北村匠海「感謝が多い旅だった」 林裕太は綾野剛の“汗”に驚き【「愚か者の身分」公開記念舞台挨拶】
2025年10月25日 22:00

西尾潤氏のデビュー作で、第2回大藪春彦新人賞を受賞作した小説を映画化した逃亡サスペンス「愚か者の身分」の公開記念舞台挨拶が10月25日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われ、出演する北村匠海、林裕太、綾野剛、山下美月、メガホンをとった永田琴監督が登壇した。
貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい、抜け出せなくなった若者たちの運命と友情を描く。北村、林、綾野の3人が、第30回釜山国際映画祭のメインコンペティション部門にて、卓越した演技を見せた俳優に贈られるThe Best Actor Award(最優秀俳優賞)を受賞した。

北村は、闇ビジネスに手を染める若者・タクヤを演じ「この映画で僕らが見てきた景色は、いままでの俳優人生でも、初めての経験ばかりだった」と振り返り、「感謝が多い旅だった」としみじみ。「見てくださった皆さんの心に残り、人生が少しでも変わればいいなと思います」と思いを届けた。

タクヤとともに闇ビジネスの世界に足を踏み入れるマモルを演じた林は、「歌舞伎町であんなに本気で、缶蹴りするなんて思っていなかった」とTOHOシネマズ新宿がある歌舞伎町でのロケを述懐。「匠海くんは、缶蹴りが強いです」(林)、「缶蹴りしていても、誰も気にもとめない。歌舞伎町だと、そういう光景も日常なのかな(笑)」(北村)と思い出を語った。
また、北村が「裕太だからこそ描けたマモル像があった。字のごとく、小さな感情や瞬間を“守り”続けてくれたなと。最後の表情にも救われました」と語ると、林は「皆さん、聞きましたか?」と思わずドヤ顔。「本当にうれしい」と喜びを噛みしめていた。
そんな北村&林コンビについて、タクヤの仕事仲間である希沙良を演じた山下は、「楽屋もソファーに隣同士で、ゲームをしていたり、役を超えて、つながっていらっしゃるのがわかった。はたから見ると、それこそ兄弟に見えた」と、強い絆に感銘を受けていた。

そして、タクヤの兄貴的存在・梶谷役の綾野は「さかのぼると『新宿スワン』を撮ったときとは、歌舞伎町の空気が違うなと思った」と、ちょうど10年前に公開された主演作と比較。林が「剛さんは汗を自分でかける(コントロールできる)し、ぬめっとした汗から、爽やかな汗まで、質も操れる」と驚きを明かすと、「めっちゃ、恥ずかしい」と赤面。現在、役作りのために増量中だといい「代謝があがって、汗をかいちゃう」と上着を脱いで、トークを続けていた。

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