浜畑賢吉 : ウィキペディア(Wikipedia)
浜畑 賢吉(はまはた けんきち、1942年〈昭和17年〉10月29日 - 2024年〈令和6年〉7月2日)は、日本の俳優。大阪芸術大学教授・舞台芸術学科長。
妻は上村香子。うたた賢は実弟。オフィス・ミヤモト所属。
来歴
東京都出身。東京都立広尾高等学校卒業、東海大学工学部機械工学科中退。
劇団俳優座養成所第15期の出身。養成所修了後の1966年、劇団四季に入団。
1968年のテレビドラマ『進め!青春』で新米教師・高木進役を演じて当たり役となる。
第一生命ホールで上演された『カナマゾフの兄弟』で初舞台を踏み、日生劇場などで上演された『コーラスライン』は、1979年の初演以来、主人公のザック役として800回以上にわたって出演した。
1994年、四季を退団して独立。
俳優業に留まらずミュージカルやオペラの演出も務めるほか、2004年には大阪芸術大学教授・舞台芸術学科長に就任した。
2024年7月2日、前立腺癌のため死去。81歳没。
人物
- 趣味として日本書票協会会員、サバンナクラブ顧問、パンダ保護協会評議員も務めている。日本ペンクラブ会員。
- 先祖は薩摩藩の貿易商であった浜崎太平次で、大久保利通と親しかったという佐貫百合人『役者烈々 俳優座養成所の軌跡』、三一書房、1995年(平成7年)、229頁。
出演
映画
- 新選組(1969年12月5日、三船プロ / 東宝) - 隊士
- 宮本武蔵(1973年7月14日、松竹) - 細川忠利
- 南京の真実 第一部・七人の死刑囚(2008年1月25日、チャンネル桜エンタテインメント) - 松井石根
- 私たちは忘れない ―感謝と祈りと誇りを―(2009年、日本会議・英霊にこたえる会) - ナレーション
- 道しるべ(2015年6月13日) - 志村 役
- 大芸大に進路を取れ(2016年)
テレビドラマ
- 進め!青春(1968年10月 - 12月、NTV) - 高木進
- 三匹の侍 第6シリーズ 第19話「女が待っている」(1969年、CX) - 長次郎
- 新平四郎危機一発(1969年10月 - 1970年3月、TBS)第15話〜第25話 - 九条平四郎 ※ 宝田明と主演交代
- 大河ドラマ(NHK)
- 天と地と(1969年) - 武田信繁
- 国盗り物語(1973年) - 朝倉義景
- 勝海舟(1974年) - 益満休之助
- 黄金の日日(1978年) - 吉川経家
- 秀吉(1996年) - 細川藤孝
- 東京バイパス指令 第56話「狙われた刑事」(1969年11月28日、NTV)
- 水戸黄門(TBS / C.A.L)
- 第1部 第18話「じゃじゃ馬ならし -津山-」(1969年12月1日) - 弦太郎
- 第10部 第1話「おあずけ食った結婚式 -江戸-」(1979年8月13日) - 徳川綱吉
- 第25部 第27話「父を殺した男の真実 -高田-」(1997年6月30日) - 秋月庄太夫
- 第26部 第24話「秘伝を盗んだ御老公 -関-」(1998年8月3日) - 六平
- 東芝日曜劇場 第702回「夫唱婦和」(1970年5月24日、RKB)
- 男は度胸歴史&時代小説をドラマ化!『連続時代劇特集』 -NHKアーカイブス(1970年10月 - 1971年10月、NHK)
- 女人平家(1971年10月 - 1972年2月、ABC) - 大江広元
- 楡家の人びと(1972年4月 - 6月、NHK)
- 紫頭巾(1972年4月 - 9月、12ch) - 狩田秀麿(紫頭巾)
- うなぎのぼり鯉のぼり(1972年4月 - 7月、NET)
- 二人の素浪人(1972年9月 - 1973年1月、CX) - 柴源之進
- おとこ鷹(1972年10月 -12月、KTV)
- 勝海舟(1972年12月31日、KTV)
- 銀河テレビ小説 / 波の塔(1973年4月14日 - 5月11日、NHK) - 小野木喬夫
- われら青春! 第15話「先生の手が握りたい!!」(1974年7月14日、NTV)
- 丹下左膳(1974年10月 - 11月、YTV) - 諏訪栄三郎 ※ 高橋幸治版
