前野曜子 : ウィキペディア(Wikipedia)
前野 曜子(まえの ようこ、1948年〈昭和23年〉1月25日 - 1988年〈昭和63年〉7月31日)は、日本の歌手前野曜子、文化庁、2015年8月3日閲覧。前野曜子、KINENOTE, 2015年8月3日閲覧。前野曜子、日本映画データベース、2015年8月3日閲覧。前野曜子、テレビドラマデータベース、2015年8月3日閲覧。。ペドロ&カプリシャスの初代ヴォーカル。宝塚歌劇団在籍中の芸名は弓 千晶(ゆみ ちあき)、その後の初期芸名は西丘 有理(にしおか あり)。1980年前後の時期、俳優として劇場用映画・テレビ映画に出演した。
人物・来歴
1948年(昭和23年)1月25日、東京都中央区銀座に生まれる。
1963年(昭和38年)4月、川村高等学校に進学するも、満17歳になった1965年(昭和40年)、同校を中途退学し、宝塚音楽学校に進む。1967年(昭和42年)、第53期生として宝塚歌劇団へ入団、同年の星組公演『世界はひとつ』が初舞台公演の演目であった。同期は54名、室町あかねや小松美保がおり、前野の当時の芸名は弓 千晶。1968年(昭和43年)10月30日付で同劇団を退団した。
宝塚時代に知り合った亀渕友香とディスコ「赤坂ムゲン」で再会して上野義美がプロデュースしていたリッキー&960ポンドに参加、翌1969年(昭和44年)、「ワッハッハ」(CBSソニー)がヒットを記録する。この頃は西丘 有里と名乗る。1971年(昭和46年)、同グループと同じ事務所(小学館プロダクション)に所属するペドロ&カプリシャスにヴォーカルとして参加、同年10月発売の「別れの朝」が大ヒットを記録する。同作の原曲はウド・ユルゲンスの「夕映えのふたり」(, 1967年)である。
1972年(昭和47年)9月、「ペドロの前野曜子が倒れた」と報道される週刊明星[1972], p.52-54.。1973年(昭和48年)、ペドロ&カプリシャスを脱退し渡米、半年弱の滞在後帰国し、本村俊雄をリーダーとするバンド”マスカレード"にて歌手活動を再開後、1976年(昭和51年)に古巣のリッキー&960ポンドに復帰する。1977年(昭和52年)9月、リッキー&960ポンドとアルバム『ABRAZAME』を録音。「別れの朝」は3ヴァージョンが存在するが、このアルバムに収録されたものが最高の出来との評価もある。同グループに3年間所属した後、再び脱退する。
1979年(昭和54年)に映画『蘇える金狼』の主題歌『蘇える金狼のテーマ』をリリース。このとき「あの前野曜子が6年ぶりにカムバック!!」と報道されたが週刊平凡[1979], p.159.、カプリシャス脱退以降の経歴が考慮されていない。1980年(昭和55年)、映画『野獣死すべし』に出演。1980年代初期には自己のバンド"ASANTE-SANA"を組みリサイタルも行った。1982年(昭和57年)から始まったテレビアニメ『スペースコブラ』(フジテレビ)のテーマ曲を歌う。同時期、都内の病院に入院し闘病を開始したとされる女性自身1991年4月23日号「「別れの朝」のペドロ&カプリシャス 前野曜子さん3年前に淋しき死! 」。
次第にアルコール依存症等が深刻化し、1988年(昭和63年)7月31日、心不全で死去した。満40歳没。訃報についてはリアルタイムに報道されることなく、3年後に『女性自身』1991年4月23日号が初めて報じた。
2015年(平成27年)4月18日 第1回のファンの集いが開かれた。
ディスコグラフィ
※ ペドロ&カプリシャスは、ペドロ&カプリシャス#作品を参照。
リッキー&960ポンド
シングル
- 『帰らないで(作詞:麻生香太郎)/リップ・ステックのテーマ』 (1976年11月21日)
- 『告白・アイ・ラブ・ユー(作詞・万里村ゆき子)/夢物語』 (1977年7月)
- 『抱きしめて (作詞・なかにし礼、作曲・フリオ・イグレシアス)/バイ・バイ・シティ』(1977年12月5日)
アルバム
- 『ABRAZAME(抱きしめて)』(1977年12月)- 2011年CD化。
ソロ
シングル
発売日 | 規格 | 規格品番 | 面 | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | |
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ユニオンレコード | ||||||||
