吉永小百合、のん&阪本順治監督と歩いたレッドカーペットは格別
2025年10月28日 05:00

第38回東京国際映画祭のオープニング作品「てっぺんの向こうにあなたがいる」の舞台挨拶が10月27日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、吉永小百合、のん、メガホンをとった阪本順治監督が登壇した。
本作は、女性として世界で初めてエベレスト登頂を果たし、76カ国の最高峰・最高地点の登頂を成功させた田部井淳子さんの実話をもとに、“挑戦”に生涯をささげた女性山岳家を壮大なスケールで描くヒューマンドラマ。吉永にとっては、本作が124本目の映画出演作となる。

本作で田部井さんをモデルとした多部純子を演じるにあたり、「わたしは2012年に淳子さんにお目にかかっているんです。本当に明るくて、積極的で、生き生きとしていらっしゃる彼女の大ファンになりました。ですから、このような役がやれるということは、とても幸せなことです」と語る吉永。「20代の頃はわたしも山が大好きで、山に結構登っていたんです。ですから今回の撮影は、皆さん『大変だったでしょう』とおっしゃるんですけど、楽しく山にも登れましたし、歩くこともできて。とても幸せな時間でした」と笑顔で語る。
この日の上映に先立ち、レッドカーペットイベントに参加した3人。日本でレッドカーペットに参加するのは久しぶりだという吉永も「(「ふしぎな岬の物語」の時に)モントリオールの映画祭で阿部寛さんと二人で歩いたことがあって。その時も楽しかったんですけど、やはり日本の皆さんがいらっしゃる今日は、また格別でした」と振り返ると、のんも「吉永さんと阪本監督と一緒に歩けたのが本当にうれしくて、幸せでいっぱいです」とほほ笑んだ。さらに阪本監督が「監督になって37年、まさか吉永さんと一緒にレッドカーペットを歩くとは思っていませんでしたし、それに加えてのんさんと一緒で。あと1キロ長くてもよかったかな」とご機嫌な様子で語ると、「ファンの方々が非常に身近に感じられて、この仕事に誇りを持っていいんだなと思いました」としみじみ付け加えた。

また東京国際映画祭という、海外のメディア、海外の観客に訴求する場で上映されるということに阪本監督は「つくる時は海外で見ていただくというより、国内のお客さまに感動していただくことが優先されるんです」と前置きしつつも、「この間、(スペインの)サン・セバスティアン映画祭に行った時に、ゲルリンデ(・カルテンブルンナー)さんというオーストリアの非常に著名な登山家の方とお会いすることができて。ゲルリンデさんが『去年ヒマラヤに仲間たちと登ったんですけど、その仲間たちと、誰か田部井淳子さんの映画を撮ってくれないかしらと言っていたら、それがもうできたというので、とても驚きでした』とおっしゃってくれて。やはり田部井淳子さんは世界の山を制覇された方なので、いろいろな国に田部井さんのファンの方々がいらっしゃるんだなと実感しました」と語った。
舞台挨拶終盤、のんが「この映画を観ると、わたしもこんなふうに生きられたらいいかもしれないと思えるような、少し人生が豊かになるような映画だと思うので。皆さんの心に届いたらいいなと思います」と語ると、吉永も「撮影中はのんさんとこのように隣り合っておしゃべりするようなことがまったくできなかったので。今日はご一緒できてとてもうれしい気持ちです。この映画がどうぞ皆さまのお心に届きますよう、祈っております」と客席に訴えた。最後に阪本監督が「今日、オープニングでいらっしゃった皆さんにだけ、特別に内緒でお知らせします。これは監督という立場だからこそ言えることです……」と会場に呼びかけると、「この映画、実は2回目が一番面白いんです。ありがとうございました」と軽妙に付け加え、会場を沸かせた。
第38回東京国際映画祭は10月27日~11月5日、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。
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