- 座頭市物語 第15話「めんない鴉の祭り唄」(1975年1月23日、CX) - 伊太郎
- 夜明けの刑事 第28話「二人の女と結婚すれば…」(1975年4月16日、TBS)
- 宮本武蔵(1975年10月 - 1976年3月、KTV) - 佐々木小次郎
- 必殺シリーズ(ABC / 松竹)
- 必殺必中仕事屋稼業 第24話「知られて勝負」(1975年6月13日) - 伊八
- 必殺仕業人 第28話「あんたこの結果をどう思う」(1976年7月23日) - 土屋小十郎
- 必殺からくり人・血風編(1976年10月 - 1977年1月) - 直次郎
- 俺たちの旅 第42話「男は生きがいをもとめるものです」(1976年8月29日、NTV) - 矢島啓一
- 太陽にほえろ!(NTV / 東宝)
- 第261話「偽証」(1977年7月22日) - 岩城創(ロッキー)の兄・岩城雅也
- 第383話「兄貴」(1979年11月30日) - 同
- 吉宗評判記 暴れん坊将軍(1978年 - 1982年、ANB) - 山下幸内(第1話〜第30話)
- ザ・サスペンス / ガラスの絆〜人工受精殺人事件(1983年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場 (NTV)
- 車内禁煙殺人事件(1984年)
- 女からの眺め(1987年) - 平田部長
- 長七郎江戸日記スペシャル 「長七郎立つ!江戸城の対決」(1984年、NTV)
- NHK特集 / ザ・ディ その日(1985年4月1日、NHK)
- ゆっくりおダイエット(1994年6月 - 7月、NHK) - 倉橋五郎
- 土曜ワイド劇場 / 事件シリーズ(ANB)
- 第4シリーズ「生命維持装置を切った女!」(1996年)
- 第8シリーズ「姑を殺した女!」(2000年)
- 大岡越前 第15部 第18話「消えた財布」(1999年1月18日、TBS / C.A.L) - 伝七
- 蒼天の夢(2000年1月1日、NHK) - 杉百合之助
- 探偵オブマイハート(2005年10月 - 12月、KBS京都)
- 遥かなる絆(2009年4月 - 5月、NHK)
- 風に向って走れ!〜芸大女子駅伝部〜(2010年5月、ABC) - 今宮賢吉
その他のテレビ番組
- 司馬遼太郎「アメリカ素描」を行く(2003年1月4日、NHK) - 朗読
- 23時ショー「夜の美女ヌルヌル大会」(NET)
- おしゃべり人物伝(NHK)
- 爆笑!!浜畑賢吉の夫婦円満テレショップ(夫婦で司会)
- いい旅・夢気分(テレビ東京)
- 土曜スペシャル(テレビ東京)
ラジオ番組
- おはようジョッキー(1978年 - 1982年、NHKラジオ第1)
- あなたと旅と音楽と(TBSラジオ)
- ビクターオーディオサロン「ザ・ミュージック」(1981年前後、エフエム東京〈現:TOKYO FM〉。スポンサーは日本ビクター〈現:JVCケンウッド〉)
舞台
- 「カラマーゾフの兄弟」(1966年)アリョーシャ 第一生命ホール
- 「若き獅子たちの伝説」(1967年)(石原慎太郎作)日生劇場
- 「アンチゴーヌ」(1967年)エモン 日生劇場
- 「チボー家の人々」(1968年)ジャックチボー 日生劇場
- 「幻影の城」(1969年)足利義正役(石原慎太郎作)国立
- 「トロイ戦争は起こらないだろう」(1969年)日生劇場
- 「間奏曲」(1973年)日生劇場
- 「エレクトル」(1973年)日生劇場
- 「日曜はダメよ」(1974年)日生劇場
- 「道化師の唄」帝劇(森繁久弥との舞台初共演)
- 「お吟さま」(1975年)南座(八千草薫・坂東三津五郎と共演)
- 「暗くなるまで待って」(1975年)パルコ
- 「アプローズ」(1976年)(越路吹雪と共演)日生劇場
- 「無縁坂の人」(1976年)三越劇場(岡田茉利子と共演)
- 「汚れた手」(1977年)パルコ
- 「津軽三味線流れ節」(1977年)帝劇(山田五十鈴・三橋美智也と共演)
- 「ヴェニスの商人」(1977年)日生劇場
- 「貴船川」(1978年)三越劇場
- 「桜の園」(1978年)日生劇場
- 「ひばり」(1978年)日生劇場
