橋本晃一 : ウィキペディア(Wikipedia)
橋本 晃一(はしもと こういち、1953年1月12日 - )は、日本の声優、俳優、ナレーターである。千葉県館山市出身、神奈川県川崎市育ち。センテナリア所属。朗読・語りグループこひのにあ主宰。本名・旧芸名は三橋 洋一(みつはし よういち)。
来歴
千葉県館山市で生まれ、小学校入学前に神奈川県川崎市に転居。
子供の頃から学芸会に出ており、芝居が好きだったという。演じることを色々なジャンルで「やりたいな」と考えていた。テレビ、舞台を見て「すごいな」と感銘を受けたこと、「逆に感動させる立場になりたいな」と考えていたが、漠然と考えていただけなため、当初はプロになろうという気持ちはなかった。
川崎市立玉川小学校、川崎市立平間中学校、東京高等学校を経て、専修大学文学部心理学科卒業。その時は家から自転車で通学できる距離にある学校に通い続けていたという。大学に進学するまでは演劇とは全く無縁であったが、大学に進学した途端、演劇サークル「うねび座」に所属。津上忠作『八幡船』をひっさげて、夏休み中などは地方などに移動公演に出かけていたようだったという。大学2年生の秋、その道で自分の可能性を試したくなったところ、偶々ラジオで聴いていた東京俳優生活協同組合が研究生を募集していることを知り、第1期生になった。それでも、そのまま役者の世界に入るとは思ってもいなかったという。その後は東京俳優生活協同組合、アーツビジョン、アクセント、賢プロダクション、プロダクション・タンク、シーブイテック、オフィス海風に所属していた。1974年にニッポン放送青春ラジオ劇画『愛と誠』で岩清水弘、『11人のカウボーイ』の続編である連続ドラマ『少年カウボーイ』でロバート・キャラダインを演じる。1975年春、養成所を卒業。その時は大学卒業で進路を決めなくてはいけない時期に、レギュラーの仕事をしており、そのまま事務所に所属してしまった。流れに逆らわずにきていたところ、いつしか役者になっていたということであり、運が良かったんだと語る。ただし、決して順風満帆ではなく、色々なことがあったという。そして1977年に『一発貫太くん』の郷則久役でアニメ初レギュラー出演。『とびだせ!マシーン飛竜』の主人公、風間力役にも抜擢されて、「ここまではまことに順調」、「このままいけばアニメの声のスター街道まっしぐら」、ということになったかも知れないという。しかし風邪をこじらせて寝込むようになってしまい、数週間で病気は全快したが、その間に同役は先輩の古谷徹に交代されている。その時にアニメ出演のチャンスを失ってしまったが、一からやり直そうと再スタートし、テレビの映像面で仕事を続けるかたわら、アニメ出演のチャンスを狙い続けていた。その後、『伝説巨神イデオン』のマルス・ベント役に抜擢され、『聖戦士ダンバイン』のフェイ・チェンカ役、『超時空世紀オーガス』のスレイ役など、個性ある役どころをつかみ好演し、力のあるところを示したという。その結果が、『超攻速ガルビオン』の主人公、無宇役、『キャプテン翼』の若林源三役へと飛躍させていってくれたという。
1984年、アーツビジョンに移籍したため、芸名を『橋本 晃一』に改名。
声優・ナレーターの傍ら、語りの会V7にて加藤精三に師事する。こひのにあで加藤が数作品の演出を担当したことから、追悼公演にて初めて演出を依頼した作品を朗読した。
2021年現在は東京声優・国際アカデミーで講師を務め、後輩育成にも力を注いでいる。
人物・特色
声種はソフトで明るい説得力あるバリトンからテノール。
役柄としては、アニメでは色々な役を演じており、善人役が多い。
小川びいによると、かつては『キャプテン翼』の若林源三役、『聖闘士星矢』の氷河役を演じ、女性ファンの人気はすごかったことで知られていたが、1997年時点では『機動武闘伝Gガンダム』のウォン・ユンファ役が印象的であった。
『聖闘士星矢』では、橋本は当初、ドラゴン紫龍役のオーディションを受けたが、いつの間にかキグナス氷河役になっていたと話している。
『ONE PIECE』ではクロ / クラハドール役を演じているが、「そろそろ悪役を演じたいな」と思っていたところに『ONE PIECE』の話がきたという。クロ / クラハドール役はある時は誠実な執事、ある時は海賊船の親玉という、善悪の二面性を持ったキャラクターであるが、この役は気に入っており、思いっきり役作りができた。誠実な執事から海賊へとチェンジする演技が、たまらなく面白く、この作品は制作に余裕があるため、吹き替えの時に絵があるのも助かった。今までにない経験で、悪役が癖になるようで、2000年時点では人生のスパイスになっているという。
