田中麗奈、重松清「幼な子われらに生まれ」映画化で浅野忠信と初共演!
2016年6月9日 07:00
[映画.com ニュース] 女優の田中麗奈が、三島有紀子監督が重松清氏の小説を映画化する「幼な子われらに生まれ」に浅野忠信とともに主演していることがわかった。
原作は重松氏が1996年に発表した同名小説で、当時から重松氏と脚本家の荒井晴彦の間で映画化の約束を交わしていたという。今作は荒井が脚本を執筆しており、20年越しで実現したことになる。
今作の主人公は、40歳の田中信(浅野)と再婚した妻の奈苗(田中)。2人を軸に、奈苗の連れ子、信の元妻、元妻と暮らす実子、そして奈苗が新たに授かった命をめぐり、家族とは何かを模索していくヒューマンドラマだ。原作は20年前に発表されたものだが、離婚率の増加、再婚者同士の結婚、夫婦別姓、同性婚など、家族のあり方が問われる現代に一石を投じることになる作品となりそうだ。
田中は18日に公開を控える「葛城事件」では死刑反対を唱え、殺人事件の加害者と獄中結婚する女性を熱演し新境地を開拓。今作では、再婚した信との子どもを妊娠した喜びとともに、思春期を迎えた長女・薫の揺れる心情を目の当たりにした困惑、信が元妻と暮らす娘・沙織と定期的に会うことに対して抱く複雑な心境を体現するなど、演じがいのある役どころを得た。それだけに、「撮影をとても楽しみにしていました。愛情を込めて丁寧にやらせて頂こうと思います」と並々ならぬ意欲でクランクインした。
一方の浅野は、離れて暮らす娘への愛情とともに、再婚した奈苗の連れ子2人にも愛情を注ごうとするが、長女の薫からは「本当のお父さんに会いたい」と拒絶され苦悩するという難役。それでも、40代になった今だからこそと出演を快諾したそうで、「とても良い脚本と役をいただき感謝しています。頑張ります!」とコメントを寄せている。
初共演となる主演の2人がどのような演技合戦を繰り広げるのかとともに、「しあわせのパン」「「繕い裁つ人」などで若い女性層の支持を集め、今秋には新作「少女」(本田翼&山本美月主演)が公開を控える三島監督の手腕からも目を離すことができない。
「幼な子われらに生まれ」は、2017年に公開。