菊地信義 : ウィキペディア(Wikipedia)
菊地 信義(きくち のぶよし、1943年10月19日『現代物故者事典 2021〜2023』日外アソシエーツ、2024年、p.181。 - 2022年3月28日)は、日本の装幀家(菊地は「装幀者」と称する)。東京都出身。
来歴
多摩美術大学を中退後、広告代理店に入社。大学1年のとき、モーリス・ブランショの『文学空間』で、装幀に魅了される。1977年に装幀家として独立後、2008年までに1万数千冊の装幀を手がけた。タイトルの文字をぼかしたりゆらぎを持たせたりするデザインや、著者名のローマ字表記など、さまざまな特徴的なデザインを考案した。1984年、装幀の業績により第22回藤村記念歴程賞を受賞。1988年、第19回講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。2019年、菊地を取り上げたドキュメンタリー映画『つつんで、ひらいて』が公開された。2022年3月28日、心不全のため死去。
主な装幀担当作品
- 講談社文庫、講談社文芸文庫、河出文庫、平凡社新書のフォーマット
- 金原ひとみ『アッシュベイビー』
- 北方謙三『水滸伝』『楊令伝』シリーズ
- 『詳説日本史』などの教科書をはじめとする、山川出版社のほぼすべての出版物
- 中島義道の大部分の著作物
- 澁澤龍彦全集、同翻訳全集(河出書房新社)
- 古井由吉の大部分の著作物(古井自身とも親交があり、連句や寺社巡りなどを共にしている)
- ポーランド文学古典叢書シリーズ(未知谷)
著書
単著
- 『装幀百花 菊地信義のデザイン』水戸部功編・解説、講談社文芸文庫、2022年12月
- 『装幀余話』作品社、2023年3月。ISBN 978-4861829604。
共著・編著
- 『ユリイカ 総特集=装幀者・菊地信義』2019年12月臨時増刊号、青土社
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/08/26 13:44 UTC (変更履歴)
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