珈琲時光

劇場公開日:

解説

小津安二郎監督の生誕100年を記念して、「悲情城市」「フラワーズ・オブ・シャンハイ」のホウ・シャオシェン監督が、東京を舞台にひとりの女性の日常を繊細に描く。フリーライターの陽子は、産みの母が台湾人で日本と台湾を行き来しているが、ある日、台湾の男性の子供を妊娠していることに気づく。ヒロイン陽子を演じるのは、デビュー曲「もらい泣き」で注目を集めた一青窃。彼女に想いを寄せる古本屋店主役で浅野忠信が共演。

2003年製作/103分/日本
原題:珈琲時光
配給:松竹
劇場公開日:2004年9月11日

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(C)2003松竹株式会社/朝日新聞社/住友商事/衛星劇場/IMAGICA

映画レビュー

3.5☆☆☆★★★ 簡単な感想で。 ホウ・シャオシェン監督が描く鉄オタ物...

2024年3月16日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★★

簡単な感想で。

ホウ・シャオシェン監督が描く鉄オタ物語、、、ゴホッ!もとい…東京風俗物語(Hな意味じゃなくて)

一応のストーリー展開となっているのは、主人公は東京で一人暮らしをする女性が居る。
彼女は、台湾の音楽家《江文也》が東京で暮らしていた時の足跡を訪ね歩いては調べている。
(作品中には本人が作曲した曲が使用されている)

…表向きは。

しかし実際は、特に映画全編でその事を重要視はしておらず。現実には話らしい話とゆうのは描かれてはいない。しいて言えば、監督ホウ・シャオシェンがリスペクトしている小津安二郎に対する想いに溢れた作品と思われる。

この作品が魅力的なところ…それは、人が居てカメラはただひたすらにその対象となる人物を映している、、、ただそれだけ。

本当にそれだけなのに映画が1本出来てしまう…とゆうところなのだ。

以前にジャック・ロジェ監督の『メーヌ・オセアン』と『オルエットの方へ』を観た時に感じたのですが。ただ若い女の子達がお喋りをし、はしゃいでいる。それをただ単に撮っているだけなのに、何故感動してしまうのだろうか?…と。

小津安二郎作品の特徴として、同じ場所・同じアングルでのシーンが、作品の前半と中盤ないしは後半で描かれる場合が多々あります。
本編でも似た様に、2回又は3回に渡って同じ様な箇所があるにはある。但し細かい事を言ってしまうと、場所やアングル等は少しだけ違ってはいましたが。

記憶を頼りに見て行くと、、、

・喫茶エリカにて主人公の彼女。最初は珈琲を、その後は訳あってホットミルクを。

・萩原聖人が務める天麩羅屋。最初は彼の働いている場面で、最後は彼が休憩時間中での女友達(彼女)とのお喋り中に。

・父親役の小林稔侍と、後妻役の余貴美子の出演場面。最初は主人公の帰省での実家で、その後はこの夫婦が東京で知り合いの葬儀に参列する為に上京する。
(主人公の彼女は、その時に自分に関する或る事実をこの両親に告白する)

・山手線オタクで音鉄の友人役。浅野忠信が営む古本屋は、1回目は彼の正面から。2回目は彼の背中越しからのアングル

・更に付け加えるならば。彼女が◯◯初期による症状の苦しさから、新宿駅のホームで思わず座り込みそうになる場面と、やはりその症状の為に、洗足池駅周辺で苦しそうになり歩く場面。
(その後には、自宅で苦しさからなかなか起き上がれない場面も有った)

・そして、聖橋から御茶ノ水駅の3路線同時走行(計3回)は。まるでホウ・シャオシェンが憧れた小津安二郎が、実際に自身の作品中に挿入し描かれたショットを。同じアングルから映し込む事での嬉々とした喜びに溢れている。

