるシーンが多かった。
テーマ自体は悪くなかったと思います。
バレエのシーンも良かったです。
翼揚
性別に対する問題に関心が高まっている現代に投下されたトランスジェンダーの人物を描く映画。素晴らしかったです。胸が痛みました。
現代の日本で取り上げられる問題をうまく物語の中に溶かし込んで、一つの問題に焦点を当てながらも、幾つもの物語に派生させていく展開が非常に面白かったです。物語も無駄のないキレイな124分で非常に見やすく、草彅くんが女性にしか見えなかったです。男性なのに女性にしか見えず圧倒的な演技力を見させていただきました。服部さんも初出演作品ながら孤独な少女を見事に演じきっていました。彼女が楽しい事を見つけて笑うたびに自分もホッとした気持ちになりました。
個人的に気になったのは凛の存在です。物語のキーパーソンだとは思うのですが、突然のキスだったり、ステップを踏みながら軽快に屋上から飛び降りて自殺という急展開に呆気を取られました。バレエのできない苦しさがあったとは思いますが、やはり生きないとなにかを成すことはできないと考えているのでこのシーンは不満でした。「生きていれば」などの言葉は無責任だとは思いますが、やはり物語の中だとしても生きていてほしいと自分は考えています。
ラストシーンで静かに死にゆく凪沙を見て心が痛みました。血の繋がりはないけれど、母親の気持ちを授けてくれた一果の美しい姿を見て息を絶やす彼女の姿はこの映画の全てを持っていきました。ただその後一果がなぜ海に入っていくかはイマイチ分かりませんでした。
全てを見終わった後でも放心状態でした。性問題を描いてきた作品はかなり見てきましたが、その中でもダントツの衝撃作でした。キャスト・製作陣の皆様お疲れ様でした。美しい作品です。
きれいなものは心のなかに
一番よかったなと思うところは、主人公のイチカちゃんが厳しい環境の中で生きてきた身の上ではあったけれどバレエに出会って、苦しい気持ちをたくさん味わってきたイチカちゃん自身が美しいものを人に見せるという尊いことをやってのけるというところです。
イチカちゃんもナギサさんも、親や性別という自分が生まれついた時から持っていたものに苦しまされてきたのですが、自分が望むものを自ら掴むという偉業をやってのけました。
ここが私は一番脚本として疑問だったのですが
なんで人が死なねばならんのでしょうか。
ナギサさんは手術が成功してひとりの女性として美しい人生を歩んでてほしいなーと思ったり、イチカちゃんの友達のリンちゃんだってそうです。どうして…。と思わざるを得ない映像に苦しくなりました。
人が亡くなるというのは大変なことです。
映画はお話しなので現実ではないですが、現実の人間が見るものです。
ゆえに、辛いことはいつの世もありますが、
辛いことを辛いまんま言う表現ってどうなんだろうと思わざるを得ないのです。
直接的な表現で疑問に感じた点はあったものの、イチカちゃんが羽ばたいてくれたことで、この映画を観てよかったなと思うことができました。
いろんな人がいていろんなことがあると思うのですが、生きていく中で、きれいなものを自らの心のなかで育て、また、人の心の中にあるきれいなものをきれいだなあと思えるように、きれいなものを分けあえるように、生きていきたいなとこの映画を通して思いました。
皆何かを抱えながら生きている
凪沙、一果、一果の母だけでなく、売春宿に出てくる客のおじさん、店員…。出てくる人皆、何かを抱えながら生きているのかなぁ、と思いながら見ていた。
トランスジェンダー物は多いが、現実に身近な人物がもしそうだったら自分は受け入れられるだろうか、会社の面接に出てきた担当のおじさんのように言葉では一通りのことを言いながら心の中では蔑んだ目で見るのではないか、とか、色々考えながら。
一果のバレエのシーンが本当に美しくて救われた。
多くの人に見てほしい作品です。
草彅君、アカデミー賞かも…?
