ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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視線
うん、まあ…大変だよね。
冒頭から絡みつくようなドロッとした視線が悍しい。ご本人達も、取り巻く人間達も。
映画の内容を鵜呑みにするなら、この国はLGBTの存在を受け止める準備が全く整ってないと思われる。
拒絶はしないまでも、虐げられる理由もないように思う…普通にできないからこそ「受け入れる」なんて言葉を公言せねばならないのであろう。
さて、映画だけども…。
なかなかに残酷な対比を見せつけられる。
まぁ、彼が母性に目覚めるので見てられなくはないのだが、どんだけ足掻いても手に入れられないものを産まれただけで持ってる者への嫉妬ってのは相当なものではないのかと思う。
彼女を見るたびに、自分が紛い物である事を突きつけられるようだ。海でのラストシーンはそれが凄くよく現れてたと思う。
彼女の目の前にはどこまで広がる海があり、彼女は自分の意思でバレエを選び、その才能を開花させた。その背中は凛としていて息を飲む程に美しい。
かたや老いた自分は立ち上がる事すらできない。振り返ってみれば、産まれた時からどん詰まりの人生なんじゃないか?自分が歩いていく先に彼女のような未来はない。寸断された橋に向かいとてつもなく重い荷物を引き摺りながら歩いてるかのようだ。
…と、まあ、結局は惨めな存在として描かれる。
これでいいのかと思わなくはないのだけれど、こおにしか描けないのかなとも思う。
生態が謎なので共感のしようもないのだけれど、結局は実態とか現状とかからは離脱できなかったな。
LGBT側にしたって、こんな内情をバラされて嬉しいのだろうか?自分達への理解が深まったと思うのだろうか?それらを取り巻く環境はよく分かったように思うけれど、結局は好奇心として消費されるだけなんじゃなかろうか…。
まぁ、複雑な問いかけではある。
草薙氏は頑張ってたと思う。
随分と試行錯誤もしたであろう痕跡が見て取れる。
かたや、新人の服部さん。
あなたが居ないとこの作品は成り立たない。
よくぞその年齢で、よくぞそのスキルを習得していてくれました。国際的なバレエ団から奨学金が下りる才能に全く違和感がなかった。
浜辺での踊りもとてつとなく美しい…。
スニーカーと普段着だよ?あんなにも可憐に、凛々しく踊れるものなのか?見事だった。
浜辺のシーンは近年稀に観る名シーンではないのかと思われる。この映画の全てが集約されてたように思う。
学生が見た感想
題材がトランスジェンダーを扱った物だと聞いていたが実際は親子愛の映画なのだと見ていて思いました。
最初は家族とは呼べないような関係だったにもかかわらず人身売買に似た取引から本当の家族の絆になったものとなったと思います。しかし、この映画は劇のように章立てがして最後まではまるで白鳥の湖を見ているようでした。最終章ではその期待を良い意味で裏切る展開になり個人的に見た後、余韻に浸れる良い作品だと思いました。
つよぽんにファンです。衝撃的な内容とは聞いてましたが、その通りだと...
つよぽんにファンです。衝撃的な内容とは聞いてましたが、その通りだと思います。
性的マイノリティであるつよぽんが親類の子供を母親代わりとなり生活を共にしてくうち
母性に目覚めて本当の母親になりたいと男性のシンボルまで手術でとってしまうのですが
その合併症で残念な事になってしまう衝撃的な終わりかたでした。私個人的には凪咲がいちかへの母性に目覚めてくくだりもっと詳しいエピソードが欲しかった、いちかの親友の死はいらなかったと思う。その分性的マイノリティーとして生きていく難しさを描いて欲しかった。とはいえつよぽんの演技はすばらしいと思います。役幅ぼ広さには感心させられました。
一果が踊るだけで涙が出る
15分の予告を観たら、映画を観ずにはいられなかった。
凪沙を演じる草彅さんが素晴らしいの一言。凪沙が草彅さんに憑依したと思うくらいそこに凪沙はいた。一果演じる服部さんも新人と思えない表情でした。毎日を捨てるように生きてる一果。希望も何もないのが目から伝わってきました。
一果のバレエと渋谷さんのピアノでどういう涙なのが自分でもわからなかったが、とにかく涙が止まらなかった。
この映画はセリフも少ないし、説明なども一切ない。(例えば凪沙がいつも汗ばんでいたり、火照ってたりしているが、その説明がない。恐らくホルモン注射による副作用。等)終盤に凪沙が衝撃的な姿の場面もあるが、もちろんその説明もない。ただ視覚的に起きていることを生々しくリアルに映し出している。ドキュメンタリーを観ているようにも感じた。
