山奥の村に花嫁として売られた大学生 検閲で約20カ所カット、国内上映禁止となった中国の衝撃作「盲山」
2025年6月17日 18:00

中国政府による検閲で約20か所のシーンをカットしながらも、最終的に国内上映を全面的に禁じられた衝撃作「盲山」が、7月18日より1週間公開される。予告編、メインビジュアル、場面写真が披露された。
仕事を探していた22歳の大学生、白雪梅(パイ・シューメイ)。割のいい仕事を紹介してくれるという親切な若い女性と出会い、その仕事を受ける為、遠く離れた山奥へ向かう。長く過酷な旅の末、眠りに落ちた白雪梅が目を覚ますと、見知らぬ農家で横たわっていた。自分がどこにいるのかも分からず、財布や身分証明書、手荷物もすべて失っている。仕事の紹介者の女性の姿もどこにも見当たらない。白雪梅は村人から、村に住む40歳の独身男性、黄徳貴(ホアン・デグイ)の花嫁として売られたと聞かされ、自分が人身売買業者に騙されていたことに気がつく――。

村人たちの利己主義、そして警察の無関心によって、孤立した村で奴隷のような生活を送る身となった白雪梅。月日が経過すると黄家は次第に彼女への監視を緩め、ようやく自分の家族との連絡を取ることに成功する。そして、ようやく待望の助けが現れた時、それは新たな悲劇の始まりに過ぎなかった。このほど公開された予告編でも、その恐ろしい物語の一端が垣間見られる。
プロデューサー、脚本、監督を務めたリー・ヤンによる本作は、第60回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、その圧倒的なクオリティーと力強いラストシーンが高く評価された。スリラーと冷徹な社会風刺が融合し、生々しく残虐性を帯びた描写とともに、大きな社会的反響を呼び、波紋を広げた。

撮影を務めたのは、アン・リー監督の「恋人たちの食卓」や「ベッカムに恋して」など、数々の作品を手掛けたジョン・リン。35ミリフィルムで撮影されたドキュメンタリータッチの映像が生々しく物語を映し出す。さらにリアリティを演出するため、村人を演じるのはいずれも演技経験のない地元の農民、主要キャストは北京電影学院の学生を起用した。7月18日からシネマート新宿で1週間限定上映。
(C)2007 Tang Splendour Films Limited - Kun Peng Xing Yun Cultural Development Limited
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