グエムル　漢江の怪物

　公開当時もめちゃくちゃ感動したのだけど改めて見てやっぱり素晴らしい。ボンクラ家族が力を合わせてグエムルを退治することに本当に胸を打たれる。ペ・ドゥナの弓で炎上するところが最高だ。

　ただちょっと気になるところは、米軍がウィルス説をまき散らして間違いを認めないためにソン・ガンホを隔離するなど、とてもつまらない。家族たちにストレスを与えるための展開なのだろうけど、もっとグエムルと向き合うことで困難を描いて欲しい。

　ヒグマよりも大きくてクジラよりは小さいといったようなグエムルの大きさが絶妙だ。なんならパワーショベルやブルドーザーなら戦えそうな、そんな場面も見たい。グエムルは人間を飲み込んでも吐き出す。その際丸のみで歯で傷がついたりしない。

　娘もおじいちゃんも死んでしまって悲しい。その代わり浮浪児と暮らすラストシーンは切なく暖かい。

前から観たかったんだけど､やっと観れた。

で､思ってたより良くなかった(笑)

なんかダレて､長く感じた(笑)

もう少し短いとな…

ペ・ドゥナがアーチェリーの名手で出演してます。

続編の予定があったけど中止になったみたい。

単純なモンスターものだと思ったら大間違い。

ここまで家族の人間模様を生々しく描いたモンスター・ムービーを私は知らない。登場人物は、誰ひとりとして英雄的には映らない。無様な姿を晒しながら、怪物にさらわれた娘を救うために、その家族が七転八倒する様を、実に丁寧に描き上げる。

物語の帰結も、端的に「ああよかったね」などと安堵の声を漏らすようにはならない。実に苦いクライマックスを迎えるのだが、エンディングではきっちりと胸に温かい余韻を残し、後味は悪くないのだ。

モンスター・ムービーのセオリーからは大幅に外れた作品なので、好き嫌いがはっきり分かれるとは思うが、個人的には傑作と呼んでも過言ではないと思っている。