凪沙が男の姿になり、一果のことを抱きしめるシーンは1番凪沙が女に見えた。また、バレエの先生から「お母さん」と言われ、嬉しくって、くすぐったくって、恥ずかしいようなあの表情は圧巻だった。どうしたらあんな表情に辿り着けたのだろうと、、。
映画自体は重い話かもしれないが、美しいシーンがたくさんあって、エンドロールが終わっても立ち上がれなかった。映画を観て数日経っているが、凪沙と一果のことを考えてしまう。どうか凪沙と一果が幸せでありますように、、
日本映画で稀な総合芸術としての素晴らしさが詰まっている
俳優陣の演技、バレエシーンの素晴らしさはもう、称賛されている通りだと思うので、ここでは書かない。
私はあまり現在の日本映画に期待をしない人間なのだが
(漫画やドラマを安易に原作にし、過度な説明セリフや大手事務所事情のキャスティング、演技指導の行き届いてないエキストラ、ご都合主義の美術、小道具、俳優のイメージに対する固執からくるヘアメイクのズレ等、様々な事情が透けて見えてしまうものが多いと思っている)
この映画を映画館で観ることを強く勧めたいのは、この作品が映画という総合芸術として奇蹟と言っていいほど、すべてがそろった素晴らしいものだからである。
映像、音楽、演技、美術、ヘアメイク、子役等のエキストラの演技、細部にわたるスタッフのこだわり、監督、俳優陣の気概がそれこそ怒涛の様にスクリーンからあふれ出してくる。
そのこだわり、映画に対する愛を浴びに、何度も足を運びたくなる。
ファンタジーでありながら、ドキュメンタリーを観ているようで、映画館から出た今でも毎日のように凪沙や一果のことを思い出す。
ネオンの明かりが差し込む台所で、凪沙のショー用のチュチュをこっそり付けて布団の上でターンの真似をし、案の定布団が絡まってよろける一果を思うだけで涙がでる。
凪沙の部屋、ショーパブの楽屋、夜の公園、海。
数えきれない程、美しく冷静に丁寧に作られたシーン。
私は何度も追いスワンしているが
(同じ映画を映画館でこれだけみるのは後にも先にもこれだけのようなきがする)
そのたびに新たな感動ポイントが出てきてびっくりする。
一果のバレエの成長過程を丁寧に描いているのも見どころの一つだ。
凪沙のラストの髪型が
美容室にもいかず伸びてしまった様な髪型で、
凪沙は生きることを止めてしまっていたんだなと本当にそれだけで伝わってくる。
セリフも少なく、こちらの感じる力に任せてくれる映画であり、それぞれが受け取るメッセージは無限であると思う。
一部で騒がれているトランスジェンダーの感動ポルノでは断じて無い。
とにかく映画館で観てほしい。
ミッドナイトスワン
スクリーンで観てください。
凪沙さんの人生を 一果と出会うことで気高く
愛に満ちていく日々を 何気ない日常が どんなに大切か 忙殺される日々のふとした瞬間に
凪沙さんの きれいの声が 一果のみてての声が過ります。
涙が自然と頬を伝わり 心が浄化される名画です。
逝きかた
醜い生き方をした人は
死ぬ時はひどいものが
脳裏に映り、
善い生き様をした人は
逝くとき美しい映像の
なかで包まれるのかな。
赤いヒールにある
彼女の矜持は、
なぎさから
いちかにわたり
世界に羽ばたくことで
昇華したように思えました。
ずしん。とくる見応えのある素晴らしい映画体験
ずっと観たいと思っていてようやく観に行けました。私のように一人で見に来ている人も多くほぼ満席。観終わって、一人で観に来て良かった。。と思いました。何を言葉にして良いか分からないから。簡単に感想を言葉にして濁せない。ここにも上手く書ける気がしませんが、思うままに綴ります。
全編、ナギサの心の機微に触れる度に、涙があふれました。ニューハーフの演技はこれまで大袈裟な振る舞いの感じや明るい性格の表現しか観た事がなく、ナギサの凛とした、大きな声を出さない艶のある雰囲気はとてもリアルで、生きているナギサという人物を追っているような感覚で観れました。一果はさながらフラガール!の時の蒼井優さんのような、瑞々しさとバレエの美しさがありました。
前半、一果に対し全く興味がなく、関係ないというツンとした対応のナギサを見ているだけに、中盤から一果のバレエ代を稼ぐために自分らしさを曲げていく(変えていく)ナギサの変化は、いちいち胸が熱くなりました。一果も、美しいナギサのナギサらしさを心の中で慕っており、だからこそ一果の為に女を捨てたナギサを見た時に「望んでない!」と受け入れられなかったのだと思います。
しかしやはりチョコレートドーナツを思い出すのですが、後半に描かれる現実は残酷でした。いや、ナギサが元気で母親らしく振る舞えた続きの物語があったとしても、それはハッピーエンドにはなり得なかったのだろうと思います。