1970年9月5日 | EP | US-696 | A | 朝を待たずに西丘有里名義。 | 山上路夫 | 鈴木邦彦 | 馬飼野俊一 | |
B | なくてもともと | 山上路夫 | 鈴木邦彦 | 馬飼野俊一 | ||||
ワーナー・パイオニア/ATLANTIC | ||||||||
1973年9月25日 | EP | L-1155A | A | 夜はひとりぼっち | 安井かずみ | 都倉俊一 | 前田憲男 | |
B | センチメンタル・ヨーコ | 水野礼子 | 森岡賢一郎 | |||||
1974年4月25日 | EP | L-1906A | A | ゆうなぎ | 山上路夫 | 都倉俊一 | 東海林修 | |
B | 誘惑 | |||||||
キャニオンレコード | ||||||||
1979年7月25日 | EP | C-146 | A | 蘇える金狼のテーマ映画『蘇える金狼』主題歌。 | 浅野裕子 | ケーシー・ランキン | トッシュ | |
B | 唇に微笑み心に拳銃映画『蘇える金狼』挿入歌。 | ケーシー・ランキン | ||||||
日本コロムビア | ||||||||
1980年5月26日 | EP | AK62-AX | A | ユー・アー・ラヴ映画『復活の日』主題歌日本語版。 | なかにし礼 | Teo Macero | Edison Watanabe | |
B | テイク・ア・チャンス | 岡田冨美子 | 萩田光雄 | |||||
1980年11月25日 | EP | AK727-AX | A | こんな時は第20回国際歌祭ソポト大衆賞。 | 岩谷時子 | Krystyna Pronko | 渡辺エジソン | |
B | モーニング・ダンシング | 庄野真代 | 庄野真代 | 渡辺エジソン | ||||
1981年4月20日 | EP | AH-50AA | A | ラブ・イズ・ミステリアス映画『スフィンクス』イメージソング。 | Dweight Waldrom | 林 哲司 | ||
B | イフ・アイ・ハヴ・ゴー・アウェイ | Marci Sutin | 林 哲司 | |||||
1981年7月20日 | EP | AH133-A | A | 星ふる夏 | A.プガチェヴァ | 訳)麻生ひろし | I.レスニック | 山下正 |
B | ジャスト・ライク・ユーアンドミー | 竜真知子 | 渡辺敬之 | |||||
1982年10月21日 | EP | AH148-A | A | コブラTVアニメ『スペースコブラ』のオープニングテーマ。 | 冬杜花代子 | 大野雄二 | ||
B | シークレット・デザイアーTVアニメ『スペースコブラ』のエンディングテーマ。 |
アルバム
- 『蘇える金狼・前野曜子』(1979年8月)- 2011年CD化。
- 『HALF TIME』(1980年8月)- 2012年CD化。
- 『一人で(アローン) 』(1981年12月、日本コロムビア、AF-7096-N)- 2012年CD化。
- 『TWILIGHT』(1982年9月)- 2012年CD化。
- 『YOKO MAENO memorial collection “BEST” -30th Anniversary-』(2018年7月)
フィルモグラフィ
特筆以外はいずれも「出演」である。
- 『蘇える金狼』 : 監督村川透、製作角川春樹事務所、1979年8月25日公開(映倫番号 19789) - 主題歌
- 『探偵物語』第14話『復讐のメロディー』 : 監督村川透、製作日本テレビ放送網・東映芸能ビデオ、1979年12月18日放映(テレビ映画)
- 『野獣死すべし』 : 監督村川透、製作角川春樹事務所、1980年10月4日公開(映倫番号 110160) - 「沙羅」(鹿賀丈史の恋人のダンサーの同僚ホステス)役
- 『スペースコブラ』 : 1982年10月7日 - 1983年5月19日放映(連続テレビアニメ映画・全31回) - 主題歌
参考文献
- 『週刊明星』第15巻第37号通巻第739号、集英社、1972年9月17日発行
- 『週刊平凡』第21巻第29号、平凡出版、1979年7月発行
- 『女性自身』、光文社、1991年4月23日発行
関連項目
- 宝塚歌劇団53期生
- ペドロ&カプリシャス
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/10/25 05:04 UTC (変更履歴)
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