全米映画ランキング : 2011年7月29日~2011年7月31日
全米映画ランキング:2011年8月1日発表(毎週月曜日更新)
全米週末興行成績:2011年7月29日~2011年7月31日
(金額・順位は確定後のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.
順位 | 先週 | タイトル「邦題」/配給(日本配給) | 上映週 | 週末の興収 | 累計興収 | |
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1 | 初 | The Smurfs | 1 | 36,200,000 | 36,200,000 | |
2 | 初 | Cowboys & Aliens | 1 | 36,200,000 | 36,200,000 | |
3 | 1 | Captain America: The First Avenger | 2 | 24,905,000 | 116,772,000 | |
4 | 2 | Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2 | 3 | 21,925,000 | 318,460,000 | |
5 | 初 | Crazy, Stupid, Love. | 1 | 19,300,000 | 19,300,000 | |
6 | 3 | Friends with Benefits | 2 | 9,300,000 | 38,200,000 | |
7 | 5 | Horrible Bosses | 4 | 7,100,000 | 96,202,000 | |
8 | 4 | Transformers: Dark of the Moon | 5 | 5,970,000 | 337,892,000 | |
9 | 6 | Zookeeper | 4 | 4,200,000 | 68,700,000 | |
10 | 7 | Cars 2 | 6 | 2,301,000 | 182,070,000 |
SF西部劇「カウボーイ&エイリアン」がV。「スマーフ」は2位
3本の新作がランクインした先週末の全米ボックスオフィスは、人気キャラクターをを実写とアニメを融合して映画化した「スマーフ」と、SF西部劇「カウボーイ&エイリアン」がそろって約3600万ドルのオープニング興収をあげたが、最終的に「カウボーイ&エイリアン」が僅差で首位に立った。
ダニエル・クレイグ&ハリソン・フォードという2大スター共演による「カウボーイ&エイリアン」はアメリカの人気グラフィックノベルを「アイアンマン」のジョン・ファブロー監督が映画化したSFアクション大作。1873年、アリゾナの田舎町に謎の宇宙船が来襲。町を牛耳る悪名高きボス(フォード)は、不思議な力を持つ記憶喪失のカウボーイ(クレイグ)とともに未知の敵に立ち向かう。1億6000万ドルのビッグバジェットだったため、オープニングで5000万ドル以上の興収が欲しかったが、若年層を集客できず、少し残念な結果に。批評家からの評価もそれほど好ましいものではなく、最終興収は1億2000万ドルあたりに落ち着きそう。共演は「スリーデイズ」「トロン・レガシー」のオリビア・ワイルド。
惜しくも2位デビューとなった「スマーフ」はベルギーで生まれたバンドデシネ(漫画)の人気キャラクターを映画化したファミリー向け3D作品。こちらは批評家から完全に嫌われているにもかかわらず、現在公開中の作品にファミリー映画がなかったためにそれなりの興収をあげた。最終興収は1億ドル以上になりそう。
3位は前週首位の「キャプテン・アメリカ」。10日間の累計興収は1億1700万ドル。このまま順調にいけば1億7000万ドル以上の興収が見込める。4位「ハリー・ポッターと死の秘宝 パート2」は公開3週目にしてシリーズ新記録の約3億1800万ドルに。北米での最終興収は3億7000万ドル以上が見込まれており、現在までに約3億3800万ドルを稼いでいる「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」を破り、本年度ナンバーワンヒット作品になることが濃厚だ。
また、「ハリー」最終章は、海外の成績を合わせた全世界興収もシリーズ新記録となる10億ドルを突破し、現在歴代8位につけている。いまの調子を保てば、12~13億ドルくらいまで伸ばせる可能性があり、7位「アリス・イン・ワンダーランド」(10年/約10億243万ドル)、6位「パイレーツ・オブ・カリビアン4」(11年/約10億330万ドル)、5位「トイ・ストーリー3」(10年/約10億632万ドル)、4位「パイレーツ・オブ・カリビアン2」(06年/約10億662万ドル)、3位「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(03年/約11億1190万ドル)を抜き去り、歴代3位の座におさまりそうだ。ちなみに歴代1位は「アバター」(09年/約27億8230万ドル)、2位は「タイタニック」(97年/約18億4320万ドル)で、ともにジェームズ・キャメロン監督によるものである。
そして、初登場5位になってしまったのがスティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア共演のラブコメディ「Crazy, Stupid, Love.」。先週末公開作のなかで最も評価が高かったにもかかわらず、R指定だったためかオープニング興収は約1910万ドルにとどまった。25年間連れ添った妻(ムーア)に浮気されて家に取り残された中年男(カレル)が再び独身として自己改革する姿が面白おかしく描かれる。その他の共演にマリサ・トメイ、エマ・ストーン、ケビン・ベーコン。監督は「フィリップ、きみを愛してる!」のグレン・フィカーラ&ジョン・レクア。
今週末は名作SFシリーズの最新作「猿の惑星/創世記」(ジェームズ・フランコ主演)と、ジェイソン・ベイトマンとケビン・レイノルズの体が入れ替わるコメディ「Change-Up」が公開となる。
2011年8月1日更新 藤井竜太朗