後半に関しては、原作を読んだ方の色々なレビューなどで、どれも必要なシーンだった、、というようなコメントもありますが、私としてはどうしても衝撃的ないくつかのシーンが頭から離れず、もうちょっと過激にならず作品を締め括ることは出来なかったのだろうか、、と思ってしまいました。なので星を一つマイナスにしています。
ですが観賞後にここまで色々なことを考えさせられ、さまざまなシーンが頭に思い起こされては感情が揺さぶられる作品は滅多にあるものではないと思います。素晴らしい映画体験でした。このような作品は一生忘れられるものではありません。映画館で鑑賞しその世界観にふけるべき、深い見応えのある作品でした。
悲しくて切なくてあたたかい
いい映画でした。草彅さんの演技はよく知らなかったのですが、ポスターの草彅さんの表情を見た瞬間、観たい!!でも悲しい話は苦手なので見に行こうか迷いに迷い、やっぱり草彅さんの表情に惹きつけられ、落ち込む覚悟で観ました。
案の定落ち込んでしまいましたが、あたたかい部分も多少残るというか…。救いようのない虚無感、むなしさが残るような話ではありませんでした。そういう系じゃなくてよかったです。
凪沙と一果、凪沙の友達、一果の友達。それぞれの苦悩や思いが心に刺さって苦しくなりました。
ただ一果の母が改心したのには???でした。そんなことってあるのかな。
最後のバレエが美しかった、拍手しそうになりました。バレエが綺麗だったから救われたのかもしれません。
でも、凪沙が幸せだったと思っていたらいいな。とは考えてしまいます。
草彅さん、女だった、母だった。
かなりの期待度で観に行ったが自分には無理だった 役者さんの演技やバ...
かなりの期待度で観に行ったが自分には無理だった
役者さんの演技やバレエシーンは素敵です
でも2020年付近の話として理解するのは難しかった
事情はあれどもともかくなんとか病院に行こう!
またはどうしても行けない(行けなかった)のかについての理由を教えて!
後半の展開は残念
草彅くんの凪沙役の演技、素晴らしかったと思います。前半何度も涙が溢れました。イチカちゃんも素晴らしかったし、バレエのシーンがこの暗い映画の中にせめてもの華を添えてくれました。
しかし、とにかく、重い、暗い、救われない…見終わった後、そんな気分になりました。あと、LGBTを不必要に惨めに演出している印象でした。昭和なの?と思うほど、今の時代に合致していない印象も強かったです。
後半、タイに手術に行くところから、話の流れが急に大雑把で強引すぎる印象でした。
発表会で本当の母と抱き合うイチカを目にして傷ついたとしても、凪沙が半ばヤケになり手術をし、田舎にイチカを奪いに行くなどという行動は、それまでの人物像からピンと来ませんでした。そして、その後のオペの後遺症なのか、生々しいシーン。ちょっと強烈すぎました。必要ない演出だと思いました。そこまで凪沙を惨めに演出する意味があったのだろうか?
後半の、無理矢理感、人物の心の描写もすっとばらされてて、その為に浅さ、違和感が目立ちました。
イチカの心の成長、自分から旅立っても、イチカの存在で凪沙の生きる意味みたいなものを感じさせる、もっともっとそのあたりを丁寧に描いたものを期待してしまいました。この映画でなにを伝えたかったのかが、後半の展開で全くわからなくなり、演技が素晴らしいだけにもったいなく残念でした。
生きづらさと母親の役割
この映画はまず社会的役割、人間の弱さという点に対する生きづらさについて考えさせられた。
劇中のセリフの中で「私らみたいのは1人で生きていかんのよ」という印象的なセリフがあった。人にはそれぞれ個性があってそれが社会という規範に当てはまる人もいればそうでない人もいる。その中で特に合わない人間がどう生きていけばいいのか。また、合わない人間は合わないからと言って1人で生きていくことは出来ない。社会的マイノリティーの人間的弱さが心に刺さった。
そしてこの映画ではもう一つ母親とはなんだろう?理想的な親子関係ってなんだろう?という家族の役割についても考えさせられた。
母親とは一般的に生みの親の女性を指す。じゃ、その生みの女性はどうあるべきなのか?そしてその理想は生みの女性のみが実現しないといけないのか?たくさんの疑問が浮かんだ。この映画を通して、私が出した答えは単純だが母親の役割とは愛であり、その提供者はその責任を負えるものに限ると感じた。愛という形のないものが人には大切であり、人間にとってその形のないものを知るには母親が必要であると思った。そしてもちろん愛の提供者は生みの親がベストだが、それがたとえ違くても、人間の美しい繋がりによって愛が守られればそれは良いと感じたし、だからこそ改めて支え合いについても大切だと思った。
レディースディーにて鑑賞、とても期待して見に行きましたが、終わって...
