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塚原あゆ子監督の“過去作”に出演するとしたら? ディーン・フジオカは「アンナチュラル」、岡田将生は「MIU404」と「最愛」で心が揺れる

2025年3月17日 09:00

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香港の観客と交流
香港の観客と交流

アジア全域版アカデミー賞「第18回アジア・フィルム・アワード」(以下AFA)の関連イベントとして、映画「ラストマイル」が3月16日、PREMIERE ELEMENTSで上映され、岡田将生(梨本孔役/AFAユース・アンバサダー)、ディーン・フジオカ(五十嵐道元役/AFAアンバサダー)、塚原あゆ子監督がQ&Aに登壇した。

本作は、テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるのだが……。

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香港の映画ファンたちから「面白かった!」「素晴らしい!」と日本語で感想を投げかけられ、満面の笑みを浮かべた3人。まずは「“シェアード・ユニバース”を構築した際に重視したこと、そしてどのようなメッセージを伝えたかったのか」という質問が投げかけられた。

塚原監督「“シェアード・ユニバース”は『アンナチュラル』『MIU404』を作っている時には考えておらず、この映画をたくさんの人に見てもらうためにも、私たちが古くから付き合っている俳優チームに声をかけて実現しました。(脚本は)たくさんの人に楽しんでもらうために良い意味でキャラをカテゴライズしています。元気な人、クールな人等々“わかりやすさ”を心掛けていました」
ディーン・フジオカ
ディーン・フジオカ

フジオカが野心的であり、英語のセリフもある五十嵐道元役について「僕が理解している範囲で、英語のセリフの存在は、2つ以上の社会において責任を背負っているということ。だからこそ、その狭間での葛藤に適しているのかなと思いました」と語ると、塚原監督は「仰る通りだと思います」とコメント。やがて「エレナは、大衆の利益と会社としての立場の間で葛藤するという役どころ。何故このようなテーマを設定したのでしょうか?」という質問に応じた。

塚原監督「物流という世界は、私たちが“What do you want?”という言葉を受けて、購入ボタンを押すところから始まっています。すべての人がストレスをかける側にも、かけられる側にもなる。その2つの意味合いをエレナに持たせたと解釈して、私は撮っていました」
岡田将生
岡田将生

岡田は、梨本孔の人物像の作り方を、塚原監督の発言を引用して説明した。

岡田「監督も仰っているように、物流は僕たちの日常に潜んでいます。野木さんの脚本を読んだことで、物流に対するイメージが180度変わったんです。それは孔を演じるうえでプラスに働きました。そして、実際に物流の倉庫で撮影をさせていただき、そこで得たものを撮影時に出していきました」
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続けて、フジオカも役作りについて、こう補足した。

フジオカ「(意識したのは)パーツになること。社会、企業の一部分になり、それが全体にとっても優秀な部品であることを考えていました。そして“そうなってしまう”悲しさや虚無感を表現するためにも、あまり表に感情を出さない方が良いのかなと思っていました」
塚原あゆ子監督
塚原あゆ子監督

観客からは“深い質問”が相次いだ。たとえば「もうひとつの爆弾の意味は? そして、ラストシーンは悲観的にとらえていたのか?そこに資本主義、社会主義についての意見が含まれているのか?」というもの。

塚原監督「いつでも私たちは“What do you want?”に誘われ、ボタンを押し、無自覚に誰かの仕事を動かしている。それを含めた形の爆弾――まだこの世界が崩れていくスタートである、これで終わりではない、エンディングはあなたたちに託されているという意味で、“爆弾はまだある”ということになると、私は脚本を読んで理解していました。ラストシーンをルーズに引いていっているのは、自分以外の“顔”が見えなくなるということを表現したいと思ったんです。誰かが運んでいるのではなく、自分の父親が運んでくれているのであれば、もっと親身に、夜にお願いをすることなんてしないはず。“当たり前”になりすぎた時に、“顔”が見えなくなるという表現になると思い、ラストを撮っています。悲観的といえば悲観的ですが、社会的なものというよりは、もっと“自分事”の意味合いで撮りました」
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話題は“思い出深いシーン”について。フジオカは、最後に五十嵐道元が登場する場面について言及した。

フジオカ「あの日はとても長い時間をかけてドライ(カメラを使用せずに行っていくリハーサル)をしていました。現場で技術スタッフが暴動を起こさないかなと思うほど、監督が丁寧に演出をつけていて。話を深めていったという記憶があります。そこから生まれていったセリフではないジェスチャー……こういう言語的ではない締めくくり方があるんだなと。それを監督と探っていったプロセスがすごく楽しかったです」
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岡田は「僕も“ロッカーを見つめているシーン”が印象的だと言おうと思っていたんですが……」と前置きして、こう語り始めた。

岡田「自分が俳優を始めてからずっと思い続けていることがあります。それはキャラクターの登場シーンが一番緊張するということ。今回の孔は、なかなか一言で言い表すことができない人間。とても無気力そうに見えるんですが、冷めきってはいない。この映画における孔の登場シーンで、それを見せないといけませんでした。ですから、そこが印象的だったシーンかなと思います」
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またこんなユニークな質問も投げかけられた。それは「もし過去の“塚原あゆ子作品”に出演するチャンスがあるとしたら、どの作品を選びますか?」というもの。

フジオカは「『アンナチュラル』ですね。石原さとみさんの役をやれたらいいな」と回答すると、場内は大盛り上がり。一方、岡田は「塚原監督の作品、全部が大ファンなんですが――『MIU404』かな。『MIU404』……出たい」と回答していたものの、その後も迷いは生じていたようで「いや『最愛』……やっぱり『最愛』かな……」と天秤にかけていた。
Q&A終了後にファンが殺到
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ファンサービスに応じたディーン・フジオカ&岡田将生
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