フェルナンド・エルナンデス : ウィキペディア(Wikipedia)
フェルナンド・エルナンデス・ラモス(Fernando Hernández Ramos、1989年9月11日 - )は、キューバの男子バレーボール選手。
来歴
バレーボール選手だった父の影響を受けて8歳からバレーボールを始める。11歳でEIDE(体育教育学校)に入学。15歳になるときに、セロ・ペラド(EIDEより一段上の体育学校)に入学した。
16歳の時にユース代表に選ばれ、2006年北中米ユース選手権で銅メダルを獲得し、2007年世界ユース選手権に出場。2009年世界ジュニア選手権では銀メダルを獲得。同年、シニア代表デビューを果たし、ワールドグランドチャンピオンズカップで銀メダルを獲得。2010年世界選手権で銀メダルに輝いた。2011年ワールドカップではベストスコアラーに輝いた。このような実績を残しながらも、国外のリーグでプレーすることを目的に、2012年ワールドリーグを最後に22歳で代表を引退した。キューバではスポーツの代表選手がプロとしてプレーすることが認められていない。また、プロとしてプレーする場合は海外リーグのチームに移籍する必要がある。
2013年にプレーの場を日本に移し、ジェイテクトSTINGSに入団する。しかし、キューババレーボール協会の規定により代表を引退してから2年間は海外リーグでプレー出来ないというルールがあり、2013/14V・プレミアリーグには出場出来ず、2013-14シーズンは天皇杯と黒鷲旗のみの出場を余儀なくされた。しかし、平成25年度天皇杯では世界レベルのスパイクとサーブでV・プレミアリーグ昇格を果たしたばかりのチームを準優勝に導いた。2014年、2014/15V・プレミアリーグには選手登録され、ようやくV・プレミアリーグにも出場可能となった。シーズン中に脇腹を負傷し、出場が危ぶまれる状態になりながらも、「自分が入るとチームが元気づくから、チームのためにコートに立ちたい。」と話し、脇腹の激しい痛みを抱えながらも強行出場し続けて活躍し、チームのファイナル6進出と最終成績5位に貢献した。
2015年にイタリアプロリーグ1部・セリエA1のパラボロ・モルフェッタ(Pallavolo Molfetta)に移籍。
プレースタイル
強烈なスパイクやサーブでチームに貢献し、抜群なパワーで際どいコースを正確に打ち抜く。相手ブロックの指を狙ってスパイクを打つのが巧い。
人物・エピソード
- 子どもの頃から本当はサッカーがしたくて、今でも一番好きなスポーツはサッカーだと話している。
- 海外でのプレーを選択したため2012に代表引退を余儀なくされたが、いつかはまた代表に戻ってプレーしたいと話している。
- 初めての海外移籍先として日本を選んだのは、ディフェンス面を強化することと、速いバレーを経験することが目的だと話している。
- 試合中に感情を表に出し、良いプレーをした選手にはハグするなど喜びの感情をそのまま出すが、味方選手のプレーに不満があるときも激しい口調でそのまま口に出す。ジェイテクトでは、最初はチームメイトに戸惑われ、「もう少しマイルドに言えないか」と注文を出されたが、「感情を全て出してチームを締めるのが俺の仕事だ」と折れなかった。試合外ではチームメイトから親しまれているのもあり、結局はチームメイトにその考え方が理解されていった。また、そのような強いプロ意識はチームメイトから認められていた。
球歴
- ユースキューバ代表(2006-2007年)
- ジュニアキューバ代表(2008-2009年)
- キューバ代表(2009-2012年)
- 世界選手権 - 2010年(銀メダル)
- ワールドカップ - 2011年(ベストスコアラー)
- ワールドグランドチャンピオンズカップ - 2009年(準優勝)
- ワールドリーグ - 2009年、2010年、2011年、2012年
- 北中米選手権 - 2011年(優勝)
所属チーム
- CUB ハバナ
- JPN ジェイテクトSTINGS(2013年-2015年)
- ITA パッラヴォーロ・モルフェッタ(2015-2016年)
- ITA パッラヴォーロ・ピアチェンツァ(2016-2017年)
- TUR ハルクバンク・アンカラ(2017-2018年)
- ITA エマ・ビーラス・バレー(2018-2019年)
- ITA パッラヴォーロ・パドヴァ(2019-2020年)
- TUR ハルクバンク・アンカラ(2020-2022年)
- GRE パナシナイコス(2022-2024年)
- KUW Kuwait Club(2024年-)
受賞歴
- 2008年 - 北中米U21選手権 ベストサーバー
- 2011年 - 北中米選手権 ベストサーバー
- 2011年 - 2011年 ベストスコアラー
- 2016年 - イタリア・スーパーリーガ 2015/16 ベストサーバー
- 2017年 - イタリア・スーパーリーガ 2016/17 ベストアタッカー
注釈
出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/10/26 04:59 UTC (変更履歴)
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