アリ・アスター監督、河合優実に新作オファー?「是非とも一緒に映画を作りましょう!」【第38回東京国際映画祭】
2025年10月31日 10:30

「ヘレディタリー 継承」「ミッドサマー」「ボーはおそれている」で知られるアリ・アスター監督の最新作「エディントンへようこそ」のジャパンプレミアが10月30日、丸の内ピカデリーで行われ、アスター監督と、スペシャルゲストの河合優実が登壇した。
現在開催中の第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門へ正式出品された「エディントンへようこそ」。カンヌ国際映画祭でコンペティション部門出品作であり、前作「ボーはおそれている」に続くアスター監督とホアキン・フェニックスのタッグ作となっている。
物語の舞台は2020年、ニューメキシコ州の小さな町、エディントン。コロナ禍で町はロックダウンされ、息苦しい隔離生活の中、住民たちの不満と不安は爆発寸前。保安官ジョー(フェニックス)は、IT企業誘致で町を“救おう”とする野心家の市長テッド(ペドロ・パスカル)と“マスクをするしない”の小競り合いから対立し「俺が市長になる!」と突如、市長選に立候補する。ジョーとテッドの諍いの火は周囲に広がっていき、SNSはフェイクニュースと憎悪で大炎上。同じ頃、ジョーの妻ルイーズ(エマ・ストーン)は、過激な動画配信者(オースティン・バトラー)の扇動動画に心を奪われ、陰謀論にハマっていく。
(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.アスター監督は「ミッドサマー」「ボーはおそれている」に続いて3度目の来日。上映後の観客に向けて「今日は来てくれてありがとう。この映画は毎回観客の反応が違う。自分としてもそんな映画を作ったのは初めての事です。映画は楽しんでもらえたかな?」と呼び掛けた。
そんなアスター監督の3度目の来日を祝して、河合が花束贈呈。河合主演の「ナミビアの砂漠」にアスター監督が絶賛のコメントを寄せたことで、今回の初対面が実現した。
(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.河合は「日本の観客の皆さんと本作がより深く繋がれるよう、今日はお手伝いに参りました」と挨拶し「前回までの三部作とモチーフの捉え方や印象が違っていて、より今の世界とダイレクトに向き合う様な作品だと思いました。その目線に共感しながら作品を鑑賞しました」と作品への感想を述べる。これに対しアスター監督は「より現実的な世界を描いているという点ではこれまでと違うけれど、登場人物たちが意識していない大きな力にコントロールされているという点では今までと同じかもしれない」と説明する。
さらに河合から「ニューメキシコにある架空の町を舞台にした理由は?」という質問を受けたアスター監督は「僕自身がニューメキシコ出身で、いつかここを舞台にした映画を作りたいと思っていた」「ニューメキシコとは非常に興味深い土地であり、複雑な歴史を持つ場所でもあるから。州としては民主党支持者が多いが、それぞれの町では共和党支持者が多い。政治的に複雑な土地であり、人種間の憎悪もある。要するに今のアメリカを写す様な映画の舞台にはピッタリなわけです」と回答した。
(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.また河合は、アスター監督作の魅力について「登場人物それぞれがキャラクターとして魅力的。自分の身体を使って演じている仕事をしてる私たち俳優としては、心をくすぐられる経験になるだろうなと想像が出来ます」と俳優視点で解析。一方、アスター監督にとって2度目のコラボとなる主演俳優フェニックスについて「出演する映画を高めて、挑戦状を突きつけるような人。いい奴であり酷い奴で、いい俳優でありいい人間です」と独特な表現で紹介した。
“アスター監督×河合”のコラボレーションの可能性について聞かれたアスター監督は「もちろんです!『ナミビアの砂漠』での河合さんの演技は素晴らしくて大好きで感銘を受けました。是非とも一緒に映画を作りましょう!」と前のめり。このアスター監督の反応に河合は「プリーズ!今のコメントを記事に書いてください!」と顔を赤らめながら報道陣にお願いしつつ「『エディントンへようこそ』プロモーションの場なのに私の夢が叶ってしまった。観客の皆さんに申し訳ないです…。でもすごく嬉しいです!」と撮影現場での再会に期待を高めていた。
(C)2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.大の親日家としても知られているアスター監督。「僕は日本が世界で一番好き。僕が映画を作るのは、日本に来るためだと言っても過言ではありません。日本で映画を撮るとしたら、まずは日本で撮る価値のあるストーリーを考えねば…。何はともあれ日本は美しいところなので、作りたくないわけがない!作りたいです!」と日本での新作撮影実現に意気込みを新たにしていた。
「エディントンへようこそ」は、12月12日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。第38回東京国際映画祭は10月27日~11月5日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。
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