自分は多少なりに鉄オタ(乗り鉄)的なところがあるので、映画の中に出て来る多くの列車の走行場面等は面白く。特に御茶ノ水駅を撮る聖橋からの撮影等は、小津安二郎が実際に作品の中で描かれているだけに。ホウ・シャオシェンの「嗚呼!今、小津安二郎が撮った場所で撮っているのだなあ〜」…とゆう(おそらくは)想いを、存分にスクリーンから浴びながらを眺めていた。
そう思いながら観ているだけに、主人公が帰省した時に映る電車等は、小津安二郎が『早春』での多摩川近辺(蒲田駅だっただろうか)を走行する場面をも想起させる。

そんな風に、小津安二郎作品を意識しながら観てしまうホウ・シャオシェンの演出ではありました。
でも、ホウ・シャオシェンと小津安二郎との大きな違いを考えて観て行くと、、、

ホウ・シャオシェン監督の演出の特徴として。ワンシーンワンカットを多用しての、その場の空気感等を重視した演出をしている風に思えるのですが。対して小津安二郎の特徴として、ショットを積み重ねた編集で映画にリズム感をもたらす演出(あくまでもこちらの考えとして)と思ってはいるので。その辺りの違いを感じながら鑑賞して行くと、更に面白く鑑賞出来る…のでは?と。

初見の日時は不明。シネマヴェーラ渋谷

2022年4月20日 シネマブルースタジオ

どうでも良いんですが、カメラで建物を撮影する一青窈の背後に映る《花◯ら大回転》の文字💦
おいおいスタッフ〜!
監督ひらがなが混じっていたから気が付かなかったのなら、誰か指摘してあげなさいよ〜(`_´)ゞ

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松井の天井直撃ホームラン

1.0陽子(一青窈)は台湾人の彼氏の子供を身籠った。 しかし、結婚はしないつもりである。 そんな彼女を両親(余貴美子、小林稔侍)は心配している。

2022年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

動画配信で映画「珈琲時光」を見た。

劇場公開日:2004年9月11日

2003年製作/103分/日本
原題:珈琲時光
配給:松竹

一青窈
浅野忠信
萩原聖人
余貴美子
小林稔侍
侯孝賢監督

珈琲時光の意味はコーヒータイム。

陽子(一青窈)は台湾で日本語を教えている女性。
台湾と日本を頻繁に行き来している。

陽子は台湾人の彼氏の子供を身籠った。
しかし、結婚はしないつもりである。
そんな彼女を両親(余貴美子、小林稔侍)は心配している。

そんな陽子の日常生活と交友関係と家族関係を淡々と撮っている。

小津安二郎をリスペクトする侯孝賢監督の作品。

満足度は5点満点で1点☆です。

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ドン・チャック

3.5一青窈

2020年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

小津安二郎って感じのカメラワーク。斬新なアングル。主人公に使ったのはなんかすごいと思った。大きな出来事もなく、淡々と流れる。たまに見たくなる種類。浅野忠信がもうかっこよくてかっこよくて。結ばれるといいなぁ。

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いつこ

1.0オープニングの松竹の富士山が古いものを使用して、いきなりビックリだ。

2019年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 小津の映像感覚を21世紀に持ち込んだらこうなる!とでも言わんばかりの定点カメラの視線。たしかにオマージュしてることはよくわかる。が、台詞がすべてアドリブっぽいんじゃないかと思えるほどつまらない。さらに物語が進むと、切り返しカットがほとんどないことに気づく。これじゃ小津じゃない・・・一発撮りだらけじゃないか・・・小津映画を撮りたかったのかドグマ映画を撮りたかったのかわからなくなってしまいます。

 妊娠したという事実なんて二の次であるかのような現代ッ子を上手く表現しているし、そんなことはおかまいなく一人の音楽家に興味を持つとかいう設定も面白い。都内の電車の映像が多用されていることもあり、これが都会の人間関係そのものであるような印象もあるけど、そんな深読みはしてもしょうがない。ストーリーがつまらなさ過ぎるのだ。

 終わってみると、なんだったんだろ・・・これが台湾人から見た日本人の姿なのか。ううむ。

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kossy
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