- 「北国慕情」(1978年)名鉄ホール
- 「コーラスライン」(1979年)初演日生劇場
- 「幻の殺人者」(1981年)日生劇場
- 「異母兄弟」(1981年)芸術座
- 「昔も今も」(1981年)芸術座
- 「アプローズ」(1982年)(前田美波里と共演)
- 「ハムレット」(1982年)日生劇場レアティーズ
- 「桜の園」(1983年)日生劇場
- 「キャッツ」(1983年)初演新宿
- 「ゴールデンポンドのほとり」(1984年)初演アトリエ座
- 「建礼門院」(1985年)知盛役・日生劇場
- 「ロミオとジュリエット」(1986年)青山・演出補
- 「鹿鳴館」(1987年)梅田コマ
- 「浪花かんざし」(1989年)梅田コマ(川中美幸公演)
- 「不知火お雪の旅暦」(1990年)梅田コマ(八代亜紀公演)
- 「エルリック・コスモスの239時間」(1991年)日生劇場 - ストーン博士 役
- 「冬の椿」(1993年)芸術座
- 「向島物語」(1994年)芸術座
- 「女たちの忠臣蔵」(1994年)飛天
- 「二人でお茶を」博品館
- 「スカーレット」(1996年)帝劇
- 「美女と野獣」(1996年)コクスワース
- 「雨月物語」(1997年)国立
- 「花影の花」(1997年)帝劇
- 「出雲の阿国」(1998年)明治座
- 「マカロニ金融」(1998年)NLT
- 「花の情」(1998年)明治座
- ミュージカル『ジキル&ハイド』(2001年・2003年・2005年・2007年) - ダンヴァース卿 役
- ミュージカル『コーラスライン』
- ミュージカル『ラ・マンチャの男』95年から
- ミュージカル『マイ・フェア・レディ』(1999年・2002年・2004年) - ピッカリング大佐 役
- エデンの東
- 赤毛のアン
- ビューティフル・ゲーム
- 「チャーリーはどこだ?」(2003年)
- 「暴れん坊将軍」(2004年)
- ミュージカル『タイタニック』(2007年・2009年) - ウォーレス・ハートリー 役
- ミュージカル『サンセット大通り』(2012年) - セシル・B・デミル 役
- 「天翔ける風に」クリエ
- 「お江戸みやげ」
- 「ショウ・ボート」富山・アンディー船長
- 「マクベス」ピッコロ・ダンカン王 ほか多数
吹き替え
- マクベス(1985年2月17日・NHK版) - マルカム 役(ジェームズ・ヘイズルダイン)
- 恋のオリエント急行(1986年8月23日・NHK版) - アレックス 役(スチュアート・ウィルソン)
CM
- エスエス製薬 ネーブル(妻・上村香子と共演)
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ 父の日編(木村拓哉と共演)
- アサヒ緑健 太陽と緑の健やかタイム・人生の切符「緑効青汁」(テレビショッピング)(2008年~)(妻・上村香子と共演)
著書
- 『おはよう交遊録』(1982年、講談社)ISBN 4-06-200084-9
- 『役者語・にほん語・外来語』(1987年、フリープレスサービス) ISBN 4-7952-8184-X
- 『ぼっけもん走る』(1995年4月、日本放送出版協会)ISBN 4-14-005211-2
- 『戦場の天使』(2003年、角川春樹事務所)、 ISBN 4-7584-1016-X
- 『舞台に生きる―誰にでもわかる演劇・ミュージカルの話』(2012年6月、作品社)ISBN 4-8618-2386-2
- 『コラケンボウ』(2017年6月、田畑書店)ISBN 4-8038-0343-9
レコード
- 「進め!青春/走れ、ゴーゴー」(1968年、キングレコード、BS-908)
外部リンク
- 浜畑賢吉web - 公式サイト
- プロフィール - オフィス・ミヤモト
- 大阪芸術大学による教員紹介ページ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/07/08 11:53 UTC (変更履歴)
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