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狼煙を上げた「SUPER SAPIENSS」が見据える先とは?【「THE KILLER GOLDFISH」インタビュー】

2025年5月1日 11:00

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公開初日の5月2日は下北沢駅前で堤幸彦監督がチラシ配布敢行?
公開初日の5月2日は下北沢駅前で堤幸彦監督がチラシ配布敢行?

堤幸彦監督のユキヒコツツミ名義による新作映画「THE KILLER GOLDFISH」が、5月2日にいよいよ日本での封切りを迎えようとしている。7つの海外映画祭をめぐってきた今作は、各国で「クレイジーだ!」と熱狂的な支持を得てきた意欲作。メガホンをとった堤監督、森谷雄プロデューサー、主演の岡エリカ、共演の髙橋佳成が取材に応じた。

今作は堤、本広克行佐藤祐市という日本を代表する映画監督とプロデューサーの森谷が立ち上げ、Web3(トークンエコノミー・NFTなど)を活用して活動資金を調達し、2022年1月から活動するクリエイティブコミュニティ「SUPER SAPIENSS(通称スパサピ)」の長編第1弾作品。


画像2(C)SUPERSAPIENSS
【「THE KILLER GOLDFISH」作品概要】
ネアンデルタール人によるホモサピエンスへの復讐を題材にした完全オリジナルストーリーシリーズ。『SUPER SAPIENSS』シリーズ初のウェブトゥーン&映画化となる本作は、監督・ユキヒコツツミの原案を萱野孝幸がオリジナル脚本化した。公安特設課超常事件想定班、通称「マル超」の女性捜査官・環栄李花は、金魚による奇妙な殺人事件を捜査する内に、人類史を発端とする壮大な復讐劇に巻き込まれていく。

■海外映画祭での「待ってました!」的な上々の反応に手応え
――「金魚による連続殺人事件」×「ネアンデルタール人の復讐」×「転生」という壮大なテーマですが、海外の映画祭での観客の反応はいかがでしたか?

堤:上々でしたね。僕はロンドンとポルトに行きましたが、ある独特の領域界隈の方々からは「待ってました!」とばかりに、めちゃくちゃ刺さっていましたね。それ以外の方々は「なんだこれは?」と予想以上に驚いておられました。いずれにしても、エッジの利いたものが好きな方からの反応は相当良かったです。

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岡:日本特有のギャグなどが結構盛り込まれていたので、英語や他の言語に変換されたときに伝わるのかな? という懸念があったのですが、ロンドンでもポルトでも思っていた以上に良いリアクションをいただけて安心しました。

堤:予想外だったのは、金魚を兵器として使うという話は物語の入口であって、受けを狙った訳ではなく、色々な意味合いを込めて作ったんです。ところが、それがバカ受けでして、ちょっと笑うの早いよね? という(笑)。

森谷:どの映画祭の観客の皆さんも、タイトルを言いながら半笑いしているんですよ(笑)。「殺人金魚だって?」みたいな感じで。本編を観ながらも、また「金魚が殺人ってマジかよ…」みたいな感じで笑っているんです(笑)。

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堤:「アタック・オブ・ザ・キラートマト」みたいなテイストを狙っているんだろう? あざといな、日本人は……と思われたのかもしれませんが、実はちょっと根深いテーマが潜んでいるんですよ。

森谷雄プロデューサーの言葉の重み「今回特別に苦労しているかも」
――森谷さんは全体を俯瞰して見るプロデューサーという立場で、苦労もあったのでは?

森谷:プロジェクト立ち上げから、あっという間の3年でした。堤さんと長編でご一緒するのは初めてでしたから、堤さんのオリジナル作品を形にしていくという作業はやりがいがありました。僕ひとりではこういう作品をつくらないと思うので、スパサピの打ち出しとしては、新鮮で意味のあることだったと思います。

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全ての作品で苦労はあるのですが、今回特別に苦労はしているかもしれません(笑)。去年、カンヌ国際映画祭へひとりで行ったのも、持参した資料を1日10人に直接渡すと決めて行動しました。海外の映画祭プログラマーに直接資料を渡し、自分の言葉で説明してから何かが回ってきて7カ所から呼んでいただくことに繋がった。苦労は買ってでもしろ、ですね。

堤:理想論だけでは3年続けることはできません。森谷さんが支えてくれて、さらに多くの支援者の方々もいてくれた。僕らが日本映画に対して、若干のアゲインストな風を吹かせるという意味では、小さいけれど第1歩になったかなと思います。

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――キャストのふたりは、オーディションで一番印象に残ったことは何ですか?

