妻夫木聡、出身地・福岡から北海道へ――「宝島」のバトンを繋ぐ2日間の超弾丸キャラバンを実施
2025年7月15日 11:00

映画「宝島」の主演を務めた妻夫木聡と、監督を務めた大友啓史が、福岡と北海道を2日間で縦断する“移動距離2000キロ超”の超弾丸キャラバンを敢行した。
原作は、戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描き切った真藤順丈氏による同名小説。妻夫木のほか、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太らが共演し、アメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描き出す。
“宝島宣伝アンバサダー”として全国行脚している妻夫木と大友監督。物語の舞台となる沖縄(6月7、8日)を皮切りに、静岡(6月14、15日)、愛知(6月21、22日)、富山(6月28日)、長野(6月29日)、大阪(7月4、5日)に続き、第7弾として福岡&北海道を訪問。7月12日には、妻夫木の出身地・福岡「T・ジョイ博多」で舞台挨拶を実施。翌13日には、北海道・札幌シネマフロンティアでの舞台挨拶に登壇し、その後、北海高等学校を特別訪問。150人の生徒たちに対してティーチインを実施した。

7月12日、「宝島」全国キャラバン7エリア目となる「福岡」の地に降り立った、妻夫木聡と大友啓史監督。“宣伝アンバサダー”として、これまでも訪れた各地で熱い想いをたぎらせてきた妻夫木だが、自身の生まれの地である福岡の空気を肌で感じると、自然と笑みがこぼれ感慨深い表情を浮かべていた。
福岡市・博多に位置する映画館「T・ジョイ博多」。多くの観客でにぎわう中、舞台挨拶に笑顔で登壇した妻夫木と大友監督。大友監督は「6年かけてこの映画を作りましたので、こうやって皆さんに届けられて、声をいただけるのを楽しみにしてまいりました」と挨拶し、「そして、僕らの仲間の尚玄くんも応援に来てくれました!」と急遽駆け付けたタイラ役の尚玄を紹介。尚玄は観客から送られる拍手に笑顔を浮かべた。
妻夫木は、地元の観客たちから「お帰り!」と熱烈コールを受けると「生まれ故郷の福岡、帰って参りました! 昼もうどんを食べて良い一日のスタートを切ることが出来ました。大阪ではずっと同じ場所での取材でしたが、今日はうどんを食べて元気いっぱいでここに来ました。短い時間ですが楽しんでいってください」と声援に応えた。
鑑賞後の熱気を帯びた観客たちとの質疑応答が行われ、「沖縄でこのようなことが起こっていたことはご存知でしたか」といった質問を投げかけられた妻夫木。「僕も戦果アギヤーという方々がいらっしゃったのは知らなかったです。本作では一から沖縄と向き合うということから始めました。映画を通じて知ることが僕自身も多かったし、この映画から“人生のバトンを繋げていく、命は繋がっていく”という大切なメッセージももらえました」と回答。

続いて、「(コザ暴動のシーンで)貴重なビンテージカーを何台もひっくり返したり爆発させたりするのに躊躇しなかったですか?」という質問に、大友監督が「この映画では覚悟を問われることが多かった。でも大切なのは、歴史上の事実ということ。実際に80台以上が焼かれた。この映画で沖縄の歴史をみなさんにしっかり伝えたい、その想いを一つ一つに込めていかないと嘘になる。そういった意味では、僕は腹を括っていました」と想いの丈を強く語った。
次に、「私たちが生まれるほんの数年前は、この映画で起きているような混沌が渦巻く時代だったことに衝撃と怒りと悲しみがこみ上げると同時に、私たちが今平和に生きていることに対する先人への感謝もこみ上げてくる、そんな映画でした。良い映画をありがとうございます」という感想が読まれると、妻夫木は「本当に素晴らしいコメント、ありがとうございます!」と感嘆。「そのままぜひ口コミサイトにのせてください」と宣伝アンバサダーらしい言葉も飛び出した。