上映前に、監督と出演者による舞台挨拶が、LIVE配信されていて、作品の内容やエピソードが紹介されていました。草彅君がコメントすべっていたのが、笑えましたが、作品は、草彅君の演技に魅了され、見入ってしまうほどでした。
最近になって、トランスジェンダーやネグレクの問題は、広く知れ渡るようになり、理解を示す人も増えてはきたのかもしれません。しかし、まだまだ世の中には、この映画のように、悩みを抱えている人も多いのだろうと思います。
そんな社会問題に、真正面からぶつかった作品であったと思います。舞台挨拶にもありましたが、映倫が年齢指定枠を外したのは、より多くの人が観て、こうした問題を共有して欲しいという、作品に携わった人達の願いが届いたように思います。
本作では、草彅君が都会の片隅のオカマバーに勤めるトランスジェンダーの凪沙役を熱演。仕草や喋り方は、女性以上に女性らしく素晴らしいと思いましたが、心の葛藤や母性愛が、痛いほど伝わってくる妙艶な演技でした。
また、母のネグレクトで凪沙が面倒をみることになった、一果役の服部樹咲の演技も、新人だからこそ見せた素の演技が役にハマっていました。暗く表情の無い無口な醜いアヒルの子が、最後には、美しいスワンへと変貌を遂げる内田監督の演出も見事でした。
ただ、あまりにトントン拍子に、バレェ界に頭角を表して、認められたのは、不自然でしたが…。
ともかく、今シーズンのアカデミー賞には、ノミネートされるべき作品であるし、草彅君は、主演男優賞に選ばれてもおかしくない演技でした…いや、この場合は、主演女優賞かな(笑)多くの人に観て欲しい作品です。
リアルだった
こういう世界、こういう人たちが確かにいるのだ、ということがリアルに迫ってきた。
なきざの人生を、草なぎさんは淡々と演じていて、演技がうまい、へたということではなく、そこになぎさがいる、と感じることができた。常に怒りとあきらめが混ざったような気持ちがほとんどを占めているが、時々それが抑えられない瞬間がある、といったような。
イチカの素晴らしさはいうまでもない。
りんちゃんや、バレエの先生、イチカの周りにこういう人がいてよかった。
新人、服部樹咲が素晴らしい
草彅剛のトランスジェンダーも素晴らしいが、新人女優の服部樹咲が良かった。
蒼井優に似てて手足が長くスタイル抜群。全国レベルのバレエの実力はもちろん、ブチギレてイスを投げるシーンなどの演技も迫力有った。
これから大注目の女優さんです。
9/30追記、原作読んで解ったこと
・りんちゃんは屋上から飛び降りてどうなったのか?
→死んだ。後で一果が墓参りをしてた。
・凪沙はいつ死んだのか?
→一果と海に行った時、一果が海に入る前に死んだ。
・一果はどこの国へバレエ留学したのか?
→イギリス
After in the dark
そんなに事前に知っているわけでは
ありませんでしたが何やら話題になっているようなので観賞
草彅剛に関してはSMAPのメンバーでも俳優としての
技能は一番じゃないかと前から思っていたのと
調べてみると全裸監督のメガホンを取った監督
と言うことで期待して行きました
感想は
スゴいもん観たなという感じ
ここ最近の邦画では一番かも
どこかドラマの延長線上の緊張感の域を
出てなかい作品の多い邦画とは一線を画すと思いました
トランスジェンダーを取り扱った映画はこれまでにも
あったと思いますが今作は置いているテーマが
トランスジェンダーに母性愛はどう生まれるか
性転換まで思い立つ時はどんな時か
といった一歩掘り下げたテーマを描いていました
親子愛といった紹介が予告等でもされていましたが
むしろ自分は凪沙が一果のバレエの才能に魅せられ
それまで自分の気持ちなんて誰にも理解されないと
思って生きてきた凪沙が他人を支えようとしたときに
母親という存在の壁にぶつかりそれを乗り越えようとして
悲劇へ向かってしまうところはやりきれませんでした
またバレエ教室を通じて知り合ったりんが
バレエの実力をメキメキ伸ばす一果に対し
自分はバレエ生命をケガによって絶たれ
一果への思いが愛にかわり…こちらも
