ミリー・ボビー・ブラウン×ノア・シュナップ「ストレンジャー・シングス」の“終わり”に感じたこと【インタビュー】

2025年11月29日 12:00

“最後の冒険”が遂にはじまった――。

Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス　未知の世界」最終章となるシーズン5のVOL1（第1～4話）が、11月27日から配信スタート（VOL2：第5～7話／12月26日午前10時～、フィナーレ（第8話）：2026年1月1日午前10時～世界独占配信）。

このほど、イレブン（エル）役のミリー・ボビー・ブラウンと、ウィル役で知られるノア・シュナップがオンラインインタビューに応じた。プライベートでも“親友”の2人が、“最後の「ストレンジャー・シングス」”について語ってくれた。

――遂に「シーズン5」の配信となりました。日本のファンに注目してほしいポイントを教えてください。

ノア：覚悟しておくこと。今シーズンは事態がこれまで以上に深刻化している。何が起きてもおかしくない。だから、ポップコーンを用意して、心の準備をしておくようにしてね！

ミリー：私も全く同じ気持ちよ。

――2016年から始まったホーキンスを巡る物語が、遂に終わりを迎えることになります。最終シーズンの物語を知った時、どのような印象を受けましたか？

ミリー：私はすぐに夢中になったわ。最高の物語だと思ったし、期待で心が躍った。みんながどう思うかも、楽しみよ。いろいろな意味で、シーズン1と被るところがあると思うから、ファンの人たちにも、シーズン1を思い出して懐かしい気持ちになってもらえるが楽しみ。

ノア：もう、めちゃくちゃ興奮したよ。内容はあまり話せないんだけど、これまでで最高の経験をさせてもらった。

――10代の序盤から関わってきたシリーズが終了するお気持ちをお聞かせください。

ミリー：（小さいくしゃみ）ごめんなさい。今日1日ずっとくしゃみが止まらないの。この部屋のせいかしら（笑）。しかも、人生の大半を、思い切りくしゃみとかできない撮影セットで過ごしてきたから、頭の中でくしゃみする癖ができてるの。ごめんなさい。質問をもう一度聞かせてもらえるかしら。

――とんでもないです。10代の序盤から関わってきたシリーズが“終わる”ことになるのですが、今の心境はどうでしょうか？

ミリー：凄く感慨深い。まるで自分の子ども時代の一部も置き去りにされるような気持ち。私たちは、この作品を作りながら子ども時代を過ごす機会に恵まれた。人とは違う子ども時代だったけど、私にとっては大切な体験。自分の夢を生きていたわけだから、凄く幸せだった。子どもから10代といろいろな成長過程をこの作品で体験したわけで、新しいことばかりだったし、ワクワクする一方で、この仕事ならではの悩みにも直面したけど、何ものにも代え難い、私の人生で最高の時間になったわ。

ノア：彼女の言うとおりだよ。同感だね。

――シーズン5の撮影の中で、最も大変だったことを教えてください。

ミリー：どのシーンも撮るのが大変だったわ。

ノア：うん。脚本がこれまで以上に演じ甲斐があった。

ミリー：視聴者にも早く観てもらいたい。一つのシーンに色々なことが立て続けに起きて、長尺なの。1つのシーンに1週間撮影がかかることもあった。複雑にいろいろな要素が入り組んでいるから。

ノア：数週間かかる時もあったよね。

ミリー：長い見応えのあるシーンの連続だから、特にみんなの努力の結晶でもある大掛かりなシーンは、是非視聴者には堪能してほしいわ。

――具体的にどのシーンが大変だったか、話していただくのは難しいですよね。

ミリー：……ごめんなさい。話せないの。

――では、最終シーズンにおいて、もっとも印象に残っている撮影を、理由と共に教えてください。

ミリー：第8話の本読みが一番印象に残っているわ。みんなの感情が昂っていたのと、いきなりその場で渡されて、初見で読み合わせをしたから、よく覚えている。

ノア：その最後の読み合わせもだけど、撮影の最終日も凄く印象に残っている。1年間ずっと心の準備をしていた瞬間だからね。当時は、なかなか辛かったよ。最後に撮影した数回のテイクは、一生忘れないと思う。そして、いよいよ全撮影が完了したクランクアップの瞬間は、気持ちの折り合いをつけるのは本当に難しかった。

――エルのような超能力が手に入るとしたら、やってみたいことはありますか？

ノア：もし手に入ったら、めちゃくちゃクールだね。

ミリー：私だったら、（離れた場所に置いてある）携帯の充電器を取ったり、テレビのリモコンを取ったりするわ。

ノア：ほんと、それだよね。普通に、「今、ここでエルの超能力があったらどんなにいいか」って思うこと、しょっちゅうだよ。日常生活で何にでも使いたい。

ミリー：でしょ？　私も。

――ブラウンさん、シーズン1から振り返ると、エルはさまざまな痛みを伴って、大きく成長を遂げていますよね。最終シーズンにおいて、役作りではどのような側面を重視、もしくは意識してエルという役に臨みましたか？

