全米映画ランキング : 2013年5月24日~2013年5月26日

全米映画ランキング:2013年5月28日発表(毎週月曜日更新)

全米週末興行成績:2013年5月24日~2013年5月26日
(金額・順位は確定前のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.

順位

先週

タイトル「邦題」/配給(日本配給)

上映週

週末の興収
(単位:$)

累計興収
(単位:$)

1 ワイルド・スピード EURO MISSION 1 98,528,000 98,528,000
2 ハングオーバー!!! 最後の反省会

The Hangover Part III
「ハングオーバー!!! 最後の反省会」

Warner Bros.
(ワーナー・ブラザース映画)

1 42,415,000 54,204,000
3 1 スター・トレック イントゥ・ダークネス 2 38,000,000 146,827,000
4 メアリーと秘密の王国

Epic
「メアリーと秘密の王国」

20th Century Fox
(SCREEN)

1 34,200,000 34,200,000
5 2 アイアンマン3

Iron Man 3
「アイアンマン3」

Walt Disney
(ディズニー)

4 19,424,000 367,500,000
6 3 華麗なるギャツビー

The Great Gatsby
「華麗なるギャツビー」

Warner Bros.
(ワーナー・ブラザース映画)

3 13,705,000 114,432,000
7 8 MUD マッド

Mud
「MUD マッド」

Roadside Attractions/Lionsgate
(東京テアトル、アース・スターエンタテインメント)

5 1,950,000 14,580,000
8 6 42 世界を変えた男

42
「42 世界を変えた男」

Warner Bros.
(ワーナー・ブラザース映画)

7 1,245,000 91,049,000
9 5 クルードさんちのはじめての冒険 10 1,215,000 179,638,300
10 7 オブリビオン

Oblivion
「オブリビオン」

Universal
(東宝東和)

6 815,000 86,500,000

「ワイルド・スピード EURO MISSION」がV。「ハングオーバー」最終章は2位デビュー

サマーシーズン4週目に入り、メモリアル・デイ(戦没者追悼記念日)の連休を迎えた全米ボックスオフィス。先週末は、3本の新作が拡大公開され、ビン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン主演の人気カーアクションシリーズの第6弾「ワイルド・スピード EURO MISSION」が約9800万ドルのオープニング興収で首位デビューを果たした。

同作は2001年に始まった「ワイルド・スピード」シリーズの第6作。ヨーロッパで逃亡生活を送るドミニク(ディーゼル)とブライアン(ウォーカー)の前に突然現れたFBI捜査官ホブス(ジョンソン)は、お尋ね者の2人に世界的な犯罪組織の壊滅作戦への協力を要請する。最初は渋るドミニクだったが、死んだはずの恋人レティがその組織に協力していると聞き、ホブスの依頼を引き受ける。

シリーズ開始当初は、ストリートカーレーサーたちの命がけの戦いと潜入捜査官の友情を描いたB級カーアクション映画だったが、一旦シリーズを離れたディーゼルが再び主演に復帰した09年の第4作「ワイルド・スピード MAX」の大ヒット(オープニング興収約7000万ドル、最終興収約1億5500万ドル)によりスタジオが予算を増大。前作「ワイルド・スピード MEGA MAX」ではアメリカを飛び出し、ブラジル・リオデジャネイロを舞台にしたアクション超大作となり、遂にこの第6作では、北米興行の最重要日のひとつであるメモリアル・デイ公開を任されるユニバーサル・スタジオのテントポール作品へと成長した本シリーズ。前作から更にスケールアップし、舞台をヨーロッパに移した同作は、スタジオの期待に応え、シリーズ最高のオープニング興収を稼ぎ出す好スタートとなった。

レビューもまずまずで、前作「ワイルド・スピード MEGA MAX」(11年/最終興収約2億900万ドル)を超え、シリーズ記録を更新するのはほぼ確実と見られている。共演はジョーダナ・ブリュースター、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、リュダクリス、サン・カンのレギュラー陣に、「三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」のルーク・エバンスと「エージェント・マロリー」のジーナ・カラーノ。監督はシリーズ第3作からメガホンをとっているジャスティン・リン。ジェイソン・ステイサムの出演が内定している第7作の製作がすでにスタートしており、14年7月11日に全米公開予定。

「ワイルド・スピード6」の大ヒットに首位デビューを阻まれた人気コメディシリーズ完結編「ハングオーバー!!! 最後の反省会」は約4200万ドルのオープニング興収で2位デビュー。第1作ではラスベガス、第2作ではタイ・バンコクでの二日酔い騒動を描いてきた本シリーズの最終章は、ベガスとバンコクを股にかけた大騒動が繰り広げられる。出演はブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキスの主人公3人にケン・チョン、ジョン・グッドマン。「ワイルド・スピード」同様、シリーズ記録の更新を狙っていたが、厳しいレビューが災いしたか、やや期待外れのオープニング興収となってしまった。公開初日の木曜日(23日)と休日だった月曜日(27日)の興収を合わせた5日間の累計は約6300万ドル。第1作が約2億7700万ドル、第2作が約2億5400万ドルを稼いでいるだけに、最低でも2億ドル以上の最終興収が欲しいところだが、現状ではかなり厳しそうだ。

約3700万ドルで3位となったのは前週首位の「スター・トレック イントゥ・ダークネス」。11日間の累計は約1億5600万ドル。前作の最終興収約2億5700万ドルにはどうやら届きそうにない。

そして、4位には20世紀フォックスとブルースカイ・スタジオのアニメ大作「Epic」が初登場。ビヨンセ、コリン・ファレル、クリストフ・ワルツ、アマンダ・セイフライド、ジョニー・ノックスビル、ジェイソン・サダイキスら豪華キャストが声優を務めたがオープニング興収約3300万ドルにとどまった。

その他、イーサン・ホーク&ジュリー・デルピー主演の人気シリーズ最新作「Before Midnight」(リチャード・リンクレイター監督)が北米5館の限定公開ながら約24万ドルの興収を上げる大ヒットを記録。「恋人までの距離(ディスタンス)」「ビフォア・サンセット」に続く、9年ぶりの恋愛コメディドラマの第3弾で、その成熟した出来映えに批評家たちは最大級の賛辞を送っている。

今週末は、ウィル・スミス&ジェイデン・スミス親子がM・ナイト・シャマラン監督と組んだSFスリラー「アフター・アース」に、ジェシー・アイゼンバーグ、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、ウッディ・ハレルソン、マーク・ラファロ共演のケイパーもの「グランド・イリュージョン」が公開となる。

2013年5月28日更新 藤井竜太朗

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