趣味・特技はテニス、スキー、釣り、車、バイク。
出演
太字はメインキャラクター。
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
ゲーム
吹き替え
映画
- アウトサイダー(バック〈トム・ウェイツ〉)※フジテレビ版(1985年放送)
- 朝な夕なに ※TBS(1984年放送)
- アメリカン・グラフィティ ※フジテレビ版(1980年放送)
- FBI盗聴大捜査(ニック〈ジョセフ・カリ〉)
- スター・ウォーズ レコード版(スター・ウォーズ・ストーリー〔日本語版〕)(C-3PO)
- 続・青い体験 ※フジテレビ版(1978年放送)
- マルホランド・ラン/王者の道(トム〈ウィリアム・フォーサイス〉)※日本テレビ版
- ラ・ブーム ※フジテレビ版(1984年放送)
- リトル・ロマンス(ダニエル〈テロニアス・ベルナール〉)※ビデオ版
ドラマ
- 刑事コジャック
- 刑事デルベッキオ
- 少年カウボーイ(スリム〈ロバート・キャラダイン〉)※NHK少年ドラマ枠内(1974年放送)
- 特捜班CI-5
- ナイトライダー
- ラブ・ボート
- ONE PIECE(2023年、クロ / クラハドール)
アニメ
- クロカドゥー!(ルーファス・B・ハーダクレ)
ラジオ
- キリンラジオ劇場 20分の1の人生
- キリンラジオ劇場スペースロマン エースをねらえ!(藤堂貴之)
- キリンラジオ劇場スペースロマン がんばれ!ぼくらのヒット・エンド・ラン(じゅん、サッカー部員 他)
- キリンラジオ劇場スペースロマン 火の鳥 黎明編(ナギ)
- ニッポン放送 夜のドラマハウス(洋一)
- ニッポン放送 青春ラジオ劇画・愛と誠(岩清水弘)
- ニッポン放送 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち
- 成人の日特集「還らざる青春の日記」(日記朗読)
CD
- 合身戦隊メカンダーロボドラマ入りソノシート(敷島竜介)
- キャプテン翼シリーズ(若林源三)
- 集英社カセットブック「栄光への伝説の巻」
- 集英社カセットブック「復活!ゴールデンコンビの巻」
- サウンドトラック「キャプテン翼」(「燃えてヒーロー」コーラス)
- くりいむレモンカセットブック(河野隆二)※クレジットなし
- CDドラマコレクションズ 三國志(呂布奉先)
- サイレントメビウスシリーズ(ロバート・デ・ヴァイス)
- 「WARNING」
- 「DANGER」
- 「MOBIUS COLLAGE」
- 「幕末闇婦始末記・CDキネマ2」
- 聖闘士星矢シリーズ(氷河)
- 「銀河戦争・夢の対決篇」
- 集英社カセットブック「いかなる星の下に」
- 集英社カセットブック「黄金十二宮前編」
- 集英社カセットブック「黄金十二宮後編」
- 「冥王ハーデス篇イメージ・アルバム」
- 「聖闘士星矢後記-新たなる神話-」
- 「聖闘士星矢1997-少年記-」
テレビドラマ
- おしん(郵便配達の声)※第226話
- 風と雲と虹と(若い僧)
- グッドバイ・ママ ※第6話
- 七人の刑事 ※第4シリーズ6話
- 前略おふくろ様(僧侶)※第2シリーズ7話
- 太陽にほえろ! ※第185話
- ちょっとマイウェイ(教師)※第4話
- 泣かせるあいつ ※第13話
- 秘密戦隊ゴレンジャー(ガソリンスタンドの従業員)※第75話
- 三日月情話 ※第1話
- がんばれ!!ロボコン ※第53話オープニングの出演者テロップには「三ツ橋洋一」とクレジットされている。
教育番組
- 数とかたち(初代お兄さん)※1977年4月 - 1978年3月
ナレーション
- メイキングオブ鬼平外伝(時代劇専門チャンネル)
- 藤沢周平 新ドラマシリーズナビ(時代劇専門チャンネル)
- 東武鉄道(100系、9050型、20050型→いずれも現在不使用)
CMナレーション
- National カーコンポ OZMA(1983年)
- 丸大 時空戦士スピルバンソーセージ(1986年)
注釈
出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/29 11:15 UTC (変更履歴)
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