ソイ・チェン : ウィキペディア(Wikipedia)
ソイ・チェン (Soi Cheang、鄭 保瑞、Cheang Pou-soi、チェン・ボウソイ、1972年7月11日 - )は香港の映画監督、プロデューサー、脚本家。アクション作品やスリラー作品で高い評価を得ている。
主な作品に、『アクシデント 』、『モーターウェイ』、中国大陸で10億元以上の興行収入を記録した「西遊記」シリーズ3作品(『モンキー・マジック 孫悟空誕生』、『西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人』、『西遊記 女人国の戦い』)、『ドラゴン×マッハ!』、フランスで好成績を収めた『リンボ 』、香港電影金像奨の最優秀監督賞を受賞した『マッド・フェイト』、カンヌ国際映画祭のミッドナイトスクリーニング部門に選出された『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』がある 。
来歴
ソイ・チェンは1972年にマカオで生まれ、11歳で香港へ移住し旺角(モンコック)地区で育った。
19歳で香港電台の番組『家在香港』で場務(制作スタッフ)を務め、その後、映画業界でも場務を務めた後、1992年、映画『她來自胡志明市』で初めて副監督(副導演)を務め、1995年にはリンゴ・ラム(林嶺東)の監督作、『復讐のプレリュード』(原題:大冒険家)で副監督を務めた。
その後、ウォン・ジン(王晶)の映画会社に入り、半年のうちに5部の映画の副監督を務めた。この5部の中には、アンドリュー・ラウ(劉偉強)監督、イーキン・チェン(鄭伊健)主演の『古惑仔』シリーズの1作目『』および2作目『』も含まれている。ウォン・ジンの映画会社を退職後、1997年に香港無線電視(VTB)に入社するが、ウィルソン・イップ(葉偉信)監督の『誤人子弟』(1997)の撮影が始まると、退職してこの映画の制作に加わった。
1999年には、初の監督作品『第100日』を撮影した。この映画は、テレビ映画専門の撮影スタジオである中大電影創作室で、88,000香港ドルの資金と5日間の撮影で製作された実験的な作品であった{{Cite web |url=https://today.line.me/hk/v2/article/rmyZmVw |title={導演達人}鄭保瑞 焦點影人無懼「翻舊帳」 掀開肚皮激勵電影後浪 |publisher=明報 |date=2023-03-05 |accessdate=2025-03-20}}。中大電影創作室では、その後、『水着青春救生』、『摩登姑婆屋』、『發光石頭』を撮影した。この時、『發光石頭』の脚本を担当したのはで、彼女は後に『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』(2024)の脚本も担当している。
2001年に初の商業映画『ノイズ 』(原題:恐怖熱線之大頭怪嬰)を監督し、その後も、『カルマ2』(原題:熱血青年)、『古宅心慌慌』など多数のホラー映画を監督した。
2008年には、ジョニー・トーらが率いる映画制作会社、に参加。2012年には、カーアクション映画『モーターウェイ』(原題:車手)で第19回香港電影評論学会大奨の最優秀作品賞、最優秀監督賞を受賞。2014年には中国大陸の映画界に進出し、「西遊記」シリーズ3部作をヒットさせた。近年は拠点を香港に戻し、フランスでも高評価を受けた『リンボ 』、香港電影金像奨の最優秀監督賞を受賞した『マッドフェイト』を監督。さらに『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』はカンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で上映され、香港映画の歴代観客動員数1位に輝いた。
映画
監督作品
- 1999 第100日
- 1999 水着青春救生
- 1999 摩登姑婆屋
- 2000 發光石頭
- 2001 ノイズ 恐怖熱線之大頭怪嬰
- 2002 カルマ2 熱血青年
- 2003 古宅心慌慌
- 2004 愛·作戰
- 2004 追擊8月15
- 2005 怪物
- 2006 ドッグ・バイト・ドッグ 狗咬狗
- 2007 軍鶏 Shamo 軍雞
- 2009 アクシデント 意外
- 2012 モーターウェイ
- 2014 モンキー・マジック 孫悟空誕生 西遊記之大鬧天宮
- 2015 ドラゴン×マッハ! 殺破狼II
- 2016 西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人 西遊記之孫悟空三打白骨精
- 2018 西遊記 女人国の戦い 西遊記·女兒國
- 2021 リンボ 智齒
- 2023 命案
- 2024 トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦 九龍城寨之圍城
プロデュース作品
- 2015 衝鋒車(監督:劉浩良)
- 2017 狂獣 欲望の海域 狂獸(監督:李子俊)
- 2019 ファストフード店の住人たち 麥路人(監督:黃慶勳)
- 2020 征途 -英雄へのバトルロード- 征途(監督 テディ・チャン(陳德森))
- 2023 斷網 (監督:黃慶勳)
- 2023 第八個嫌疑人(監督:李子俊。謝国豪と共同プロデュース)
テレビドラマ
プロデュース
- 2020 獵夢特工
主な受賞歴
年 | 賞 | 部門 | 作品 | 結果 |
---|---|---|---|---|
2003 | 第22回香港電影金像奨 | 傑出青年監督 | 『カルマ2』 熱血青年 | |
2005 | 第5回華語電影傳媒大獎(中国語映画メディア大賞) | 最優秀監督 | 愛·作戰 | |
2012 | 第19回香港電影評論学会大奨 | 最優秀監督 | 『モーターウェイ』車手 | |
2013 | 第32回香港電影金像奨 | 最優秀監督 | ||
2015 | 第22回香港電影評論学会大奨 | 推薦電影 | ドラゴン×マッハ!殺破狼II | |
2020 | 第39回香港電影金像奨 | 最優秀作品 | ファストフード店の住人たち麥路人 | |
2022 | 第28回香港電影評論学会大奨 | 最優秀監督 | 『リンボ』 智齒 | |
第40回香港電影金像奨 | 最優秀監督 | |||
第59回金馬奨 | 最優秀監督 | |||
2024 | 第30屆香港電影評論学会大奨 | 最優秀作品 | 第八個嫌疑人 | |
推薦電影 | ||||
最優秀監督 | マッド・フェイト命案 | |||
2023年度香港映画監督協会年度大賞 | 最優秀監督 | |||
第42回 香港電影金像奨 | 最優秀監督 | |||
第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭 | 最優秀監督 | トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦九龍城寨之圍城 | ||
2025 | 第31回香港電影評論学会大奨 | 最優秀監督 | ||
2024年度香港映画監督協会年度大賞 | 最優秀監督 | |||
第43回香港電影金像奨 | 最優秀監督 |
出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/04/27 15:01 UTC (変更履歴)
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