「アベンジャーズ ドゥームズデイ」ではCGよりもリアルな背景にこだわることが明らかに
2025年12月2日 18:00

「アベンジャーズ ドゥームズデイ」で、マーベル・スタジオが大胆な方針転換に踏み切ったことが明らかになった。プロダクションデザイナーのギャビン・ボケットがポッドキャスト「The Young Indy Chroniclers」に明かしたところによると、屋内セットの8割で実物の背景が使用されているという。CGに頼ってきた従来の手法から一転、実物セットを重視するこのアプローチは、マーベル作品の新たな方向性を示している。
この転換のきっかけとなったのは「サンダーボルツ*」のポストクレジットシーン撮影だったという。「ドゥームズデイ」のために建てられた実物背景セットで撮影された際、俳優たちから予想外の反応があった。
「俳優たちが現場にやって来て、こう言ったんです。『これまでのマーベル現場で、カメラにすべてが収まっているはじめての経験だ』と。彼らはこれまで、『とりあえずブルースクリーンを置いて、宇宙船は後で追加しよう』というやり方にすっかり慣れていました」とボケットは振り返る。
この経験が、制作チームの方向性を決定づけた。まだ「ドゥームズデイ」の撮影が始まっていない段階だったが、ボケットと監督のジョー&アンソニー・ルッソ兄弟は、可能な限り実物セットを使用する方針を固めた。
「私たちは非常に意欲的に取り組みました。窓の外に背景があるセットがたくさんあって、実物の背景を使いました。以前なら『そこにブルースクリーンを置いて対応しよう』となっていたでしょう。でも可能な限り、自分たちで作ったRoscoバッキング(背景用素材)や手描きの背景を使いました。屋内セットで背景があるものの8割がそうです」
ボケットは、「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」や「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」でプロダクションデザインを手掛けた経験を持つベテランだ。
実物セットの利点は、俳優たちのパフォーマンスにも影響を与える。ブルースクリーンに囲まれて想像力だけで演技するのと、実際に作り込まれた空間で演技するのとでは、没入感がまったく異なるのだ。
「アベンジャーズ ドゥームズデイ」は2026年12月18日に公開予定。その直前には「スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ」の公開(2026年夏)も控えている。
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