セルマ・リッター : ウィキペディア(Wikipedia)
セルマ・リッター(Thelma Ritter, 1902年2月14日 - 1969年2月5日)は、アメリカ合衆国の女優。
生涯
ニューヨーク・ブルックリンに生まれ。幼い頃から演劇に興味を持ち、小学校時代から舞台に立っていた。ハイスクールを卒業後、AADA(アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ)で本格的に演技を学ぶ。舞台でさまざまな経験を積んだが、一時引退し子育てに専念した。
1940年代に仕事を再開し、ラジオで活躍するようになる。映画初出演は1947年の『三十四丁目の奇蹟』(監督:ジョージ・シートン)で、端役だがプロの注目を集めた。翌1949年の『三人の妻への手紙』(監督:ジョゼフ・L・マンキーウィッツ)ではかなり重要な役が与えられ、さらに同監督の『イヴの総て』(1950年)でアカデミー賞の助演女優賞にノミネートされた。
『裏窓』(監督:アルフレッド・ヒッチコック)の看護婦役や『拾った女』(監督:サミュエル・フラー)の女スリ役など、1950年代から1960年代を通じて個性的な脇役として映画ファンに親しまれた。アカデミー賞のノミネートも通算6回にわたったが、結局オスカーを手にすることはなかった。1957年、ブロードウェイ・ミュージカル『New Girl In Town』に出演したリッターは、共演のグウェン・ヴァードンと共にトニー賞を受賞している。
1969年2月5日、ニューヨークで心臓発作により死去。
主な出演作品
公開年 | 邦題原題 | 役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1947 | 三十四丁目の奇蹟Miracle on 34th Street | ピーターの母親 | |
1949 | 三人の妻への手紙A letter to Three Wives | サディ | |
1950 | イヴの総てAll About Eve | バーディー | アカデミー助演女優賞候補 |
1952 | わが心に歌えばWith a Song in My Heart | クランシー | アカデミー助演女優賞候補 |
1953 | タイタニックの最期Titanic | モード・ヤング | |
拾った女Pickup on South Street | モー | アカデミー助演女優賞候補 | |
1954 | 裏窓Rear Window | ステラ | |
1955 | 足ながおじさんDaddy Long Legs | アリシア・プリチャード | |
テキサスの白いバラLucy Gallant | モリー | ||
1956 | 誇りと冒涜The Proud and Profane | ケイト・コナーズ | |
1959 | 波も涙も暖かいA Hole in the Head | ソフィー | |
夜を楽しくPillow Talk | アルマ | アカデミー助演女優賞候補 | |
1961 | 荒馬と女The Misfits | イザベル・スティアーズ | |
ママは二挺拳銃The Second Time Around | アギー・ゲイツ | ||
1962 | 終身犯Birdman of Alcatraz | エリザベス・ストラウド | アカデミー助演女優賞候補 |
西部開拓史How the West Was Won | アガサ | ||
1963 | 恋のクレジットFor Love or Money | クロエ | |
パリが恋するときA New Kind of Love | レーナ | ||
女房は生きていたMove Over, Darling | グレイス・アーデン | ||
1965 | ボーイング・ボーイングBoeing (707) Boeing (707) | バーサ | |
1967 | ある戦慄The Incident | バーサ・ベッカーマン | |
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/06/21 09:10 UTC (変更履歴)
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