ニュー・シネマ・パラダイスのレビュー・感想・評価
全196件中、21~40件目を表示
このくらい映画に対して愛があれば…
職場の先輩にオススメされて鑑賞。
物語そのものは全然知らなかったけれど、自転車に二人で乗っているシーン、映画館で子供が笑っているシーン観たことある!この音楽なんかかなりの回数聴いている!となり初見の感じが全くしなかった。
トトとアルフレドのやり取りはとても微笑ましく、このような幼少期を送ったトトに多少の嫉妬をしつつ年齢を重ねていく過程は近所のおばちゃんそのものだった。
この映画を観て映画の原点を知りたくなった。私もこのくらいの年齢に映画の良さを知っていたら映画に携わる仕事をしていただろうか。
※映画好きは観ておくべき作品だと思う。これからはドヤ顔で「観たよ」と言いたい。
名作です。 好きなことへの情熱や恋、すごくキラキラして描かれていて...
名作です。
好きなことへの情熱や恋、すごくキラキラして描かれていて心温まる。
小さな村での唯一の娯楽である映画、村人で泣いて笑って楽しむ姿はとてもいい時代があったんだなぁと思わせてくれる。
終盤はじんわりとくる。
アルフレードのトトへの友情を超えた父親のような広く大きな愛情。
故郷への想い、2人の思い出、トトへの愛情、そんな様々な想いがラストのフィルムに全て表れているような気がしてやはり名シーン、大好きなシーンです。
【"Kiss Kiss Kiss the Movie!"映画を通して成長するトト少年の姿を、数多くの映画を愛する人々の姿を絡ませて描き出した作品。映画を大スクリーンで観る時間は、何物にも変え難い。】
ー これだけの名作であるので、久方ぶりに鑑賞した感想を簡潔に記す。
但し一部、ネタバレになっています。-
・シチリアの小さな村。少年・トトは、母の目を盗んで、村唯一の娯楽である映画館・パラダイス座に通い詰めて映写技師・アルフレードと交流を深めて行くシーンの数々。
そして、教会を兼用した映画館に集う人々。映画館は常に満席であり、人々は映画を見て笑い、涙し、司祭によりカットされたキスシーンが観れなくて、憤慨する。
ー 何度観ても良い。
トトが牛乳を買うお金を映画に使ってしまい、母親に叱られるも、アルフレードが機転を利かせて、トトを助けるシーン。
トトの母親もそれを分かりつつ、お礼を言う。
アルフレードの善性と、トトの映画大好きな事が見事に描かれたシーンである。
そして、司祭によりカットされたキスシーン。
伊丹十三のエッセイで、日本でも戦時下、統制により恋人同士のベッドシーンの台詞が”お兄様と久しぶりに寝るわ・・。”と勝手に変えられていたという逸話を思い出す。ー
・1950年代まで、映画のフィルムは可燃性であった。今作でも上映中、映画館に入れない人達のためにアルフレードが、向かいの家の壁に映画を映してあげるシーンで、火災が起こってしまう。
ー けれど、映画館は”ニュー・シネマ・パラダイス”という名で復興され、トトが映写技師として働く。だが、そこにアルフレードがやって来て、火災のために盲目になりながらも一緒に働く、まるで目が見えているかのように・・。映画愛だなあ・・。-
・青年になったトトが、美少女エレナと恋に落ちるシーンも良い。
ー 告解室で、トトがエレナに言った言葉。そして、二人のキスシーンはカットされる事無く、この映画内で何度も、映し出される。ー
・トトに、アルフレードが”若くて、未来があるのだからこの村を出てローマに行け。帰って来てはイケナイ”と諭すシーン。
ー ローマで、トトは映画監督として成功し、アルフレードが亡くなったという連絡を母から受け、30年振りに故郷へ戻る。
久しぶりの故郷の輝くようだった映画館は、TVの普及により解体が決まっていた。
現況下も、似たような状況になっているが、私は映画館特にミニシアターは無くならないと信じている。
TVは、かつての様な面白さを失い、一部のドラマを除いて、グルメ番組やゴシップニュースを流す番組が多くなっているという・・。(私は、TVは殆ど見ないので、伝聞です・・。)
何故なら、客電が落ちた漆黒の闇の中、映画を大スクリーンで観る時間は、何物にも変え難いモノだと思っているからである。ー
<ラスト、トトが会社の試写室で観た、アルフレードが遺した且つてカットしたキスシーンを繋ぎ合わせたフィルムを涙を浮かべて観るシーンは、何度観ても心に沁みるのである。
これは、私の勝手な解釈であるが、亡きアルフレードが天国から、
”もう大人だから、観ても良いよ、トト・・。”と言っているように、私には見えるのである。>
<2013年5月の気候の良き頃 今は無き映画館にて鑑賞>
<その後、様々な媒体で再鑑賞>
Merci vo cu, M. Jacques Perrin.