岡:コロナ禍でしたから、オンラインでの参加になりました。わたしは生まれて初めてお芝居のオーディションだったのですが、オンラインということでどういう感じなのか全く想像がつかなかったんです。台本をいただいて好きなキャラクター、好きな部分をやっていいということだったので、栄李花のパートを選びました。堤監督が相手役をしてくださったのには衝撃を受けましたし、すごく緊張しました。

堤:自分ではない誰かが相手役をやっているのを見ると、イラっとするんですよ(笑)。相手役のマインドは、そこにないだろう! と思ったり。自分でやった方が早いし、楽しかったですよ。

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髙橋:オンラインの待合室で緊張しながら待っていたわけですが、自宅の通信環境は大丈夫か? と不安になったり(笑)。僕も、まさか堤さんが相手役をしてくださるとは思っていなかったので、衝撃を受けました。僕も自分が演じることになる雪根をオーディションでもやらせていただいたので、役をいただけることになったと聞いたときは舞い上がりました。

■オンラインで開催されたオーディションの内幕は?
――堤監督と森谷さんは、どこにふたりの可能性を見出しましたか?

堤:髙橋くんは過去作も観ていて知っていたのですが、善良で巻き込まれ型みたいな役が多かったんです。今回はもうちょっと芯の強さ、目力の強さが欲しかったのですが、そこはオンライン上でも伝わってきたので、いけると思いました。ちなみに、ちょっと対抗馬が少なかったというのもあるかもしれません(笑)。

画像8(C)SUPERSAPIENSS

岡さんは正直に言うと、書類の段階から半分くらい決めていたんです。なんとなく分かるんですよ。どういう方を連れてくれば、この世界線にハマってくれるかというのが。実際にオンラインでお会いして、芝居の経験ありなしではないところに価値がある。むしろ既視感がない方がいい。そういう意味でもバッチリでしたね。

森谷:岡さんに関しては、全員のオーディションが終わったあと、堤さんが「この人なんじゃないかって思うんです」と話しにきてくれたんです。僕も感覚的に「そうかもしれないですね」と答えて、すっと決まっていきましたね。プロデューサーとしては、オーディションって責任があるんです。その人がライフチェンジングしていくという瞬間になるわけですから。そういうものに期待を持たせてくれる存在だったのかもしれません。髙橋さんは僕も別の作品で観ていたので、彼なら大丈夫ですねって感じでした。ふたりとも、そういった意味ではスピーディに決まりましたね。

■当初は俳優業への確固たる決意がなかった岡エリカ
――キャスティングについての裏話が聞けましたが、おふたりはご存じでした?

岡:いえ、ほぼ初めて聞きました(笑)。オーディションに受かった当初は、役者の道に進もう! という確固たる決意とかなかったんです。面白そうだな、やってみたいな……という軽い気持ちで受けたのですが、監督もプロデューサーも有名な方で、他の俳優さんたちは皆さんキャリアをお持ちだったので、すごいプレッシャーでした。ただ、短編の「SUPER SAPIENSS The Beginning」の撮影でいざカメラの前に立ってお芝居をした瞬間に、わたしはこの道でいきたい! という強い覚悟ができました。

画像9(C)SUPERSAPIENSS

髙橋:僕は堤さん、森谷さんがおっしゃったように映画では弱々しい役をやることが多かったので、雪根みたいにメンタルが強い刑事を演じることは初めてでした。やれるのか不安はずっと付きまとっていましたが、そのたびに森谷さんが『大丈夫だ、雪根だった』とおっしゃってくださり、徐々に僕の中で自信に繋がっていきました。

■下北沢のみでの公開という興行形態に込めた思い
――いよいよ5月2日から東京・下北沢の「シモキタ-エキマエ-シネマ K2」で封切りとなります。シネコンではなく、あえて同館のみでの公開という興行形態に注目が集まりそうです。
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堤:非常に良い試みだと思います。僕らのあるべき姿は、既存の配給会社に対して一石を投じることでしたから。そういう意味で「シモキタ」は素晴らしい劇場ですし、狼煙をあげるというか、ゲリラ的な意味合いでも街のポジションがとても良い。我々は商品を作っているのではない、カルチャーを作りたいんだという意志表示にもなります。ですから、わたしは駅前で率先してビラを配ります。無論、北沢警察署の許可をいただいたうえで、合法的にやらせていただきます。

森谷:この作品を、シネコンのシステムに投げ込むということは絶対にしたくないと思ったんです。1館としっかりお付き合いし、どこまで走れるのかというのをやりたかった。気づいたら2週間で興行が終わってしまうインディペンデントの作品が、今も沢山あります。サポーターの“魂”も入っている作品ですから、簡単に終わらせたくない。「シモキタ」に集まれば“共犯者”に会える、一緒に映画の話ができる、そういう場所になればいいなと思いました。

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代表の大高健志さんにいきなり会いに行って、1年間くらいのスパンで上映してくれませんか? って。最初は頭がおかしいと思われたかもしれません(笑)。ただ、そのうち大高さんもニヤニヤされ始めて、面白いですねって乗ってくれました。昔は尖ったミニシアターがいっぱいあったのに、シネコン時代になり、コロナ禍を経て閉館を余儀なくされている現状を幾度となく目の当たりにしてきました。僕らはミニシアターにいっぱい栄養をもらっていたと思うんです。この映画も、そういう空気が流れる劇場で上映したいと考えていたので、「シモキタ」が快諾してくれて心から嬉しいんです。皆さん、下北沢でお待ちしております。

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