衝撃的な結末を迎えてしまいます
愛が至上なのかといえばそれだけ人を狂わせて
しまうものでもあるというメッセージを感じました
映画の作りも演技力よりも表現力に重きを置いた
感じで一果役の新人の子の飾り気のない演じにも
よくハマっていたと思います
徐々にバレエが上達していく動作の変化も見事
とにかく凪沙と一果の冒頭から終盤への変化の
付け方が絶妙でこれも話に引き込まれた部分でした
今年の邦画でも屈指の一作だと思います
草彅剛の真骨頂
今日までに何度も15分予告を観てきていて、すでに私の中では剛くんというより凪沙になっていっていたのだけれど、映画ではもう冒頭から剛くんではなく凪沙その人だった。凪沙はとても優しい人。優しさに溢れた人。でもとても孤独な人。そんな凪沙が、従姉妹の娘で、虐待をされてきたやはり孤独な一果と暮らすことで、母性に目覚め、愛と優しさがより一層溢れ出す。過ぎるほどに。
今は色んな人や媒体が、自分らしく生きることが何より大切と声高にいうのが当たり前のような風潮で、実際私も私らしく生きたいとか思っているけど、じゃあ実際自分らしく生きるって何?本当の意味ではどういうこと?と、ものすごく考えてしまった。自分らしく生きるのであれば、凪沙は性転換手術なんてしなくても、一果の母になれた。でも、どうしてもそうしなきゃ納得できない気持ちが、凪沙にはあったのだろう。自分らしく生きるのであれば、一果はあのとき、本当の母親を振り切って凪沙と一緒に東京に戻ったんだろう。自分らしく生きるのであれば、早織はあんなに一果に執着せずに済んだのであろう。自分らしく生きるのであれば、りんはあんな風に一果を陥れようとも、自分の命を絶つこともなかったのだろう。結局、みんな自分らしく生きるつもりが、周りの目、自分以外の人間がどう思うかに惑わされてしまっているんだなと。みんな、惑わされて、そうせざるを得ない状況に自分を追い込んでしまっているんだなと思った。凪沙に伝えたい。そんな危険な手術なんかしなくても、身体なんか男性のまんまでも、おかあさんになれたんだよって。そうしたら、もっともっと一果と一緒にいられたのにって。しかし、とにかく、この映画全般を通して、凪沙のあの表情や立ち居振舞い、胸を露にするところとか、股間から血が滲んでいるおむつ姿とか、それをいかにも役を演じています、という雰囲気ではなく、その役その人になりきって演じることができるのは、世界中探しても剛くんだけだと思う。一果とりんの、少女ならではの危うい関係性もリアルだった。剛くんが凪沙そのものだったように、一果も、ほかの出演者もそれぞれその役そのものだった。そうか、なるほど、観終わった後、なんだかどうにも説明のつかない気持ちだったのは、まるでドキュメンタリーだったからか。
凪沙の、どうしても、なにがなんでも一果にバレエを続けさせたいという気持ち、それが未来の一果に繋がって、まるで凪沙が歩いているかのような姿で歩き、素晴らしい舞を魅せる一果。それがリンクしたとき、涙が止まらなかった。
なんて素晴らしい映画。なんて素晴らしい演技。たくさんの役者が嫉妬した、あるいはするだろう、否、嫉妬の前に自分にはこれほどまでに演じきれないと降伏するだろう。そう思うほどに剛くんの演技は凄まじかった。
観終わって、何時間も経つのに、半日くらい経つのに、まだ興奮と感動が冷めやらない。15分予告をまだ何度も観てその余韻に浸っている。凪沙を思って涙が出てくる。こんな映画、初めてだ。
上映終了になる前に、もう一度観に行きたいと思う。
草彅剛、特に後半は凪沙という役が憑依して完全に凪沙としか思えない。見事。映画の内容にはやや既視感があるが、草彅剛の名演とあの新人の女の子の存在感で心に残る映画となった。演出もなかなかよろし。