レディースディーにて鑑賞、とても期待して見に行きましたが、終わってからザワザワ感か、とても気分の悪い映画でした。バレーのシーン新人さんの女の子がとても綺麗で良かったですし、何故か草なぎ君とのシーンは涙が出ました。自然に…なんでだろう?ジェーンダーさん達への映画としても、とても悲しく、辛く、昔自殺した芸能人の方を思いだしたり、今の日本では、まだまだ暮らしにくいというメッセージの映画だったのでしょうか?また見たいという映画でもありませんでした。人間人間ですかね。
エンディングで興ざめ
小説と同様、エンディングは海で終わったほうがよかったと思う。
イチカの演技がよかったので残念。
私はイチカは海で死んだ と思っていました。
友達は自殺し、なぎさは半死人状態となり、イチカは生きる気力を失い
海に入ったものだと。。。。
自殺を想像させないため映画ではエンディング追加してしまったのかな~
タイトルなし
エンドロールで思い出し泣きして、帰り道もなんでか涙が勝手にこみ上げてきて困った
ジェンダーの話だけでなく、持っている者、持たざる者の話だった
イチカはみんなの光で憧れだった
愛なんてものは綺麗じゃないのかもしれない
自分の自己肯定感のために娘を溺愛する母
娘に罵声を飛ばし、だけど守らなければならないはずの存在の娘に依存し甘える母
大切なのは本当だし愛してるけど、毎日の自分の辛さに必死になってしまって、イチカにあたったりないがしろにしちゃうんだろな…難しい
ナギサも母になりたい願望と、イチカの才能や魅力に自分の憧れを重ねたのかもしれない
りんもお金持ちで愛されてるようで満ち足りてなくて自分をないがしろにすることで心を保って、怪我してバレエできない愛されない自分と比べて才能あってまぶしいイチカがきっとうらやましかった、応援したかった気持ちは本当だけど、同じタイミングで踊って自殺するのは一種の歪んだ愛と呪いみたいだなって思った
娘が怪我して「バレエできなくなったら他に何のとりえもない」とかよく言えんな!って思った
そんなの聞いたら死にたくなるわ!娘は自分の願望具現化装置か飾りかよ!
犬と同列に「大きくなったね〜」って言ってくる親族の描写も胸が痛い
踊ってる画面がとにかく美しい
絶望の淵でもとにかく胸打たれるほど美しい
美しいすぎて涙がでる
持ってない者はいつだって選ばれる側で、搾取される側で、自分で自由を選択できず自立できずなりたい者になれないんだろうか
女性になりたい、バレエで才能が欲しい、愛されたい、幸せになりたい、なりたい私になりたい
それを叶えるのが困難な人、こんなにも切望してるのに手に入らないこと
それでもどうにか変われないかと男の格好で仕事することを選び、母になることを選び手術をし、それでもうまくいかないナギサ
だけれど、二人の関係性は特別で、りんもナギサも先生もいなければきっとイチカは羽ばたけなかったんだよ
しんどい中でも出会った全てをかけて、みんなの希望を背負って輝くイチカ
持たざる者が自分の足で突き進んでいく姿はきっといろんな人の希望になる
(まあ才能は持ってるんだけれども)
ジェンダーとか関係なく、なんで自分だけって思うことあるよね
全然違う境遇でも、どうしようもない気持ちを抱えるあの気持ちはわかるよ
生姜焼きを作る所、二人の合言葉みたいなハニージンジャーソテー、野菜も食べなよと言う所、バレエのやり方教えてよって会話するとこ、嫌じゃって言うイチカ
何気ないとこに愛と願望と家族とが混ざり合ってそこにあって泣いてしまった
なんだかすごく美しかった
最後の海でのシーンの余韻がすごくて、とっても美しくてずっと胸に残った
とても悲しかったけど、生きようって思えた
今ある環境の中で何を選んでいくのか、得られなくてもどう進んでくのか、人に出会って思いがけず人生が変わったりするんだよ
草彅くんの演技力に星5
上映してからだいぶたっての鑑賞。
終始地味に暗く終わったあとにスッキリ爽快感を与えてくれる映画ではありませんでした。
でもだからこそこの映画の良さがあって心に残るのではないかと思いました。
草彅くん演じる凪沙はリアルに思えて、日々戦ってすり減らして生きているのが凄く切なかった。
