ブリュノ・デュモン
仏北部フランドル地方のバイユール出身。西洋哲学と映像制作を学んだ後、1980年代後半から教育映画や産業映画の制作を始める。長編監督デビュー作「ジーザスの日々」(97)でカンヌ国際映画祭のカメラドール特別賞を受賞。続く「ユマニテ」(99)と「フランドル」(05)で2度のカンヌ国際映画祭グランプリ受賞を果たし、人間の暴力の醜さや激しい感情を描いて鬼才と呼ばれ注目を集める。以降の監督作に、ベルリン国際映画祭でプレミア上映されたジュリエット・ビノシュ主演作「カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇」(13)、ファンタジー・コメディ「プティ・カンカン」(14)、「スラック・ベイ」(16)など。2部作「ジャネット」(17)と「ジャンヌ」(19)ではフランスの英雄ジャンヌ・ダルクの生涯を描き、後者でカンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員スペシャル・メンションを贈られた。自ら執筆した小説から映画を立ち上げる手法で知られ、ロベール・ブレッソンの芸術的後継者とも言われる。無神論者。