劇場公開日 2017年6月24日

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「メルギブ成分100%」ハクソー・リッジ ハニーバジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5メルギブ成分100%

2017年6月29日
iPhoneアプリから投稿

どこにでもいますよね。頑固な変人。
空気を読むどころか手前勝手な正義を振りかざして周囲の顰蹙をかったりしている人。
そういう人がある日、英雄となる話です。
「狂っているのはお前か?戦争か?」的な価値観の逆転。
変態と呼ばれるメルギブ自身の生き様と重なって見えますね。
宗教を背負った特異な人物が主人公なので、観客からの共感を得るまでが、長く険しい道のりとなってしまうのが物語の構造的な弱点となっています。
救出される兵士の誰かを主人公にして、客観的な視点を中心にした方が、コンパクトでキレが良くなる気もするけど、そこはメルギブ。小細工無しの真っ向勝負に出ていますね。そしてこの前段部分がめっぽう面白くもあるのです。

仲間を救出!で物語としては終わっているはずなのに、主人公の出番がない最後の戦闘シーンまで描き、勢いで手榴弾キックとか、ハラキリまでやっちゃって、さらにおまけの本人インタビューまでつけちゃうぞ、といった特盛りサービスでお腹いっぱいでした。

ハニーバジャー