ハーバート・ロム : ウィキペディア(Wikipedia)

ハーバート・ロム(Herbert Lom、1917年9月11日 - 2012年9月27日)はオーストリア=ハンガリー帝国のプラハ生まれの俳優。本名Herbert Charles Angelo Kuchačevič ze Schluderpacheru。

1930年代後半から1990年代前半まで、イギリス中心に多くの映画に出演し、個性派俳優として活躍した。『ピンク・パンサー』シリーズのドレフュス主任警部役で知られる。

経歴

1937年、チェコ映画でデビュー。1939年にイギリスに移住し、個性派俳優としてイギリスはじめヨーロッパ各国、アメリカの映画に出演する。1956年の映画『戦争と平和』ではナポレオンを演じた。1962年の『オペラの怪人』では主役の怪人ファントムを、1970年の『ドラキュラ/吸血のデアボリカ』ではヴァン・ヘルシングを演ずるなど、ホラー映画の分野でも活躍した。

1964年、『ピンク・パンサー』シリーズ第2作となるアメリカ映画『暗闇でドッキリ』にピーター・セラーズ演ずるクルーゾー警部の上司ドレフュス役で出演する。クルーゾーの言動に悩まされ精神に異常をきたす役柄を怪演して人気を博し、以降のシリーズ作品すべてにレギュラー出演した。第4作『ピンク・パンサー3』でのドレフュスは世界征服を企む大組織のボスとなり、セラーズとW主演級の活躍を残した。シリーズはセラーズの死後も継続し、ロムも最終作『ピンク・パンサーの息子』(1993年)まで計7度出演した。同作を最後に映画出演は途絶え、テレビへの出演記録が僅かに残っていた。

2012年9月27日に死去ピンクパンサーの署長、H・ロム氏死去 日刊スポーツ 2012年9月27日閲覧。。

主な出演作品

  • 街の野獣 Night and the City(1950)
  • 戦争と平和 War and Peace(1956)
  • マダムと泥棒 The Ladykillers(1955)
  • スパルタカス Spartacus (1960年)
  • エル・シド El Cid(1961)
  • SF巨大生物の島 Mysterious Island(1961)
  • 殴り込み愚連隊 The Frightened City(1961)
  • オペラの怪人 The Phantom of the Opera(1962)
  • 暗闇でドッキリ A Shot in the Dark(1964)
  • アンクル・トム Onkel Toms Hütte(1965)
  • 死刑台への招待 Return from the Ashes(1965)
  • 泥棒貴族 Gambit(1966)
  • ドリアン・グレイ/美しき肖像 Dorian Gray(1970)
  • 残酷!女刑罰史 Mark of The Devil(1970)
  • ドラキュラ/吸血のデアボリカ Count Dracula(1970)
  • そして誰もいなくなった And Then There Were None(1974)
  • ピンク・パンサー2 The Return of the Pink Panther(1975)
  • ピンク・パンサー3 The Pink Panther Strikes Again(1976)
  • ピンク・パンサー4 Revenge of the Pink Panther(1978)
  • ピンク・パンサーX Trail of the Pink Panther(1982)
  • ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ Curse of the Pink Panther(1983)
  • デッドゾーン The Dead Zone(1983)
  • ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝 King Solomon's Mines(1985)
  • デス・リバー/失なわれた帝国 River of Death(1989)
  • デモンズ4 La Setta(1991)
  • ピンク・パンサーの息子 Son of the Pink Panther(1993)
  • ミス・マープル 牧師館の殺人 MARPLE: THE MURDER AT THE VICARAGE(2004)テレビ映画

外部リンク

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