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「室町無頼」迫力の一揆、長尾謙杜の圧巻の1カットアクションを実現したVFX技術の裏側

2025年1月31日 17:00

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「室町無頼」は公開中
「室町無頼」は公開中
(C)2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

大泉洋が主演を務める「室町無頼」(公開中)のVFXメイキング映像(https://youtu.be/mZ3QX4AxVGw)が披露された。大迫力の一揆、作りこまれた街並み、圧巻の1カットアクションを実現した渾身のVFX技術の裏側を収めている。

日本の歴史上で初めて武士階級として一揆を起こした室町時代の人物・蓮田兵衛(はすだ・ひょうえ/大泉)の知られざる戦国前夜の戦いをドラマチックに描く。

画像2(C)2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

メイキング映像は、SNSでも大きな話題となっている室町時代の作りこまれた世界観や、一揆の迫力がVFX技術を通してどのように作られたのか、そして長尾謙杜演じる棒術の達人・才蔵の圧巻の1カットアクションがどのように生まれたのかを収めている。

一揆の迫力は本物の松明を使用したり、実際に人を集めてなるべくリアルで撮影しつつも、VFXでその迫力を増すように補完。現場の迫力を増しつつ、違和感のない映像を作りあげた。1カットアクションは、まずグリーンバックでの芝居をデジタルデータでキャプチャし、撮影方法を検証した。美術チームが必要な足場を制作したり、逆に不要な部分を削ったりなどして調整。アクションチームはシミュレーションを元に殺陣を作り上げ、キャストは毎日のように練習と、カメラテストをした後に本番に臨むという、VFX技術をもとにまさに現場が一丸となって作り上げた。

画像3(C)2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

VFXスーパーバイザーの野口光一は「VFXに丸投げではなく、各チームと相談ができる現場で設計していったことで、世界観がうまくいった」と語っている。また、300人ものエキストラが集う二条大通りの戦いのシーンは当初、時間や天候の制約がないスタジオの中での撮影が計画されていたが、ハリウッドとは異なり高さがあまりない日本のスタジオでは、照明が近くなることで自然光を表現することが不可能ということで、オープンセットで実施することになったという。ちょうど太秦の映画村の建て替えのため更地になる予定の場所があったことで実現した、奇跡のタイミングでもあった。

画像4(C)2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025『室町無頼』製作委員会

また、本作の重要な要素である「用心棒」(1961)や「マッドマックス」(1979)のような荒廃した世界観については、主演の大泉が「ジェットファンの音でセリフが聞こえない」というエピソードを各所で披露している通り、背景で常に煙があがっていたり、木が揺れていたりするためCG合成には特段の苦労があった。しかし、野口は入江監督の思い描く世界観を作り上げるため「前面にどうだ!というエフェクトもあるが、本作ではバックグラウンドのVFX」を心掛けていたという。

本作のVFXは神央薬品、NHKアート、白組、VOXELなど、多くのVFX制作会社が携わり生み出されている。東映京都撮影所の職人たちの伝統と、VFX技術が融合したことで、唯一無二の世界観が完成した。

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