最後に、妻夫木と大友監督からは熱いメッセージがおくられた。
7月13日、福岡を発った妻夫木&大友監督は日本列島を縦断し「北海道」へ上陸。札幌市の映画館「札幌シネマフロンティア」での舞台挨拶に向かった2人は、2000キロを超える長距離移動の疲れを感じさせないエネルギーに満ちた表情で颯爽と登壇。会場から温かい拍手で迎えられた妻夫木が、「実は今朝まで福岡にいまして、今気がつくと札幌にいます(笑)」と挨拶すると、場内からは驚きと喜びの声があがった。
ここでも、会場に集まった観客からの生の質問・感想が2人にぶつけられた。
観客たちの“熱い感情”に触れた妻夫木と大友監督は、「こうやって生の感想が聞けてとても嬉しい。ありがとうございます」と観客に声をかけてお礼を述べた。
一方「映画で一番過酷だった撮影は?」」という質問が投げかけられると、妻夫木は「僕はいま44歳ですが、劇中では18歳から20年間を演じました。大友監督の撮り方は、一つのシーンの最初から最後までを通しで撮影するのですが、50メートルの坂道を駆けあがって100メートルダッシュして走るシーンがあって…、カットがかかった途端もう一回!と声が掛かった時は流石にきつかったですね(笑)」と過酷だった撮影を振り返った。

舞台挨拶を終えた2人は、そのまま札幌市内を移動し北海高等学校を特別訪問。いち早く映画を鑑賞した高校1、2年生の生徒約150人との特別交流会に臨んだ。
生徒たちとの交流会では、妻夫木と大友監督に向けて、本作が放つ強烈なエネルギーとメッセージを受け止めた生徒たちから真剣な感想と質問が寄せられ、2人はひとつずつ真摯に答えていった。

イベント冒頭、感想を聞かれた高校2年生の男子生徒は「沖縄の戦争についてあまり関心を持ったことが無かったのですが、この映画を観て沖縄にはこういう歴史があると知れて良かったです」と真っすぐな感想。そして次の生徒から「今回の映画の舞台は戦後の沖縄ですが、撮影を通じて、何か心に深く刻んでいたこと、刻まれたことはありますか?」と聞かれた妻夫木は、「沖縄である出来事を体験して、自分は沖縄のことを見て見ぬふりをしてきたのではないかと考えさせられました。沖縄に住んでいる方にとって、戦争はある意味まだ終わっていないのではないか? そういう沖縄の事実があるということを、知っていかなければいけないと思った。今があるのは当たり前ではない。この先、未来に何を残せるか? ということを考え続けていきたい」と強い眼差しで答えた。
次に「印象に残っているシーン」を聞かれた妻夫木は、「たくさんあるけどそうですね…」と悩みながら、後半のグスク(妻夫木)とレイ(窪田)の想いがぶつかり合うシーンを挙げた。

続いて「映画のタイトルは『宝島』ですが、グスクたちにとって、沖縄のどんなところが“宝”だったと思いますか?」という質問が投げかけられた。

最後に、生徒たちに向けてメッセージを求められた妻夫木と大友監督。
妻夫木は「まずはこの映画を観て下さって本当にありがとうございます」と感謝を伝えながら「映画って不思議で、この映画がなかったら、僕たちはこの瞬間出会っていなかった。人生って面白い。みなさんも、目の前にある小さな幸せを見逃さないで、がっちり掴んでいってほしいと思います。今を精一杯楽しんで生きてほしい。そういう想いを込めてこの映画を作りました。そのパワーを受けてくれたら幸せです」とコメントした。
大友監督は「僕は盛岡で育ちましたが、学生時代に怪我で野球ができなくなったことをきっかけに、映画に出会ってたくさんのことを学んだ。映画はその場にいながら、フランス映画でも、イタリア映画でも、ハリウッド映画でも、自分が体験できない世界を体験できて、決して出会わない人物の人生を一緒に生きることができる。映画館に行くことは、自分の知らない世界に触れること、未知の世界に触れること。『宝島』という映画を通して、知らないことから逃げるのではなく、知らないことを知ってほしいし、それこそが一番のエンターテインメントだと思っています。知ることが人生を豊かにしていく。この映画で、知らないこと、知らなければいけないことに真正面から立ち向かってほしい。沖縄と北海道は地理的には遠いけど、人間の心根は同じ。そういうことをこの映画で感じてほしい」と“魂のメッセージ”を送った。

映画「宝島」全国キャラバンは7月19日に「宮城」「岩手」を訪れる予定だ。
「宝島」は、9月19日から全国公開。
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