映画好きを自認しながら、つい最近までこの作品を観たことが無かった。しかし、もし若い頃にこの作品を観ていたら、そのノスタルジックさが鼻について好きになれず、その後観ることが無かったかも知れない。だが、ジャック・ペラン演じるトト、もといサルヴァトーレの年代になって初めてこの作品に触れたからこそ、そのノスタルジックさを理解できて、受け入れることができて、そして浸ることができるのだと思う。ペランの訃報を聞き、改めてこの作品の素晴らしさを噛み締めている。さあ、ペランの冥福を祈りながら、今夜またこの作品を観よう。ノスタルジー?いいじゃないか、十分に戦って来たんだから。
ノスタルジア
ネットフリックスにて久しぶりの鑑賞
キネマの神様を読後、作中で何度も出てきたので久しぶりに鑑賞
あらためてあぁこんな映画だったなあと思った。
この映画は主人公が友人、知人であるアルフレードが死んだと電話を受けるところから始まる。
この映画の魅力として
まず言えるのがトトの少年時代の可愛さ
これだけでこの映画を見る価値があると思う
アルフレードが火傷してから初めて映写室に来た時の「アルフレード」と笑顔で呼んだシーンは演技以上の嬉しさを感じる。
おそらくその時にしかできない演技だろう。
またきれいなシチリア島の風景も見所のひとつだ。
この映画のテーマは郷愁
田舎を捨て出ていった男が当時を思い出し、最後帰って変わった、変わっていない町を見るそこに郷愁を感じる
そしてあの有名なテーマが流れるそれだけで胸が熱くなる
ただ今回思ったのはあらためて見直すとそこまで脚本が作り込まれてないように感じた。
展開が時々突然変わったりするシーンがあり、また全体的にまったりした映画なので123分という時間以上に長く感じてしまう。
また母親や妹とのエピソードがなさすぎる気がする。
アルフレードが故郷を捨てて出て行けと戻ってきてもダメ連絡もするなというがそこまで求める意味合いもあまり納得はしづらい。
おそらく未練を断ち切れという事だろうが💧
エレナとの恋愛も展開が急で落とし物の次に突然告白していたし、突然のフェードアウト
あらためて調べてみると完全版があるようでシーンカットが大分入ってるようだった。
あらすじで完全版も読んでみるとだいぶ違ったイメージをうけた。
調べてみると当時イタリアで完全版で上映したが評判が悪くてシーンカットしたみたいだ。
たしかに今でこそ3時間級の映画もゴロゴロ出てきたりするが当時の感覚ではまったく受け入れられないだろう。
また機会があれば完全版も見てみたいもおもう。
この映画は監督の実際にあったような出来事も入ってるのだろう。映画で成功するために故郷を捨てる覚悟で出てきたとかそういう思いも。そういう意味で全編に郷愁と哀愁が表現されている。
ラストシーンのところはアルフレードがトトへの約束を守って渡すキスシーン特集
泣けるシーンという話だが自分としてはアルフレードのお茶目さを感じてクスッとなるシーンのような気もした。
見終わった後スカッとする映画で映画の良さを教えてくれるような映画なので見たことがない方はぜひ見てほしい作品ではある。
合掌
映画と共に歩んだ主人公の人生
2度目の鑑賞
映画ファンの間で、高く評価されていることは知っていたが
なかなか機会が無く、2019年に初めて見た
舞台は戦後の貧しいイタリアの(架空の)村
村の唯一の娯楽施設は『パラダイス(パラディソ)』という名の映画館
主人公の少年時代はパラダイス座と映写技師アルフレードと共にあった
映画館は火災にあい、焼失してしまうが、再建を果たし
「ニュー・シネマ・パラダイス」がオープンする
兵役が終わったトトは村を出て、ローマへ行く
そして、映画監督として成功する
という物語
今回、なぜかストーリーがあっさりしてる気がして
インターネットで調べたら
前回見たのは完全版で、今回見たのは1時間短い劇場版だった
これだと、兵役に向かうときにエレナと連絡が取れなくなった原因がわからないままで、
ちょっと寂しい気がする
(ただし、完全版のエレナとのエピソードはコアな映画ファンの間で賛否両論あることを知った)
エレナとの別れが、謎のままというのも、青春の思い出なのかな?
