散歩する侵略者のレビュー・感想・評価

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散歩する侵略者

劇場公開日 2017年9月9日
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日常と非日常

宇宙人に侵略されるという非日常の不思議なストーリーでしたがすごく面白かった!
松田龍平さんと長澤まさみさん夫婦の、非日常と日常の違和感のようなものが作品に漂っていて見入ってしまいました。
長谷川博己さんの翻弄される役もとってもよかった!
散歩する侵略者の舞台も見て見たいと思いました。
公開されたらまた見に行きたいです!

emikomaru
emikomaruさん / 2017年8月21日 / iPhoneアプリから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:試写会
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一緒に生きたい…やがて世界が終わっても。

1年ぶりに、お会いする黒沢清監督。
またモヤモヤする難解な作品を世に送り出してくれた。

「クリーピー」以来の黒沢作品。
前作は3回鑑賞した。
今作は劇団イキウメ劇作家・前川知大さん原作。
しかも、人気舞台の映画化ということで初回から作品を楽しめた。
不思議な近未来を描き出している作風が「太陽」を想起させる。
私は前川作品が好きなのだなぁ…と映画に惹きこまれた129分間。

地球への侵略者・宇宙人役…
松田龍平さん。高杉真宙さん。垣松祐里さん。
3人の表情や佇まい。突飛な言動。
その宇宙人らしさがいい。
夫・真冶=松田さんの言動が不思議で笑えるシーンもある。
特殊能力を持つ宇宙から来た侵略者。
人類にとって脅威のはずなのに、思わず3人に肩入れしてしまう自分がいた。
私は何故、次第に侵略者を応援しているのだろう。
高杉くんの演技や垣松さんの初アクションも見事。

侵略者のガイド・人間役…
妻・鳴海=長澤まさみさん。
ジャーナリスト・桜井=長谷川博己さん。
侵略者に協力させられながら振り回される姿にハラハラ。
やがて宇宙人と育てる絆に人間らしさを感じる。
桜井・ハセヒロの戦闘シーン。
マシンガン、空からの爆撃が大迫力。

その他、品川・笹本さん率いる謎の集団が不気味に迫る。
響くヘリ音が不安を掻き立てる。

松田さんと長澤さんは初共演で夫婦役。
前半ずっと怒っている妻・鳴海。
感情の波がこちらまで伝わるかのよう…
激変する夫・真治の行動に戸惑い、イラつきながらも
夫を見捨てない姿がかっこいい。
最後まで愛を貫く鳴海が魅力的だ。
宇宙人と人間の夫婦に感動して胸が苦しくなった。

そして、助演の豪華さも見どころ。
鳴海の妹…前田敦子さん。
近所の青年…満島真之介さん。
鳴海の上司…光石研さん。
刑事…児嶋一哉さん。
その他、東出昌大さんと小泉今日子さんが重要なシーンで登場。

人類を研究する宇宙人が、侵略を成功させるために人間から奪ったものとは…
宇宙人が色んな人間から、あるものを奪うシーンを観ながら、
地球を守るために人類にとって大切なものは何か?
人類にとってなくてはならないものとは何か?
…色々と考えさせられた。

公開まで、あと1ヶ月。
9月になったら、また鑑賞したい。
難解だけど、味わい深い魅力がある作品。

一緒に観た人と語り合いたくなる映画だった。

あらりん
あらりんさん / 2017年8月16日 / PCから投稿
  • 評価: 4.5
  • 印象:  怖い 知的 難しい
  • 鑑賞方法:映画館
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それでも愛は ネタバレ

※本文にネタバレがあります。 [ ▼クリックして本文を読む ]

黒澤清監督の近作は、「夫婦愛」がその底流に描かれている。

『岸辺の旅』では、死んで幽霊となった夫を愛する妻。
『クリーピー』では、たとえ夫が超変人だとしても愛してしまう妻。
『ダゲレオタイプの女』では、自分が死んで幽霊になっても恋人を愛し続ける女(この作は夫婦設定ではないが)。

死すらも、女たちから愛を奪えない。それが切なく怖い。ラブストーリーでホラーな映画だった。

本作『散歩する侵略者』も、
たとえ夫が宇宙人で侵略者だったとしても、愛し続ける妻の物語だった。

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『散歩する侵略者』では、
侵略者たちが地球にやってきて、次々と人間の「概念」を奪っていく。

奪われていく「概念」…「他者と自己の区別」「所有」「仕事への責任感」などなど。

奪われると書くと、何か困ったことが起きそうだが、案外そうでもない。

「所有」の概念を奪われた満島などは、むしろイキイキし始め、「概念の消失」=解放・救済なのではなかろうか?とも思う。

「他者と自己の区別」を奪われた小島に至っては、そもそもこの人、そんな概念持ってたの?最初から必要なかったのでは?とすら思う。

日々固執し大切だと思っていた事(概念)が、さして必要でも重要でもなかった…。

価値観が入り乱れ混迷する現代で、本当に大切なものなんてあるのか?本当に奪えないものなんてあるのか?残るものなどあるのか?侵略者たちは、その事を問うているようにも思える。

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主人公の女性は、夫が何だがおかしい、夫が侵略者だと気づいても、何故だが夫を愛し続けてしまう。
(宇宙人ということは差し引いても、かなりポンコツな夫なんて愛さなくていいんじゃない?と思うが、愛に理由や分別は無いのだろう。)

そして侵略者が取ろうとしても、「愛」という概念だけは女性の中に残ってしまう。

果たしてそれが彼女にとって幸せだったかは判らない。
(満島の例が「概念の消失」=解放・救済だとするならば、主人公に救済は訪れない。)

それでも愛は残る。

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原作、前川知大。
(ストーリーの構成がどうのこうのというよりも)このスレた世の中で、前川知大氏が、臆面もなく「愛」の物語を描いたことに、何かしらの希望を感じる。

それを、黒沢清氏があえて若いキャストを起用して映画化したことにも、希望のようなものを感じる。

「混迷する現代で、本当に残るものなんてあるのか?」が侵略者(演じたのは若い高杉真宙・恒松祐里)の問いだったとするならば。
侵略者=若者への答えがこの映画にはある。

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追記1:
舞台版『散歩する侵略者』も観た。前川氏の舞台は、ミニマムかつシンプルで、描写を省略し、その先を観客に想像させるのが非常に上手い。

それの映画化となると、舞台では省略されたシーンを視覚的映像的に表現しなくてはならない。これは、とても大変なことだし、果たして映像化に向いた話なのか?と映画を見る前は思っていた。

舞台ではセリフのみで語られる事象(例えば血まみれの部屋とか)が、映画内では嬉々として視覚化映像化されている。あえて「視せる」事にこだわった映画だなあと思った。特に恒松祐里のアクションシーンなどは、ストーリー上の必要よりも、「視せたいから撮った」感じすらする。
(黒沢監督『リアル』でも、匂わす程度で十分な筈のネッシーをあえてガッツリ視覚化してたしなあ。)

黒沢氏の映画は、登場人物の心情が変化するとき風が吹く。風は目に見えない。だから各映画で風車が登場し、風を視覚化する。
「目には見えないものを視覚化する」に固執する黒沢氏だからこそ、ミニマムな舞台の映画化、非常に面白かった。

追記2:
松田龍平氏の素なのか演技なのか判別できない得体の知れなさが素晴らしかった。あと脇役の東出さんも面白い。

小二郎
小二郎さん / 2017年8月15日 / PCから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:試写会
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