ジム・ビーティ : ウィキペディア(Wikipedia)

ジム・ビーティ(Jim Beattie、1962年 - )は、イギリス・グラスゴー出身のギタリスト。元プライマル・スクリームのメンバーとして知られる。

来歴

1982年ボビー・ギレスピーとともにプライマル・スクリームを結成。60年代ロックを思わせる12弦ギターを鳴らし、1985年クリエイション・レコーズからシングル『オール・フォール・ダウン(All Fall Down)』でデビュープロフィール CDジャーナル 2010年6月22日閲覧。その後、エレヴェイション・レコーズクリエイション主宰のアラン・マッギーとWEAによって設立されたレーベルから発売されたデビューアルバム『ソニック・フラワー・グルーヴ(Sonic Flower Groove)』発売後の1988年にバンドから脱退する。ビーティ在籍時、楽曲のクレジットは全て彼とギレスピーの共同名義だった。

2年後、ビーティはスパイリアXSpirea X)を結成する。バンドの名前はプライマル・スクリームのシングルB面に収録された同名のインストゥルメンタル曲に由来する。結成時の売り文句は「より良い曲を、より良いメロディを、より良いアレンジを、全てをより良くするアイデアを持っている」だった。バンドは4ADと契約した。レコードデビュー前からBBC2の番組に出演し、インタビューを受けるとともに後に発売されるシングル曲を演奏した。結成時のベーシストはすぐにバンドから離れ、1991年時点でのバンドのメンバーは、ジェイミー・オドネル、トーマス・マクガーク、アンディ・カー、そしてビーティのガールフレンドであるジュディス・ボイルだった。

スパイリアXのデビューEP『クロニクル・ドリーム(Chlorine Dream)』は1991年4月に発売された。タイトル曲はブライアン・ジョーンズの生涯にインスパイアされたものである。その後、アルチュール・ランボーの詩からタイトルが採られたアルバム『ファイアブレイド・スカイズ(Fireblade Skies)』を発売した。アルバムは、甘いメロディにノイジーなギター、ダンスビートが組み合わさった時代を表す音だったが、商業的には失敗したSpirea X Biography - allmusic.com。また、「自分達がどこかにフィットするとは思えないから。」と同時代のバンドとの比較を拒絶したTerry, Nick (1991) "Spirea X: Nothing Happened Yesterday", Lime Lizard, November 1991, p.64-66。

1992年、バンドはビーティとドイルの2人のみとなり、4ADから解雇された後に消滅した。

1994年、ビーティとドイルは、スパイリアXのマネージャーであり共同プロデューサーだったサイモン・ダインとアドヴェンチャーズ・イン・ステレオAdventures in Stereo)を結成する。バンドはダインが作った古いレコードを元にしたサンプル・ループを使い、初期プライマル・スクリームを思わせるLo-Fiサウンドを構築した。セルフタイトルのデビューアルバムは、1997年にクリーピング・ベントから発売された。このスコットランドの小レーベルと契約した理由は、オーナーがビーティを上回るザ・ビーチ・ボーイズのコレクションを所持していたからと言われている。アルバムは1分から2分のミニチュアの様な楽曲が18曲収録され、1960年代のガールズ・ポップをそのまま再現したものとなったAdventures in Stereo Review - allmusic.com。ダインはアルバム発売後にバンドから離れたが、ビーティとボイルは2000年までこの名前で活動を続け、2枚のアルバムを発売した。

ディスコグラフィ

左から発売年、タイトル、原題。日本で発売されていないものは原題のみ。括弧内はレーベル、太字はアルバムを指す。

プライマル・スクリーム

  • 1985年 All Fall Down(Creation)
  • 1986年 Crystal Crescent(Creation)
  • 1987年 Gentle Tuesday(Elevation)
  • 1987年 ソニック・フラワー・グルーヴ Sonic Flower Gloove(ワーナー)
  • 1987年 Imperial(Elevation)

スパイリアX

  • 1991年 Chlorine Dream(4AD)
  • 1991年 Speed Reaction(4AD)
  • 1991年 ファイアブレイド・スカイズ Fireblade Skies(コロムビア)

アドヴェンチャーズ・イン・ステレオ

  • 1996年 Airline(Creeping Bent)
  • 1997年 A Brand New Day(Creeping Bent)
  • 1997年 アドヴェンチャーズ・イン・ステレオ Adventures in Stereo(FLAVOUR OF SOUND)
  • 1998年 Down in the Traffic(Creeping Bent)
  • 1998年 オルタナティヴ・ステレオ・サウンズ Alternative Stereo Sounds(トイズファクトリー)
  • 2000年 MONOMANIA原題同じ(トイズファクトリー)

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2021/12/01 23:20 UTC (変更履歴
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.

「ジム・ビーティ」の人物情報へ