①元SMAPメンバーの中では一番影が薄そうで、でも実は一番色んなことが出来そうなのは草彅剛じゃないか、と思っていたのが当たりました。『まく子』『台風家族』、そして本作と全く違う役なのにどれも違和感がない。何をやっても木村拓哉な木村拓哉とはホントに違う(まあ、それはそれでスターの資質ではあるんですけど。木村拓哉キライなのでファンの人、お許しを)。②海外ではLGBTQ+の役をLGBTQ+でない役者が演じることはいまやご法度みたいになってきているが、日本はまだその土壌ができていないのでシスジェンダーの役者がLGBT+の役をやるのは仕方がない。マイノリティーの人達が抱えているものを描ききれているとはまだ思えないけれども草彅剛というスターが演じることで一歩前に進んだようには感じる。③マイノリティーの人たちと心に傷を抱える人たちとが疑似家族又は家族以上の絆で結ばれるという話は今までも結構作られているので新味は少ないが、草彅剛の名演(特に目の演技がよろしい)とあの新人の女の子の存在感で心に残る映画となった。④助演では、水川あさみは悪くはないが広島弁が板に付いていないので聞き苦しい。佐藤江梨子の成り上がりビッチぶりはなかなかよろしい。根岸季衣は1シーンだけの登場ながら、息子が女の体になっているのを見てヒステリーを起こして地団駄踏むところが実にリアル。さすが。田口トモロヲのママもなかなかよろし。バレエの先生もただ者ではないと思ったけど宝塚の人だったのね。納得。⑤LHBTQ+の問題もテーマの一つだけれども、お金さえ与えておけばよいというりんの佐藤江梨子演じる母親も「あんたのためにこんなことしてるんやないか!」と恩を押し売りする水川あさみの母親もよく似たもの。愛し方が分からず知らずに子供を苦しめる母親像も同じ様に重いテーマだ。⑥ラストのバレエの決めシーンは『愛と喝采の日々』や『ブラックスワン』のバレエシーンに劣らないと言ってしまおう。⑦考えてみれば凪沙が死んだのかどうか映画では明確に描いていないんだよね。そういう曖昧な幕のひきかたも余韻があって宜し。
自然体の演技
草彅剛も新人の服部樹咲も自然で素晴らしかったです。表情だけで演技できている。もちろんバレエも素晴らしいけど。親の愛ってなんだろう、、幸せってなんだろう、、トランスジェンダーの生きにくい世の中、、いろいろ考えさせられます。飛び降りるシーンは綺麗すぎて怖かった。。ぞくっとしました。あの子も存在感あるいい演技でしたね。
生まれ落ちた時から始まる葛藤
トランスジェンダーではない私には、気持ちはわかりません。
ただ、女である心はわかるから。
なんで、どうして、自分は女という性に生まれなかったのか。
何で自分だけ…。
主人公の葛藤が痛いほど胸を打ちました。
そして主人公のみならず、関わりのある人が皆、それぞれ「何で自分だけ…」と、苦しんでいるように、私には見えました。
こういった内容の映画が好きなので、個人的には高評価ではある。
けれど、それは中盤までだったかなぁ。
すこし中だるみした感じ。
ただ、音楽が素晴らしく良かったので、最後までもったような。
YouTubeの長い予告編は見ないでいった方が映画をより楽しめたかなぁと感じました。
_φ(・_・名作でした。終始嗚咽。見ないと損。
LGBTを扱った映画で思いつくのが『チョコレートドーナツ』。おそらくかぶるのかなぁと思っていましたが、この映画それ以上の秀作ですよ。
ネグレクトのこども一果を養育費目当てで引き取ったLGBTの凪沙の話。共同生活をしていく過程で 凪沙の母性が強まっていくのだが、、、、、、。
さまざまな人生の場面の陰と陽を巧みに描いています。健常者とLGBT 、男と女、成功者と敗者、本物と偽物、、、、。バレエの印象的な曲が効果的に入りジンと心に響きます。
ラストシーン、、、涙腺崩壊。凪沙は一果に憧れて、一果は凪沙を母として敬愛していたのでしょう。
草なぎ、、、、とても良い演技。日本代表する俳優です。SMAP完全卒業。
服部樹咲、、、、楽しみ!思春期の女の子全開でした。良い演技。
上野鈴華、、、、おそらく一果の金持ちの友達?見逃せない良い演技、期待大の女優になるでしょう。
特筆すべきは新人服部樹咲
草なぎの演技のうまさは、いきてるね。
内容は、僕好みではないね。僕は、ハッピーエンド派やからね。しかし服部樹咲は、少女のもつ危うさ、したたかさを兼ね備えてる。ラストでは、美しい!
