ビリー・ウィリアムズ : ウィキペディア（Wikipedia）

ビリー・レオ・ウィリアムズ（Billy Leo Williams, 1938年6月15日 - ）は、アメリカ合衆国アラバマ州ウィスラー出身の元プロ野球選手（左翼手）。右投左打。

1959年から1976年にかけてシカゴ・カブスとオークランド・アスレチックスでプレイし、通算打率.290、本塁打426本を記録し、アメリカ野球殿堂入りを果たした強打者。

経歴

8月6日にシカゴ・カブスでメジャーデビュー。初のフルシーズンとなったに146試合に出場し、打率.278、本塁打25、打点86の活躍でナ・リーグ新人王に選ばれた。には初のオールスター出場を果たし、打率.298、22本塁打、91打点と活躍。1961年からまで13年連続して20本塁打、80打点以上を記録。うち5年は30本塁打以上、100打点以上は3回、90打点以上も10回を記録した。そして、1962年からにかけて当時のナ・リーグ記録となる1117試合連続出場を記録1117試合連続出場は現在でもMLB歴代6位、ナ・リーグ歴代2位である。なお、現時点でのナ・リーグ記録はスティーブ・ガービー（ドジャースとパドレスにまたがって記録）の1207試合連続出場である。。

当時のカブスは「Mr. Cub（ミスター・カブ）」ことアーニー・バンクスをはじめ、ファーガソン・ジェンキンス、ロン・サントらスター選手が名を連ねたが、以来ワールドシリーズから遠ざかっていた。にはいずれもキャリア最高となる42本塁打、129打点で、本塁打・打点の二冠でリーグ2位につけた（1位はジョニー・ベンチの45本塁打、148打点）。得点137、安打205、塁打373の三部門ではリーグ1位を記録。またMVP投票でもリーグ2位につけた（1位はジョニー・ベンチ）。そして、33歳で迎えたのシーズンには打率は自己最高の.333を記録し、首位打者を獲得。37本塁打、122打点を記録したが、MVP投票では、またしてもベンチに敗れ、2位に終わった。に東西2地区制が導入されたが、カブス在籍時には地区優勝すらできなかった。に16本塁打、68打点に終わると、二塁手マニー・トリーヨと投手2人との交換トレードで、当時ワールドシリーズ3連覇中のオークランド・アスレチックスに移籍。は主に指名打者として起用され、23本塁打、81打点を記録し、チームの地区優勝に貢献。しかし、ア・リーグチャンピオンシップシリーズでボストン・レッドソックスに敗れ、念願のワールドシリーズ進出はならなかった。翌限りで現役を引退。

引退後、に全米野球記者協会による投票で85.71%の得票を獲得し、アメリカ野球殿堂入りを果たした。同年8月13日、カブス時代の背番号「26」は永久欠番となった。殿堂入り後、からまで、古巣カブスにてコーチを務めた。

詳細情報

年度別打撃成績

	CHC	18	34	33	0	5	0	1	0	7	2	0	0	0	0	1	0	0	7	2	.152	.176	.212	.389
		12	52	47	4	13	0	2	2	23	7	0	0	0	0	5	0	0	12	1	.277	.346	.489	.836
		146	584	529	75	147	20	7	25	256	86	6	0	1	4	45	11	5	70	11	.278	.338	.484	.822
		159	699	618	94	184	22	8	22	288	91	9	9	0	7	70	3	4	72	11	.298	.369	.466	.835
		161	687	612	87	175	36	9	25	304	95	7	6	2	3	68	9	2	78	12	.286	.358	.497	.854
		162	709	645	100	201	39	2	33	343	98	10	7	0	3	59	8	2	84	11	.312	.370	.532	.901
		164	719	645	115	203	39	6	34	356	108	10	1	1	5	65	7	3	76	20	.315	.377	.552	.929
		162	727	648	100	179	23	5	29	299	91	6	3	0	6	69	16	4	61	12	.276	.347	.461	.808
		162	712	634	92	176	21	12	28	305	84	6	3	2	6	68	8	2	67	13	.278	.346	.481	.828
		163	699	642	91	185	30	8	30	321	98	4	1	0	7	48	10	2	53	13	.288	.336	.500	.836
		163	708	642	103	188	33	10	21	304	95	3	2	0	3	59	15	4	70	15	.293	.355	.474	.828
		161	714	636	137	205	34	4	42	373	129	7	1	0	4	72	9	2	65	13	.322	.391	.586	.977
		157	677	594	86	179	27	5	28	300	93	7	5	0	3	77	18	3	44	17	.301	.383	.505	.888
		150	650	574	95	191	34	6	37	348	122	3	1	0	8	62	20	6	59	14	.333	.398	.606	1.005
		156	659	576	72	166	22	2	20	252	86	4	3	0	6	76	14	1	72	13	.288	.369	.438	.806
		117	474	404	55	113	22	0	16	183	68	4	5	0	2	67	12	1	44	9	.280	.382	.453	.835
	OAK	155	602	520	68	127	20	1	23	218	81	0	0	1	3	76	7	2	68	9	.244	.341	.419	.760
		120	413	351	36	74	12	0	11	119	41	4	2	1	3	58	15	0	44	4	.211	.320	.339	.659
MLB：18年		2488	10519	9350	1410	2711	434	88	426	4599	1475	90	49	8	73	1045	182	43	1046	200	.290	.361	.492	.853

• 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

年度	球団	左翼（LF）						中堅（CF）						右翼（RF）						一塁（1B）
		試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率	試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率	試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率	試合	刺殺	補殺	失策	併殺	守備率
1959	CHC	10	18	0	0	0	1.000	-						-						-
1960		12	27	0	1	0	.964	-						-						-
1961		111	184	6	9	2	.955	-						26	36	1	2	1	.949	-
1962		159	271	17	10	4	.966	-						-						-
1963		160	298	13	4	2	.987	-						-						-
1964		162	230	14	13	0	.949	2	1	0	0	0	1.000	-						-
1965		33	43	0	3	0	.935	29	68	0	2	0	.971	106	179	10	5	2	.974	-
1966		11	23	2	2	0	.926	-						152	291	7	6	3	.980	-
1967		160	269	3	3	1	.989	-						6	4	0	0	0	1.000	-
1968		138	176	2	7	0	.962	-						47	83	2	2	0	.977	-
1969		151	208	11	8	2	.965	-						30	41	3	4	0	.917	-
1970		154	244	13	2	1	.992	-						10	16	0	1	0	.941	-
1971		151	273	8	6	3	.979	-						4	7	0	1	0	.875	-
1972		144	231	9	4	0	.984	-						-						5	42	4	0	5	1.000
1973		138	247	14	4	1	.985	-						-						19	167	20	2	14	.989
1974		43	69	4	2	2	.973	-						-						65	566	49	9	48	.986
1975	OAK	-						-						-						7	30	3	1	5	.971
1976		1	0	0	0	0	----	-						-						-
MLB		1738	2811	116	78	18	.974	31	69	0	2	0	.972	381	657	23	21	6	.970	96	805	76	12	72	.987

• 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

• 首位打者：1回（）

表彰

• 新人王（）
• 月間MVP：2回（5月、1972年7月）
• スポーティング・ニューズ・メジャーリーグ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー：1回（1972年）

記録

• オールスターゲーム選出：6回（1962年、1964年、1965年、1968年、1972年、1973年）
• サイクル安打：1回（1966年7月17日）

背番号

• 4（1959年）
• 41（1960年）
• 26（1961年 - 1974年）
• 7（1975年 - 同年途中）
• 28（1975年途中 - 1976年）

外部リンク