兵役を終えて村に帰ってきたトトが
自分ではない技師が映写室にいる光景を見てパラダイス座へ行く事をやめて
アルフレードを訪ねるが
映写室へ行っていれば、エレナのメッセージに気づき
ローマへ行く事はなかったのか・・・・
ここがトトの人生の分岐点だったのかな?
アルフレードの残した遺品は
神父さんの指示でカットされた、「キスシーン」「ヌードシーン」を繋ぎ合わせたもの
主人公は、シネマ・パラダイスの映写室でアルフレードと過ごした
子供時代を思い出したに違いない
若いころはこのような
「純文学を映像化したような」映画は好みではなかったが
50歳を過ぎてからは好きになった
もう一度完全版を見たいと思った
変わるもの、変わらないもの
初めてこの作品を見た人が特に感じたこと(魅力が多くて書ききれない😭)としてお読みください。
サルヴァトーレ(トト)とアルフレードは素敵な関係だと思った。
アルフレードがトトに50リラ渡すシーン、トトがアルフレードに「友達になろう」と言うシーン、二人が一緒に自転車に乗っているシーンが特に気に入った。
「人が笑うのが嬉しい」というアルフレードの言葉と、映画館の中に入れない人のためにアルフレードが外の窓に映画を映し、さらにオマケ(音声)をつけてあげることからアルフレードがとても優しい人だと感じた。自分もアルフレードのように優しい人間になりたい。
サッカーくじが当たった人が、火事で燃えてしまった映画館を建て直すためにお金を使っていてとても素敵だった。自分もいつか他人のため・世の中のためにお金を使い、誰かを喜ばすことが出来るようになりたいと思った。
アルフレードの「自分がやるしかなかった。」等のセリフから、映写技師は決して誇れるものではなく、世間的にも人気がない仕事かもしれないが、当時のシチリアの村の人々にとって映画は唯一の娯楽・楽しみである。アルフレードはとても重要で素敵な役割を果たしていると自分は考えた。
劇中音楽はノスタルジックで何故か何度も涙が流れそうになった。
個人的に、"変わらないもの"の象徴(?)として登場する「オレの広場だよ!」と言うおじさんがお気に入り。
この作品は、年齢によってそれぞれのシーンの感じ方が変わる気がするため、数年後数十年後に何回か見たいと思う。
この作品に出会えて、さらに映画館で見られて本当に良かった。
ラスト最高
早稲田シネマさん、ありがとうございます。
水曜日の夜ほぼ満席でした。
海辺の映画館、キネマの神様、レイトショーでニューシネマパラダイス。
このセレクトだけで私は泣けました。
ラストが最高だ。映画館で見よう。ボロい映画館で観たら最高だが、ボロい映画館なんてないんだよな。
蛇足です。
普通に児童虐待が酷い。当時は普通なんでしょうね。それでもほとんどの人はまともに育ったのでしょう。2022年の私はそこに興醒めでした。
ひっかかるシーンが多い
感動作と言われていてずっと見たかった映画。戦後間もなくのシチリアの田舎ってヨーロッパでも相当文化が遅れていたみたい。映画だけが田舎の娯楽で子供から大人まで色んなタイプの人がひとつの映画を楽しんでいてカトリックの教会で上映してるからキスシーンは全カット。ちょっとヌードに近いシーンでは若者が何人も股間さすってるし後ろでカップルはHしてるし何しに来てるんだか?主人公のトトは小学生位なのにまわし煙草してるし、子牛が殺されるシーンをフィルムに収めたりちょっと可愛いとはかけ離れてるし不快な印象だった。最後に元映画技士のアルフレッドから渡されたフィルムはずっとカットし続けたキスシーンや裸のシーンだった。これ感動するかな?音楽だけは良かった。
