山口舞 : ウィキペディア(Wikipedia)
山口 舞(やまぐち まい、女性、1983年7月3日 - )は、日本のプロバレーボール元選手。
来歴
三重県志摩郡志摩町(現志摩市)出身。小学校入学から3年間は地元志摩町にあるブルーシー・アンド・グリーンランド財団(B&G財団)が建設した志摩B&G海洋センターで水泳を習っていたが、小学4年次より友人に誘われてバレーボールを始める人の輪を大切にしながら頂点を目指したい! ブルーシー・アンド・グリーンランド財団オフィシャルサイト「注目の人」バレーボール全日本女子代表 山口 舞さん。山口の才能を大阪国際滝井高校の才崎哲次監督が見いだし、同校へ進学。1年生の後半からレギュラーに抜擢されると、私学ウィンターバレー優勝やインターハイ(ベスト8)などで活躍した。山口は「個人の能力にあわせた指導してくれ、成長するのが早かった」と述懐している。
2002年にシーガルズ(現岡山シーガルズ)に入団。国体5連覇などの好成績に貢献した。
2009年4月、全日本女子代表メンバーに登録され、同年8月のワールドグランプリで代表デビューを果たす。その後一度は代表を外れるが、同年11月のグラチャン2009に負傷した狩野舞子に代わって緊急招集され、大活躍を見せた。2010年11月、世界選手権で銅メダル獲得に貢献した。この世界選手権3位の栄誉を讃えられ、出身地である三重県並びに所属チームの地元である岡山市からスポーツ栄誉表彰を受けた。
2011年9月のアジア選手権では急遽、ミドルブロッカー(センター)として出場した。同年11月のワールドカップは当初、センターで出場予定であり、初戦のイタリア戦はスタメンで出場した。その後、ライトポジションへ戻ると、ブラジル戦とアメリカ戦では勝利に大きく貢献し、同大会で4位へ導いた。
2011年3月5日の対トヨタ車体戦で、Vリーグ出場試合数が230試合となり、Vリーグ栄誉賞2 女子2.7 特別表彰2.7.1 Vリーグ栄誉賞を参照のこと。の受賞が確定した。
Vプレミアリーグ2011/12シーズンにおいてチーム2度目の4強入りに貢献し、自身初のベスト6賞を受賞した。
2012年5月のロンドン五輪世界最終予選では体調が万全ではなかったが、出場権獲得に貢献。「自分らしさを磨いて、メダルを獲得したい」と抱負を語った。
2012年6月、ロンドンオリンピックの代表メンバーに選出された。本大会では全日本女子28年ぶりの銅メダルを獲得。山口自身、本調子とは言えない中、決して落とせない予選プールAの強豪ドミニカ共和国(ロンドン五輪終了時点のFIVB世界ランキング8位)戦で先発、チームトップのスパイク効果率35%と持ち前の安定感で勝利に貢献、メダル獲得を牽引した。
2012-13プレミアリーグではアキレス腱を痛めた影響で8試合欠場したが、刈谷大会から復帰し2年連続の四強進出に貢献した。セミファイナル以降はチームを牽引する活躍でチーム歴代最高の3位に大きく貢献した。
2013年度よりチームの主将を務め、プレミアリーグにおいてチーム史上最高位となる2位獲得に導き、ベスト6に輝いた。
2019年4月、5月に開催される『第68回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会』を最後に現役を引退。
2019年6月に岡山シーガルズを退団し、同年7月22日付にて学校法人中国学園に籍を移して中国学園大学・中国短期大学の広報担当(主任)に就任した。
人物・エピソード
Vプレミアリーグの岡山シーガルズではミドルブロッカーのポジションだが、全日本ではウイングスパイカーで登録され、レセプション(サーブレシーブ)も一部担当するセッター対角として起用されてきた3位決定戦 - FIVB 2010年バレーボール女子世界選手権全日本では当時、新鍋理沙が同じポジションで起用された。。2014年からは全日本の新戦術「ハイブリッド6」が導入されたこともあり、(従来の)ミドルブロッカーの位置に入ることが多くなった。
ニックネーム「ユメ」は、夢をかなえられるようにと高校時代に先輩がつけてくれた。「パール」は、出身地が真珠で名高い志摩市の出身に因む。
試合中の変幻自在で予測不能な動作により、山口は国際試合の対戦相手国から「忍者」と呼ばれ嫌がられている。
2016年6月のワールドグランプリ予選ラウンドの大会と京都大会では、木村沙織も荒木絵里香全日本女子 ワールドグランプリ第1週の出場選手を発表。木村、島村、迫田は出場せず、荒木がキャプテンに - バレーボールマガジン、2016年6月9日も不参加で、山口が主将を務めたドイツ戦 2016年6月19日全日本女子 ワールドグランプリ予選ラウンド第2週の出場選手を発表。山口がキャプテンに - バレーボールマガジン、2016年6月18日全日本女子 ワールドグランプリ予選ラウンド第3週の出場メンバーを発表。井上が今大会初出場。長岡・石井が外れる - バレーボールマガジン、2016年6月23日FIVBワールドグランプリ2016 出場選手14名。
FIVB(国際バレーボール連盟)のトップページFIVB - Volleyballの上部バナーSWFに数年間FIVB_Header_Netform_Final.swf 2010年12月5日時点、各国のトップ選手のシーンと共に、山口がスパイクする画像が用いられ続けているFIVB_Header_Netform_Final.swf(2016年現在も)。
球歴
- 全日本代表 - 2009-2012年、2014年-
- 全日本代表としての主な国際大会出場歴
- オリンピック - 2012年(銅メダル)、2016年(5位)
- 世界選手権 - 2010年(銅メダル)、2014年(7位)
- ワールドカップ - 2011年(4位)、2015年(5位)
所属チーム
- 志摩町立和具中(現:志摩市立志摩中)
- 大阪国際滝井高等学校
