フランソワ・オゾン、カミュ「異邦人」を映画化
2025年5月30日 15:00

フランスの名匠フランソワ・オゾンが、アルベール・カミュの傑作小説「異邦人」を実写映画化することが分かった。英Screen Dailyが報じた。
1942年に出版されたカミュの「異邦人」は、人間の冷淡さ、実存主義、そして植民地主義後の倫理観といったテーマを鋭く描いた作品で、世界75以上の言語に翻訳されたフランス文学の金字塔だ。1930年代のアルジェリアを舞台に、生きることに無関心な男ムルソーが犯した殺人と、その裁判における人格の解剖を通して、人間の不条理が描かれる。過去には、ルキノ・ビスコンティ監督、マルチェロ・マストロヤンニ主演で映画化されている。
オゾン監督版では、「Summer of 85」で主演を務めたバンジャマン・ボワザンが主人公ムルソーを演じ、レベッカ・マルダー、ピエール・ロッタン、スワン・アルロー、ドニ・ラバンらが共演。すでにモロッコで撮影が始まっている、
製作を手掛けるゴーモンは、カンヌ国際映画祭で日本をはじめとした複数の国・地域での配給が決まったことを発表している。