ジョルジュ・メリエス
フランス・パリ出身。子どもの頃から芸術に興味を抱き、エコール・デ・ボザール(国立高等美術学校に進学。イギリス・ロンドンに留学中はマジックに夢中になる。パリに戻り父の靴工場を継いだが、1888年ロベール・ウーダン劇場を購入し、マジシャンとしてステージに立つ。1895年、リュミエール兄弟のシネマトグラフに感銘を受け、すぐさま映画制作に乗り出した。マジシャンとして培った経験と、独自に編み出した様々な特殊効果によって生み出された作品は観客を魅了し、後の映画制作者たちにも大きな影響を与える。映画創世の頃の傑作「月世界旅行」(1902)など500本を超える作品を撮るが興行的な成功は得られず、1912年に映画から遠ざかった。1923年には破産してロベール・ウーダン劇場も閉鎖。しばらくの後、功績が認められて国から勲章と住居を与えられ、そこで余生を送った。2011年「ヒューゴの不思議な発明」(マーティン・スコセッシ監督)では、ベン・キングズレーがメリエス役を演じた。