想い出を売る店

劇場公開日:

解説

北フランスのノルマンディーにある「想い出を売る店」を舞台に繰り広げられる恋人たちの愛の物語。辻信太郎の原作をもとに「夢・夢のあと」の白坂依志夫が脚本化、監督は近藤明男、撮影は「ゴジラ(1984)」の原一民がそれぞれ担当。

1985年製作/80分/日本
配給:その他
劇場公開日:1985年10月26日

ストーリー

北フランスのノルマンディー地方の小さな村。北海に落ち込む断崖絶壁の上の草原に、小さな教会と世界中でたった一軒の「想い出を売る店」があった。店の主人のジョゼフ爺さんは、不思議な薄紫色の液体を調合する。それを長いガラスのストローでそっと吹いてシャボン玉のような風船を作り、ローソクの光にかざすと人々の心の中にある想い出が映し出されるのだ。想い出だけを心の支えに淋しく暮す人々が、この店の常連だった。ある嵐の夜、トムという青年が店にやって来た。彼は想い出なんかいらないと強がるが、心の中に恋人マリーとの悲しい愛の傷あとを持っていた。牧童だったトムは、一流のガラス細工師になるため、マリーをひとり残し、六年前にベニスへ修業に出た。ベニスで着実に腕を磨きながらも、友人の裏切りに遭った彼は、ズタズタの心を抱いてこの村に帰って来たのだ。トムの心はマリーへの想いでいっぱいだったが「彼女の心はもう離れてしまったかもしれない、結婚しているかも……」と会いにいけないでいる。マリーにとっての6年間も苦しいものだった。彼女もまたこの店のお客で、失明しかかりながら、一途にトムの愛を信じ待ち続けた。絶望的になるマリーを心身ともに助けてきたジョゼフ爺さんは、トムに言う。「勇気を出してマリーの家に行ってごらん」二人は再会し、マリーはトムの胸の中に飛び込んでいく。二人が結ばれて、想い出を売る店は店じまいをしてしまったのか、今はもう世界中を探しても見つからなくなってしまった。

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