ミリー：特に新しいことを意識したわけではないけど、これまでのシーズンを念頭に入れて演じたわ。彼女自身、彼女のトラウマや過去を自分の知る限り役作りに取り入れた。でも今シーズンで鍵を握るのは、それよりも、彼女が背負う使命よ。是非そこに注目して観てほしいわ。

――シュナップさんにお聞きします。最終シーズンの始まりから、ヴェクナとの“繋がり”がより強固なものとして示される形となりました。今回はどのような側面を重視、もしくは意識してウィルという役に臨みましたか？

ノア：何年も演じてきたウィルというキャラクターをしっかり演じ切るということかな。彼は繊細で、物静かで、自分一人で苦しみを抱え込んでしまう。同時に、より成長し、進化して、強くなった彼を、彼らしさを大事にしながら演じるのが一番のチャレンジだった。あと、今回はジェイミー（・キャンベル・バウアー）と同じシーンで共演して、実際ヴェクナと対面できたのが嬉しかった。これまでのシーズンでは、ヴェクナと直接対峙することはなかったからね。

――さぞかし怖かったでしょう。

ノア：ゾッとしたよ。

――今回のシーズンでは、少年たちが身も心も大人になっていきます。ご自身が演じたキャラクターにおいて、これまでのシーズンを踏まえて「ここが成長したな～！」と感じた部分はありますか。

ミリー：エルにはたくさんの成長を感じました。具体的にはここで話せないのだけど、視聴者のみんなに、彼女が選ぶ道、彼女の成長を観てもらえるのが楽しみよ。

ノア：僕も同じで、具体的な話はできないんだけど、今シーズンのウィルはようやく自分の思いをきちんと表現できるようになって、自分のために立ち上がり、自分を信じて行動を起こすんだ。

――お二人は「親友」として広く知られています。互いのどのような部分に「人としての魅力」を感じていますか？

ミリー：言い出したらキリがないわ。

ノア：彼女のふざけたり、明るく振るまったり、とんでもなく面白い一方で、めちゃくちゃプロ意識が高いところを尊敬している。仕事においても、何をやらせても本当に才能に溢れているくせに、生きることにも長けている。

ミリー：生きることに長けているって？

ノア：普通の人は、どっちか片方しかちゃんとできない。でも彼女はきちんと両立できているのが凄いと思う。

ミリー：愛しているわ。私は彼のユーモアのセンスが大好き。それと、彼がとにかく自分よりも人を優先するところ。周りのことをいつも考えていて、みんなに楽しい時間を過ごして欲しいと思っている。彼は本当に素直で、嘘がない。自分にも他人に対してもそう。そして、誰よりもプロ意識が高い。なのに、誰よりもふざけたりするし、自分らしく振る舞う。彼みたいに自分らしさを貫ける人は、この時代、宝石のように貴重な存在だと思うわ。

――どうやら終了時間の様です。貴重なお話をありがとうございました！

ノア；ありがとう！

ミリー：Thank you！（日本語で）アリガトウ！

【「ストレンジャー・シングス　未知の世界」概要】

1980年代の小さな町ホーキンスに突然出現した“裏側の世界”という異世界の脅威に、オタク気質な少年少女とその家族や仲間が力を合わせて立ち向かう、ミステリー・アドベンチャー＆青春物語。

舞台は平和で小さな町ホーキンス。ある日、別次元の恐ろしい“裏側の世界”の扉が開き、町じゅうで超常現象が頻発し、ついには邪悪な怪物が襲来する。そんな中、映画やゲームが大好きなちょっと冴えない仲良し4人組マイク（演:フィン・ボルフハルト）、ウィル（演:ノア・シュナップ）、ルーカス（演:ケイレブ・マクラフリン）、ダスティン（演:ゲイテン・マタラッツォ）は、超常パワーをもつ謎の少女イレブン（演:ミリー・ボビー・ブラウン）と出会い、友情と勇気を武器に脅威へ立ち向かっていく。

シーズン4では、混沌と恐怖で人々を支配しようとする「裏側の世界」のヴェクナの計画を阻止するべく、ホーキンスの仲間たちがグループに分かれて決死の作戦を決行。最終的にヴェクナに一矢報いたものの、完全には倒せず「裏側の世界」の浸食が加速してしまう…という衝撃の展開で幕を閉じた。

本シーズンでは、最強の敵・ヴェクナが“裏側の世界”から襲来。最大の脅威を前に、ホーキンスの仲間たちが力を合わせて、ヴ
ェクナ討伐作戦に挑んでいく。