木村ナイマ監督の初長編「天使たち」上映決定、新ビジュアルと特報を公開
2025年3月26日 20:00

期待の若手監督・木村ナイマが、自らの経験を元に新宿・歌舞伎町のガールズバーに生きる少女たちを描いた初長編映画「天使たち」の劇場公開が決定。テアトル新宿で5月28日から30日の3日間、テアトル梅田で6月21日・22日の2日間限定上映される。公開にあわせて新ビジュアルと特報映像(予告編)が公開された。
「天使たち」は、監督・脚本・編集を手掛けた木村ナイマが上智大学在学時に同世代キャスト、スタッフと制作した初長編作品。主人公のなるとマリアを龍村仁美と河野聖香が演じ、今田竜人、本田カズ、石井里乃、椎名美羽、芦原健介、目黒貴之、もともとこらが共演した。クラウドファウンディングを実施し、170人もの支援を元に制作され、第18回田辺・弁慶映画祭で映画.com賞を受賞。5月9日からテアトル新宿で開催される「田辺・弁慶セレクション2025」にて上映される。

木村監督は「新宿で生まれた映画を、新宿で上映できることの喜びを噛み締めながら今日まで準備してきました。この作品は私にとって2本目の映画で、初めての長編作品になります。上京して、大学2年生の時に始めたガールズバーのバイトで見た世界観を映画で残したいと思ったのがこの作品の始まりでした」と作品制作の動機を語る。
また「まだ何もなかった19の自分は本当に無力でした。コンプレックスでがんじがらめの自分、自分なんて結局のところ性と若さにしか価値がないから、望むものを手に入れるためには魂を差し出すしかない、性を換金することが唯一の方法である、と本気で思っていました。誰かに愛されることを求めて自分を押し殺して生きていくうちに、求められる形にはまろうとするうちに、自分がわからなくなりました。そして、この東京の夜にはそんな女の子、男の子たちがシャンパンの泡のように生まれては消えている」と述べ、「インターネットに情報が溢れ、女の子たちの間では整形と不幸が流行して、このままではだめだってみんなどこかではわかっているけど、無力感に苛まれている。私は、その子たちとリンクしたくて、いつか絶対にこの感情を作品にすると決めました」という。
さらに「私は運が良く、大学に行って学ぶことができ、言葉とカメラを手にしました。そして、何よりも幸運なことに、同い年の荒尾奈那プロデューサーをはじめとする同じ意志を持つ仲間たちに出会うことができました。私だけじゃここまで来れなかった、映画を作る過程で何度も死んだけど、何度も何度も救われました。そんなふうに作ったこの映画が、より多くの女の子や、同じ気持ちを抱えたことのある人たちに届いて、繋がれたらいいなって、思います。もう大丈夫だよ。是非映画館で、この瞬間を目撃してほしいです」と述べている。

なる役を演じた龍村は「本当は一人で生きていくことなんて出来ない。どうしようもなく孤独でも、息をするのも辛くても、少しでも明日の光が美しく見える瞬間を探している。初めて完成した『天使たち』を観た時、そうやって自分の劣等感も傷も、死にたさも、まるごと抱きしめられている。そんな気がしました。どうしたって、あなたを一人にしたくないと思いました。映画が終わった後、私もそこにいます。少しでもあなたの傷を、一緒に癒せたら嬉しいです」とコメント。

マリア役を演じた河野は「私は、絶望の中で育った者の救いへの執着を知っている。自分の愚かさを自分ではどうにも出来ない幼さを知っている。本当に救いが必要な人は、人が救いたいと思うような形態をしていないことも知っている。きっと誰もが天使と呼ぶに相応しい純粋さを持って生まれて来たのだと思う。だが自分の背丈や年齢よりも大きな何かが、いとも簡単に翼をもいでいく。どこまでいっても自責はつきまとう。『天使たち』は、その惨めさから解放してくれる。そんな映画だと思う」とコメントを寄せている。
上映期間中は全日上映後にトークショー、もしくはイベントを実施する予定。前売り券が劇場窓口にて販売中。
(C)「天使たち」製作委員会
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