エマ・ワトソン、5年ぶりに心境を告白「演技は恋しいが宣伝活動は魂を破壊する」
2025年9月24日 16:00

「ハリー・ポッター」シリーズのハーマイオニー役で世界的スターとなったエマ・ワトソンが、2019年の「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」以降の映画出演休止について、米ハリウッド・オーセンティックの独占インタビューで率直な胸中を明かした。
友人でもあるシリア出身の映画監督ハッサン・アッカドとの対談で、ワトソンは「これまでで最も幸せで健康」と現在の状況を語る一方、ハリウッドの宣伝システムに対する痛烈な批判を展開している。
ワトソンは演技への複雑な想いを赤裸々に告白した。「演技に関しては、宝くじに当たったようなものね。私に起こったことって本当に稀なことだから」としながらも、「でも実際の演技よりも、作品のプロモーションや売り込みの方がずっと大きな比重を占めているの」と業界の現実を指摘。
そして率直にこう続けた。「正直に言うと、売り込む仕事は全然恋しくない。魂を破壊するようなものだったから。でも自分のスキルを使ったり、芸術的な部分は恋しく思う。本当に楽しめる部分をほとんどできなかったって感じてるの」
一方で、撮影現場での創作活動には深い愛着を示している。「リハーサル時間は短いけど、シーンについて話し合って、どうやりたいかを準備する瞬間があるでしょ。そしてカメラが回り始めた瞬間、その瞬間以外の世界のすべてを完全に忘れることができる。すごく集中した瞑想みたいなものなの」
この集中状態について「他のどこにもいられない。とても解放的なの。それが本当に恋しい。でもプレッシャーは恋しくないわ」と語っている。
映画業界から距離を置くことで、ワトソンは新たな発見をしたという。「俳優であることの興味深い点は、自分を複数の人格に分裂させがちになることね。演じる役だけじゃなくて、常に手入れして、美化し続けなければならない公的なペルソナの重みもある。それってすごくエネルギーを消耗するの」
このエネルギーを消耗する状況から解放されたことで、「複数のアイデンティティを手放すことで、もっと良い姉妹、娘、友人、孫娘、そしてアーティストになるためのスペースがたくさん生まれたの」と現在の充実感を表現している。
ワトソンは現在、「これまでやったことのない何か」に取り組んでいると明かしているが、詳細については語っていない。ただし、今年5月にカンヌ映画祭を訪れ、カンヌ脚本賞受賞作「Jeunes Meres(原題)」を監督らと鑑賞するなど、純粋に映画を楽しむ時間も持っている。
今後については、裏方での仕事も含め、すべての可能性を検討していると述べた。「一番大切なのは、人生の基盤である家族や友人よ。長い間本当に一生懸命働いていたから、人生がバラバラになってしまった。何か他のものが成長するための良い基盤を作る建設工事が必要だったの」
現在は新しい趣味としてピックルボールに夢中になっており、「ボールを打った時の音が最高。お金を払わずに済む最高のセラピーよ」と笑顔で語るなど、私生活の充実ぶりもうかがえる。
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