阿部寛の“後輩”米倉強太監督が語る魅力とは? 「阿部さんは、僕を“監督になっていく”というプロセスへと導いてくれた人」
2025年5月21日 18:00

阿部寛が主演を務めるマネーサスペンス「キャンドルスティック」から、阿部とは「MEN'S NON-NO」モデルの先輩・後輩にもあたる米倉強太監督が、阿部と菜々緒の魅力を語るコメント、そしてさまざまなキャラクターをとらえた新場面写真6点がお披露目。あわせて、6月19日に阿部ら総勢8人が登壇するジャパンプレミアが開催されることも決定した。
原作は、川村徹彦氏による「損切り:FXシミュレーション・サクセス・ストーリー」。日本・台湾・イラン・ハワイなど6都市を舞台に、刑務所上がりの元天才ホワイトハッカー・野原(阿部)が、“金融市場の番人”である難攻不落のAIを騙し、FX市場で大金を手に入れることを目論む。

本作で長編映画監督デビューを飾る米倉監督は、阿部について、「これだけの役者陣をまとめ上げられたのは、阿部さんがいたからこそだと思います。僕自身も含めて、阿部さんが導いてくれた、そんな現場でした」と振り返る。さらに、「阿部さんは僕を“監督になっていく”というプロセスへと導いてくれた人です。現場中、ずっと階段を一段一段上らせてくれているような感覚がありました」と、感謝を伝える。
本作で国際映画デビューを果たす菜々緒については、「今回の杏子という役柄は、菜々緒さんにとってもこれまでにない新しい挑戦だったと思います。これまでは、華やかで強く輝く女性の役が多かった印象がありますが、今回はそれとはまったく違う、静かで内面に力を秘めたキャラクター。だからこそ、ご本人も楽しみながら演じていたように見えました」と明かす。そして「『いかに“自分”に見せないか』という意識で、メイクも含めてかなり繊細に作り込まれていて、白髪もあえてそのままにしていたほど」と、役への真摯な姿勢と俳優としての存在感に、深い敬意を示した。


新場面写真は、世界中に潜む、マネーゲームの魔に憑かれた“ろくでなし”たちの揺れ動く感情を、色濃くとらえている。まずは、かつてエリートプログラマーとして将来を約束されながらも、その道を完全に外れ、いまは愛車・ウーズレーに車中泊を繰り返す日々を送る野原。彼の相棒である赤いウーズレーは、全てを失った孤独な野原の心情に静かに寄り添う存在として登場する。
そんな野原は、FXのセミナーで、自分と同じく数字に色がついて見える“共感覚”をもつ杏子(菜々緒)と出会い、やがて惹かれ合っていく。それが原因で、彼女は数学者の夫・功(津田健次郎)との修羅場を迎えることになり、その緊迫したシーンも切り取られている。

さらに野原は、過去に因縁がある台湾の野心的な起業家・リンネ(アリッサ・チア)の陰謀に巻き込まれ、「AIを欺く金融トリック」という知能戦に挑むことに。そんな葛藤に苦しむ彼を、杏子がそっと抱きしめるカットも確認できる。そのほか、台湾の若き経営者・ルー(リン・ボーホン)の鋭い眼差し、立ち退きの危機に直面する、難民・移民の子のための「夜光ハウス」を守ろうと奔走する吉良(YOUNG DAIS)と、彼を励ます中東出身のファラー(サヘル・ローズ)の鬼気迫る表情も印象的だ。

6月19日の夕刻、都内で開催されるジャパンプレミアには、阿部、菜々緒、アリッサ・チア、ローズ、津田、リン・ボーホン、YOUNG DAISら国際色豊かな豪華キャスト陣と、米倉監督が登壇予定。なお公式Xアカウント(@candlestick_jp)で、「ジャパンプレミア試写会ご招待キャンペーン」を開催中だ。
「キャンドルスティック」は、7月4日に東京・新宿バルトほか全国で公開される。米倉監督のコメント(全文)は、以下の通り。
本当に、これだけの役者陣をまとめ上げられたのは、阿部さんがいたからこそだと思います。僕自身も含めて、阿部さんが導いてくれた、そんな現場でした。
現場では、阿部さんとたくさん会話しました。僕から質問することもあれば、阿部さんの方から「どうしたい?」と問いかけてくれることもあって。「こうした方がいいんじゃない?」みたいに決めつけるのではなく、あくまで僕自身の意志を引き出すようなスタンスでいてくれました。それがすごく話しやすかったし、自分の意見も言いやすかったですね。そういう意味でも、阿部さんは僕を“監督になっていく”というプロセスへと導いてくれた人です。現場中、ずっと階段を一段一段上らせてくれているような感覚がありました。
また、野原というキャラクターを描くにあたって、最初に悩んだのが「彼を感情豊かな人間にするか、それともAIのような無機質な存在として描くか」という点でした。もし彼を感情の起伏が激しい人物にしてしまうと、物語全体のバランスが崩れてしまう気がしたんです。
結果的には、野原を「まるでコンピューターのような男」として描くことにしました。彼はハッカーやポーカープレーヤーに共通するただ無感情ではなく、内面に感情を持ちながらも、それを外には出さずに処理できる才能を持つ人間像として表現しました。
菜々緒さんは、現場では本当に周囲のスタッフと気さくにコミュニケーションを取っていて、すごく朗らかな雰囲気を作ってくれました。一方で、僕自身は現場であまり雑談をしないタイプなので、菜々緒さんとは必要なことをじっくり言葉を交わす、という距離感でした。
でも、杏子というキャラクターについては、菜々緒さんからさまざまな意見や提案をいただきました。「このセリフ、杏子なら言わないんじゃないですか?」「ここはちょっと杏子っぽくないかもしれない」といった具合に、細かいニュアンスまで丁寧に向き合ってくださって。野原との関係性についても、同様に深く掘り下げて考えてくれていました。
今回の杏子という役柄は、菜々緒さんにとってもこれまでにない新しい挑戦だったと思います。これまでは、華やかで強く輝く女性の役が多かった印象がありますが、今回はそれとはまったく違う、静かで内面に力を秘めたキャラクター。だからこそ、ご本人も楽しみながら演じていたように見えました。「いかに“自分”に見せないか」という意識で、メイクも含めてかなり繊細に作り込まれていて、白髪もあえてそのままにしていたほど。むしろ、その静けさが杏子という人物の品格として映っていました。
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