<インド映画界の至宝>サタジット・レイの特集上映7月開催 「チャルラータ」「ビッグ・シティ」&日本劇場初公開作含む7作品
2025年4月18日 12:00

今年監督デビュー70周年を迎える、サタジット・レイ監督の特集上映「サタジット・レイ レトロスペクティブ 2025」が、7月 Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下で開催される。
1992年にはアカデミー賞名誉賞も受賞し、黒澤明、マーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、ウェス・アンダーソンら世界中の映画監督たちが敬愛してやまないインド映画界の至宝にして、映画界の巨人サタジット・レイ。

本特集上映では、ともにベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞し岩波ホールで1970年代に公開された代表作「チャルラータ」「ビッグ・シティ」と、今回が日本劇場初公開となる5作の計7作品が、すべてデジタルリマスター版の美しい映像でスクリーンに蘇る。

ラインナップは、没落貴族の衰退と芸術への執着を描いた心理ドラマで、レイ監督の芸術性と映像美が際立つ傑作「音楽サロン」(日本劇場初公開)、急速に近代化するインド社会の中で、女性の自立と家族の変化を描いた社会派ドラマ「ビッグ・シティ」、ラビンドラナート・タゴールの短編小説「The Broken Nest」を原作とし、19世紀末のベンガル地方を舞台に、孤独な妻と彼女の心の旅路を描く、監督自身が自身の最高傑作として挙げる「チャルラータ」。

そして、伝統と近代化の岐路に立つインド社会に対するレイ監督の鋭い観察が投影された「臆病者」(日本劇場初公開)、宗教的偽善や盲目的な信仰を鋭く風刺したコメディ映画で、当時のインド社会の宗教観や人々の心理を見事に描いた「聖者」(日本劇場初公開)、成功してもなお自信を持てない映画スターを軸に、ベンガル映画業界に対する批判と洞察を示し、映画業界の問題を巧みに批判した「主人公」(日本劇場初公開)。

さらに、サタジット・レイが執筆した児童書「探偵フェルダーシリーズ」を元にした探偵映画の傑作で、エンターテイメント性に富んだテンポのよい冒険コメディ「エレファント・ゴッド」(日本劇場初公開)も上映。

「ビッグ・シティ」「チャルラータ」「臆病者」「聖者」では作曲も担当し、「エレファント・ゴッド」では監督・作曲のほか、原作も手がけているレイ。映画監督だけではなく、文学者、作曲家、カリグラファー、イラストレーターとさまざまな顔を持つサタジット・レイに迫る。世界的映画監督でありながら、その全貌が明らかにされているとは言い難いサタジット・レイの偉業と魅力を発見する、またとないチャンスとなる。

「音楽サロン デジタルリマスター」1958/インド/100分 「ビッグ・シティ デジタルリマスター」1963/インド/136分
「チャルラータ デジタルリマスター」1964/インド/119分 「臆病者 デジタルリマスター」1965/インド/70分
「聖者 デジタルリマスター」1965/インド/67分 「主人公 デジタルリマスター」1966/インド/117分
「エレファント・ゴッド デジタルリマスター」1979/インド/122分
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