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100年前、国家権力に抗った女性アナーキストの闘い描く 浜野佐知監督「金子文子 何が私をこうさせたか」2026年2月公開

2025年7月10日 14:00

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金子文子の闘いを描く
金子文子の闘いを描く
©旦々舎

浜野佐知監督の最新作「金子文子 何が私をこうさせたか」が、金子文子没後100年となる2026年2月に公開される。今年9月11日から開催されるあいち国際女性映画祭2025のオープニング作品として上映されることも決定した。

100年前、日本の国家権力に全力で抗った虚無主義者/無政府主義者・金子文子の死刑判決から獄中での自死に至る121日間を、1971年にピンク映画で監督デビューし、300本を超える映画を監督・制作してきた浜野監督が映画化。自主制作作品では、尾崎翠(作家)、湯浅芳子(ロシア文学者)、宮本百合子(作家)ら、100年前の日本で自らを曲げることなく生きた女性たちを描いており、長年映画化を切望し続けた金子文子の最後の孤独な闘いを監督人生の集大成として完成させた。

1923年9月、朝鮮人の虚無主義者/民族主義者の朴烈と共に検束され、1926年3月、大逆罪で死刑判決を受けた金子文子は、恩赦で無期に減刑され、栃木女子刑務所に送られたが、 7月23日、独房で自死した。没年23歳。金子文子は、なぜ死んだのか? 大審院の死刑判決の後、 栃木女子刑務所で自死するまで何があったのか。本作は、残された生の声を伝える短歌をもとに、これまで空白であった死刑判決から自死に至る121日間の、文子のたったひとりの闘いとは――。

メイキングカット
メイキングカット
©旦々舎

主演は、菜葉菜。「百合子、ダスヴィダーニヤ」「雪子さんの足音」で浜野監督作品に出演し、その演技力から文子役として抜擢。最後まで国家権力に抵抗した文子の魂の叫びを体現した。また文子の同志・朴烈には、監督としても活躍している小林且弥。予審判事・立松懐清には、三浦誠己。ほか、浜野作品に馴染みの深い吉行和子白川和子、大方斐紗子、洞口依子鳥居しのぶに加え、和田光沙咲耶菅田俊足立智充結城貴史佐藤五郎ら個性的な俳優陣が集結した。

脚本は山﨑邦紀、撮影監督は高間賢治、音楽監督は吉岡しげ美。長野県松本市にある戦前の裁判所や刑務所を移築した「松本市歴史の里」などで撮影された。2026年2月ユーロスペースほか全国順次公開。

▼コメント全文
浜野佐知監督
私が金子文子と出会ったのは、文子が獄中で残した自伝『金子文子 何が私をこうさせたか』でした。読み進むうちに時代も年齢も違うのに、文子の魂が私の中で蘇ったかのような感覚を覚えました。日本という国からの、あらゆる差別に猛然と反発した文子、その怒りを、私は自分の怒りとして受け止めたのです。
無籍者として存在を消され、一時期奴隷同然の生活を強いられた文子とは比べ物にもなりませんが、私もまた、女は映画監督になれないと門を閉ざした日本映画界で、映画監督への道を歩み、生き抜いてきたからです。
100年後の「今」という時代にこそ、権力に抗い、たった一人で国家に戦いを挑んだ「文子」という爆弾を投げ込みたい。
その私の願いが、まるで文子が乗り移ったかのような菜葉菜さんという役者を得て、今作品で結実しました。
ぜひ一人でも多くの人に見ていただけることを願っています。
菜葉菜
金子文子は 100 年前の日本で、たった一人で国家に真っ向から闘いを挑み続け,壮絶な人生を駆け抜けた女性。
彼女を演じることは決して容易ではなかったが、誰よりも強い覚悟と思いを持った浜野監督,そして心強いスタッフやキャスト、関わる全ての方々のお陰で最後まで走り抜けることが出来た。
今の時代だからこそ,この映画を通して多くの方に金子文子という人を知ってもらい、感じて頂けたら本望です。

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