- シーガルズ/岡山シーガルズ(2002年 - 2019年)
受賞歴
- Vリーグ関係の受賞
- 2011年 - Vリーグ栄誉賞(長期活躍選手)
- 2012年 - 2011/12 Vプレミアリーグ ベスト6
- 2014年 - 2013/14 Vプレミアリーグ ベスト6
- 2020年 - Vリーグ功労賞
- その他の受賞
- 三重県スポーツ賞優秀賞(2011年2月) - 三重県
- 第10回岡山市人見絹枝スポーツ顕彰 特別スポーツ栄誉賞(2011年3月) - 市民のひろばおかやま10頁/岡山県岡山市広報
- 岡山県県民栄誉賞、岡山県スポーツ特別顕彰(2012年8月)
- 三重県スポーツ栄誉大賞(2012年8月)
- 志摩市スポーツ文化栄誉賞(2012年9月)
- 感動大阪大賞(2012年11月)
- 大阪スポーツ大賞(2012年11月)
- 岡山県スポーツ特別顕彰(2016年8月)
個人成績
Vプレミアリーグレギュラーラウンドにおける個人成績は下記の通り。
シーズン | 所属 | 出場 | アタック | ブロック | サーブ | レセプション | 総得点 | 備考 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
試合 | セット | 打数 | 得点 | 決定率 | 効果率 | 決定 | /set | 打数 | エース | 得点率 | 効果率 | 受数 | 成功率 | ||||
2001/02 | シーガルズ | 3 | 4 | 1 | 0 | 0.0% | % | 0 | 0.00 | 3 | 0 | 0.00% | 0.0% | 2 | 0.0% | 0 | 内定選手 |
2002/03 | 21 | 58 | 73 | 30 | 41.1% | % | 4 | 0.07 | 104 | 3 | 2.88% | 6.3% | 76 | 63.2% | 37 | ||
2003/04 | 18 | 48 | 115 | 42 | 36.5% | % | 9 | 0.19 | 113 | 3 | 2.65% | 7.8% | 119 | 60.5% | 54 | ||
2004/05 | 27 | 105 | 689 | 253 | 36.7% | % | 37 | 0.35 | 447 | 10 | 2.24% | 8.1% | 477 | 66.5% | 300 | ||
2005/06 | 27 | 103 | 584 | 217 | 37.2% | % | 47 | 0.46 | 422 | 8 | 1.90% | 8.2% | 391 | 59.6% | 272 | ||
2006/07 | 岡山 | 27 | 105 | 554 | 203 | 36.6% | % | 48 | 0.46 | 391 | 5 | 1.28% | 7.1% | 461 | 59.7% | 256 | |
2007/08 | 27 | 106 | 596 | 247 | 41.4% | % | 53 | 0.50 | 420 | 7 | 1.67% | 7.0% | 449 | 58.6% | 307 | ||
2008/09 | 27 | 107 | 799 | 313 | 39.2% | % | 36 | 0.34 | 366 | 2 | 0.55% | 5.0% | 412 | 65.8% | 351 | ||
2009/10 | 28 | 104 | 687 | 269 | 39.2% | % | 47 | 0.45 | 332 | 5 | 1.51% | 5.8% | 410 | 62.4% | 321 | ||
2010/11 | 26 | 94 | 643 | 252 | 39.2% | % | 24 | 0.26 | 339 | 5 | 1.47% | 5.8% | 390 | 55.1% | 281 | ||
2011/12 | 21 | 82 | 564 | 238 | 42.2% | % | 31 | 0.38 | 257 | 1 | 0.39% | 4.4% | 318 | 57.5% | 270 | ||
2012/13 | 20 | 69 | 307 | 113 | 36.8% | % | 21 | 0.30 | 195 | 1 | 0.05% | 4.8% | 77 | 68.8% | 135 | ||
2013/14 | 28 | 94 | 510 | 237 | 46.5% | % | 45 | 0.48 | 247 | 2 | 0.81% | 5.8% | 26 | 65.4% | 284 | ||
2014/15 | 21 | 69 | 412 | 185 | 44.9% | % | 26 | 0.38 | 183 | 2 | 1.09% | 4.8% | 7 | 57.1% | 213 | ||
2015/16 | 21 | 73 | 303 | 135 | 44.6% | % | 11 | 0.15 | 104 | 2 | 1.92% | 5.6% | 6 | 66.7% | 148 | ||
2016/17 | 21 | 60 | 264 | 105 | 39.8% | % | 17 | 0.28 | 112 | 0 | % | 4.5% | 1 | 100.0% | 122 | ||
2017/18 | チャレンジリーグIのため、記録を記載せず | ||||||||||||||||
2018/19 | % | % | % | % | % | ||||||||||||
CM
- 山陽マルナカ - 栗原恵と出演(2013年7月~)
参考文献
- 月刊バレーボール 2011年12月号 92-95ページ
外部リンク
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