そして上野鈴華も可愛い。エロい!
キンキーブーツやブラックスワン、真夜中のカーボーイを思い出したよ。
ハチミツしょうが焼ソテーはお母さんの味
1.終わりかたがいい。
2.エンドクレジットのあとの最後のワンショットがいい。まあ、途中で帰る人もいないと思うけど。
3.服部樹咲(新人)が素晴らし過ぎて、もうどうしようもない。彼女の持ち味を活かすことができたこんないい映画でデビューできたことを祝ってあげたい。イチカって、ずっと呼んじゃいそうです。
4.リン役の上野鈴華も良かった。かわいそうだったけど。タバコふかしてあぐらかくと、あんな美少女がオヤジ顔になるところも感心した。
5.田口トモロヲがでてたかわからない。それほど、どの役者でも、メイクさんたちの努力、力量が素晴らしい。
6.草薙剛の凪沙の痛々しさが半端ない。究極の母性愛&自己犠牲と目が見えなくなるほどの栄養失調。ハエの羽音。金魚。新宿裏通りのアパートのリアル感。新宿の夜景の美しさとの対比。風俗営業やタイでの手術場面のリアリティー。
7.バレエ練習場面での真飛聖のリアリティー。これは宝塚の強み。それに、彼女が凪沙を色眼鏡で見ないところ。「わたし、今、お母さんって言いました?ごめんなさい。ごめんなさい。」の場面での凪沙の嬉し恥ずかしアクション。
8.伊豆七島の見える下田の海岸の美しさ。
9.ハニーシロップジンジャーポークソテー 一果は二枚 わたしは 一枚
10.健二と剣太郎の友情
まだまだありますけど
飛べないスワンたちの物語
出演のふたりだけが白鳥のように捉えている方が多い気がしましたが、私は登場する人物全部が飛べない白鳥じゃないかと思っています。
凪沙も一果の母親も傷つきながら必死に羽ばたこうとしているように見えました。
草彅さんのインタビューでそれぞれのシーンは順撮りしたと言っていましたが、変化して行く一果の顔つきがとても印象に残っています。
ただ、時間経過や起こる事柄に対して細かい説明がないのでモヤモヤや疑問を感じる方もいるかも知れません。
監督にツッコミを入れるとすれば、一果が自傷行為を続けているのに色素沈着すらないのはどうなんでしょう…
内田監督が美しく残酷なバレエを描きたかったと言っていたけれどラストのバレエシーンは本当に美しかった。
エンドロールが終わってもどうか最後まで席を立たないで!
【追記】9/27 原作本読了
本を読むと映画で省略された部分も補完できた。
時間経過がわかりにくかったのも説明が書かれている部分をカットしたからだと思います。
カットしたのは観客の想像力に任せたのか、予算上そうしたのかは分からないですが気になる人は読んでみると疑問点がスッキリするかも。
凪沙がスイートピーで働く前のストーリーや瑞貴との関係も出来れば本編に加えて欲しかったかな。
2人の女性を取り巻く、純粋さが美しい
予告編を見て、公開初日に行ってきました。
草彅剛の演技力はもちろん、真飛聖のバレエの先生としての真っ直ぐな眼差し、りん役の子の最期の大きなジャンプの衝撃、一果の自傷に走ってしまう純粋さなどは本当に見応えがありました。
ただ、時間に収まりきらなかったのか、凪沙の病状の急展開についていけず、でも一果目線なら突然でも仕方がない描写なのか、なぜ引越しをしてるのか、失明に至るまでのほんの小さな描写でも欲しかったところです。
広島での卒業式の時の一果の友人関係も良好すぎて東京の時とのギャップが出ていたので、そこももう少し描写して欲しかったです。
一果の、りんと凪沙の死の乗り越え方も気になってしまうのがこの映画の見る人の想像力を掻き立てるところなのでしょう。
それがまた美しさを孕んでいる感じがします。
身もふたもないことを言ってしまうと一果が東京に来なければ、りんも凪沙も死なずに済んだのでは、と思ってしまった。愛の代償か、言葉にしない幼さからの罪深さを感じてしまった。
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