「ラストシーンは秀逸」
BSPでやっていたので鑑賞
過去最高の⭐︎4.5
少年時代のトトがいい味を出してる。
少し前の日本も娯楽は少なくみんな映画館に集まって大混雑するなか観てたのかな?と思うと、コロナ時代の今は本当に観に行っても数人しかいないのは寂しい限りである。
イタリア映画の傑作ともいえるこの映画。
やはり誰かの人生をみれる映画というものは良い
男と男の子のロマン映画
良くも悪くも「男と男の子のロマン映画」だと思う
現実的な見方をすると醒めてしまう部分もあるけれど
(アルフレードが突然トトを自立させようとする所が
ひとりよがりに感じるし、トトは
エレナの事を何も知らないのに顔見て惚れたと
ストーカーまがいの事をして根負けさせるとか)
あれもこれもどれもそれも
「これがロマンなんだ( ー`дー´)キリッ」
の一言で押し通されそうで
あぁそうですかと思うしか・・・
映画が村人の唯一の娯楽だった時代って
こんな風に皆で集まって一体感を味わいながら
楽しんでいたのね・・・日本も昔そうだった
みたいなノスタルジー
ラストで、没にされたラブ・シーンを繋げた
フィルム上映は、男のロマンの集大成みたい
(キスする事が男女の恋愛の到達点的な)だと
思いつつ、気が利いたエンディングだと
思いました
映画も音楽も昔の作品のほうが良い
凄い感動作品でした。はじめのほうはよく叩く母親と教師が出てきたんですがその後は子供が大人になっていき涙がなぜかでてきました。30年以上も前の作品で今まで一度も見たこともなかったんですがこの監督の作品は良い作品多いです。3時間版もあるみたいなんですが是非見たいです。この作品は見といて損はないと思う。
気になりつつ観ていなかった
これだけ有名な作品だと、タイミングを逃すと観るのが億劫になるというか…そんな感じで今更鑑賞。
あらすじも何も頭に入れずに観た感想は、なんかもやもやして、これで終わりなんだって思ってしまった。
少年とおじさんの友情…なのかな。ノスタルジックな感じ?
音楽はとても良かった。
ちなみに私が観たのは劇場版というやつなのかな、恋人と再開しないバージョン。
もっと自分が年齢を重ねたら感動ひとしおなのだろうか。
感動しました!と書きたいところだが、嘘はつけない。
郷愁と創作論と人生について
この作品が高い評価を受けているのが冒頭からよく分かりました。舞台は地中海イタリア🇮🇹のシチリア島と言う青く乾燥した気候と白い大きな雲、夜は白熱灯の淡い光そして突然のスコールで空気感が伝わってきました。内容は中年の映画作家の思い出話と現実の対比の喪失感。満たされないからこそ生まれる創作物とフィクションと現実は別物であるという対比素晴らしいかったです。時代を遡る価値観の違いには映画内映画🎞を観て楽しかったです。完全版では更に作家性とはどう言う事かについて詳しく後日談義として描かれてますし。一番印象に残ったのは、アルフレッドのトトの恋愛に対するアドバイスで100日間ポーチで待つ男性の話しで最後に何故居なくなってしまったか?分かったら教えてくれ!と言うところが、今際の際、最後までトトには死んだ事は教えるな!に係り非常に胸が詰まりました。本当は、アルフレッドもこの島を出たかったのかも知れません。感動とはこの様な出来なかった自分自身への罪のカタルシスかもしれないなと感じました。賛否両論ありますが、是非見て損はない作品だと思いました。
全196件中、21~40件目を表示