「テルマがゆく!」ジューン・スキッブが明かす裏話 孫役フレッド・ヘッキンジャーと“親友”に
2025年5月30日 08:00

「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」でアカデミー助演女優賞にノミネートされたジューン・スキッブが93歳にして映画初主演を果たし、オレオレ詐欺師に立ち向かうおばあちゃんを演じた「テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ」。6月6日からの公開を前にスキッブがオンラインインタビューに応じ、“親友”になったという共演者についてや、本作の魅力を語った。

夫を亡くし、寂しくも気楽なひとり暮らしを送る93歳のテルマ。ある日、仲良しの孫ダニエルが事故を起こし刑務所にいると聞いた彼女は、愛する孫を助けようと保釈金1万ドルを送金するが、それは典型的な詐欺の手口だった。犯人を突き止めてお金を取り返すことを決意したテルマは、旧友の老人ベンを巻き込んで、電動スクーターに乗って大冒険に出る。
「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」のフレッド・ヘッキンジャーが孫のダニエル役、「黒いジャガー」のリチャード・ラウンドトゥリーが旧友ベン役、「ボーはおそれている」のパーカー・ボージーがテルマの娘ゲイル役、ドラマ「エージェント・オブ・シールド」のクラーク・グレッグがゲイルの夫アラン役で共演。「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェルが、物語の後半に登場するキーパーソンを演じた。本作が長編デビューとなるジョシュ・マーゴリンが監督・脚本を手がけ、自身の祖母テルマとの実体験をもとに撮りあげた。

なんといっても脚本が素晴らしかったので、すぐにイエスと言いました。あまりにも脚本が素晴らしかったので、1シーンだけあるいは1日だけでもと言われても出ていました。主演だから出たというわけではないんですよ(笑)。特に、優しくて愛あふれるまなざしでテルマを描いている部分が好きでした。監督・脚本を手掛けたジョシュ(マーゴリン)と私は、みんなに楽しんでほしいという映画作りの姿勢が近いことも決め手になりました。

まず、テルマにはけんかっ早くて元気がいいようなイメージがありました。実のおばあさんのテルマもそうだと監督が言っていました。少年の頃から監督はテルマのことが大好きだったので、監督のテルマへの愛情がそのまま私からテルマへの愛情にもなっていました。強くて、やりたいことはやるという意志のあるキャラクターです。実際にテルマにお会いしたことがあるのですが、「テルマを演じています」と言ったら、「私が本当のテルマだから」とジョークが返ってきました(笑)。そういうところも彼女らしいなと思いました。
一番好きなのはベッドの上を転がるシーンです。自分でもできるなという感覚がありました。リハーサルもほとんどしなかったくらいです。

親友と呼べるような関係です。彼はニューヨークにいるので、近くに来たときに会っています。出会いは、私の主演が先に決まっていて、フレッドの起用が決まったとき、監督がみんなでランチをしようと誘ってくれました。そこから彼とはとにかく話が合って、とまらなくなっちゃって。今もずっと話し続けています。フレッドが「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」に出演したときは上映に招待してくれて、一緒に写真も撮りました。

とても素敵な方だったので、訃報を聞いたときは落ち込みました。関係者の試写があったときに会えなかったのですが、その後彼のお子さんとお会いすることができました。彼と同居していたお嬢さんが教えてくれたのですが、本作の撮影を終えて彼が家に帰ってくると「今日もジューン・スキッブかっこよかったよ」と言ってくれていたみたいで、すごく嬉しかったです。
あとは、やっぱり一緒にスクーターに乗っているシーンでは、(ラウンドトゥリーさんが「黒いジャガー」で演じていた)シャフトだ!」って思いながら撮影していました。みんなに愛されていた素晴らしい方でした。
黒澤明監督の作品が大好きです。最も好きな作品は?と聞かれたときに「七人の侍」と答えることも多いくらい。もちろんいろんな日本映画が好きですが、最初の出合いは黒澤明作品でした。
(C)Courtesy of Universal Pictures
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