一果という自分以外に大切に思う存在を得てからの凪沙は母性も加わり綺麗に見えた。一果の為に昼間男として働く姿が草彅くんではなく凪沙でした。凄い。
一果を失ってからの凪沙は痛々しいがドキュメンタリーを見ているようで良かったと思います。
変に感動させようとか、トランスジェンダーを理解させようとか、そんなあさはかな映画でなかったです
草彅くん以外にはこの凪沙は演じられないと思います
長い、、、、。
草彅くんの芝居、好きです。
おネェの芝居というのはオーバーになりがちなのですが、
すごく抑えた素晴らしい演技だったと思います。
ただ、バレエのシーンが多すぎる、、。
特に最後のあたりは同じバレエの演技を繰り返しているので、
正直しんどかったです。
せっかくいい映画なのに、少し残念でした。
何の気なしに
期待せずに前情報もあまりなく観たら結構良かった
誰もが何かになりたい、人によく見られたいなど願望はあるものだが
みんなの願望が叶うわけではない
それでも追い求める事の意味は尊いのかもしれない
そんな事をこの物語を観て思った
LGBTには全然興味がなかったけど
この映画は観れて良かったと思う
主人公の女の子と草彅剛の演技が良かった
なかなかの良作
素っ気ないほどの前半に比べ後半が惜しい
予備知識としては、草彅さんがトランスジェンダー、中学生の子が新人、バレエが出てくる……くらい。トランスの草彅さんが中学生を預かるくらいしか知らなかった。
おかげで説明不足に感じたが、前半の素っ気ないくらいの温度感は★4。イチカのぶっきらぼうな感じが浮かずによかった。ただ、LGBTのイメージが古くさいのが気になりました。令和の話じゃないみたい。
ウェディングパーティでリンとイチカのバレエがシンクロするシーンはきれいでしたが……。
後半の手術シーンからあとがちょっと……過剰すぎ。
そもそもタイの手術はレベルが高いのであんな悲惨なことになるほうがレアケースでは?と思うと、盛り上げるためにドラマティックにしすぎかなと。あそこからオチまで急にお涙頂戴の展開になるのはガクッと失速した感がありました。
ナギサが死んでしまうとなればラストは予定調和なのでこんなもんかなと。
ただ、ハニージンジャーソテーを食べたり金魚のいない水槽に餌をやる草彅さんの鬼気迫る演技は素晴らしかった。
個人的には水川あさみさんがとてもよかった。いるいるこういうどうしようもない母親、という感じで。そして服部樹咲さんもよかったです。バレエシーンが素敵でした。
引き込まれた
今年観た映画ではNO.1の作品になりました。テネットは莫大なお金をかけてるだけあり映像が凄く良かったのですが、ミッドナイトスワンは、世界観に見事に引き込まれた感じです。誰しもが持ってる苦悩をドキュメンタリーを観てるかのようで、心に刺さりました。何といってもスクリーンに草彅剛はいなかった。全てのキャストが実在し、そこに居るかのような感覚。それが余計に世の中の不条理さや、偏見と異質な者を受け入れない生き辛さを感じて泣いた。こんな世の中ではダメだと分かってても、どうすることも出来ないもどかしさ。違う方向に導いてあげる人がいないのは、この日本の現実と思うと悲しくなった。海のシーンはとにかく美しく号泣。凪沙のコートと赤いブーツを履き、会場に向かい、ラストの白鳥の湖を踊るバレエのシーンも泣いてました。二人が一緒にいられた時間は短くても、確かに母と娘だったし、記憶と心に刻み混んだ一果の中に凪沙は確かに存在していく。最後の踊りが全てをあらわしていた。最後の解釈は色々観た人により違うと思いますが、一人でも多くの人がこの作品を観て、世の中の意識が少しでも変わる切っ掛けになればと思います。十人十色で同じ悩みはなくても、生きていれば、何かしらの悩みや辛さを抱えているもの。他人を拒絶せずに助けてしまう凪沙の心は美しかった。一果という光に出会え、母になれた事は幸せだったと思う。現状の幸せを噛みしめて生きたいと励みになった。この作品を作った方々、内田監督に感謝です。世界に広がれば良いと思う作品です。
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