第26回東京フィルメックス、オープニング&クロージングは中国映画 プレイベントで「香港ニューウェーブ」を紹介
2025年10月7日 12:00

オープニング作品はツァイ・シャンジュン (CAI Shangjun/蔡尚君)監督の「太陽は我らの上に」(The Sun Rises on Us All/日掛中天)。ベネチア映画祭コンペティション部門で上映され、主演のシン・ジーレイ(辛芷蕾)が女優賞を獲得した本作は、寡作なツァイ監督の長編第4作で、共通の秘密によって痛ましくも絡み合った男女の愛憎が描かれる。2011年の「人山人海」(ベネチア映画祭監督賞)や2017年の「氷の下」に続くフィルメックス上映作品となる。

クロージング作品は、フオ・モン (HUO Meng/霍猛)監督の「大地に生きる」(Living the Land/生息之地)。ベルリン国際映画祭のコンペティション部門でワールドプレミア上映され、銀熊賞(監督賞)を受賞しており、10歳の少年の目を通して、激動期の中国の知られざる一面が描かれる。

第26回東京フィルメックス プレイベント上映として、「香港ニューウェーブの先駆者たち:M+ Restored セレクション」と題し、香港の現代ビジュアルカルチャー美術館「M+(エム・プラス)」が修復した3本の香港映画をヒューマントラストシネマ有楽町にて紹介する。会期は11月14日~18日の全5日間。

M+はシャネルの支援を受けて映画修復プロジェクト「M+ Restored」を2023年7月に立ち上げ、「香港ニューウェーブ」の重要作品の4Kデジタル修復に取り組んでいおり、その最初の成果が今回の上映となる。1970年代末に登場した香港ニューウェーブは、スタイルと題材の両面で当時のメインストリームの商業映画と一線を画し、その後の香港映画の発展に大きく寄与するとともに、世界の映画作家にも影響を与えた。M+ Restoredは、ニューウェーブ映画の創造的な実験精神と技術革新に焦点を当て、映画の復元と並行して当時の映画人へのインタビューや調査にも取り組み、映画という文化遺産の再評価を目指している。

上映作品は、フェミニズム的視点でも再評価されるトン・シューシュン (T'ANG Shushuen/唐書璇)監督のメロドラマ「董夫人」レストア版、リアルな描写が光るピーター・ユン (Peter YUNG/翁維銓)監督によるサスペンス「ザ・システム」レストア版、パトリック・タム (Patrick TAM/譚家明)監督の鮮烈なビジュアルのホラー「愛殺」レストア版の3作で、いずれも香港映画史に刻まれる重要作品だ。チケットは11月7日より、ヒューマントラストシネマ有楽町HP、窓口で販売。

また、東京フィルメックスのチケットは、前売り券、会期中券の2種で、従来のU-25割をさらに拡充した「U-30割」を開始し、29歳以下なら誰でもお得なプライスで鑑賞できる。有楽町朝日ホール会場での販売はなく、11月6日正午からLivePocket Ticket(https://t.livepocket.jp/)で販売。ヒューマントラストシネマ有楽町会場のチケットは、劇場HPもしくは窓口で販売。
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