浅野忠信、GG賞の受賞スピーチは「即興」 日本人初の快挙で「よく頑張ったな」【「SHOGUN 将軍」凱旋記者会見】
2025年1月13日 18:00
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ディズニー傘下のFXが製作した「SHOGUN 将軍」(ディズニープラスで全話独占配信中)に出演し、第82回ゴールデングローブ賞で助演男優賞(テレビ部門ドラマシリーズ)に輝いた浅野忠信が1月13日、都内で凱旋記者会見を行い、トロフィーを高々と掲げながら「とてもうれしいです。いままでにないくらいうれしくて、いまでも喜びが続いています」と喜びを爆発させた。
関ケ原の戦い前夜の日本を舞台に、徳川家康や石田三成ら歴史上の人物にインスパイアされた、天下獲りに向けた陰謀と策略の“謀り事”を壮大なスケールで紡ぎ出す戦国スペクタクル。第82回ゴールデングローブ賞では、作品賞をはじめ、主演・プロデュースを務めた真田広之が主演男優賞、アンナ・サワイが主演女優賞、そして浅野が助演男優賞を受賞し、4部門に輝いた。
日本人初の栄冠を勝ち取った浅野だが、先だって発表された第76回エミー賞では惜しくも受賞を逃しており「それがとても悔しかった。うちの妻(中田クルミ)に聞いてもらえばわかるが、ずっと不貞腐れていて、毎日文句を言っていた」と述懐。「時間が経って、このままではいけないなと。ゴールデングローブに行く直前までモメていたんですけど(笑)、別作品の撮影の合間で行けることになり、これは『行け』ってことだなと」と、授賞式参加を決意した経緯を語った。
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「正直ビクビクしていた」と明かす一方で、「救いは、同じ部門でノミネートされたハリソン・フォードさん」だったと振り返る。「世代ですから、同じ場所に名前が並んでいるだけで、それでいいんだと。そうしたら、僕の名前が出たんで『えっ、すみません』という気持ちで。もちろん、そんなこと言ったら失礼ですから」と、名俳優への敬意を示した。また、「真田さんからは『ほら、来て良かっただろ』って。僕の性格を一番分かっていらっしゃるから」と話していた。
授賞式での披露した「みなさん、私のことを知らないかもしれませんが、私は日本の俳優です。私の名前は浅野忠信です」という熱っぽい受賞スピーチも大きな話題を呼んだ。実際には、「ちゃんとした英語の丁寧なスピーチを考えていた」そうで、「でも、名前が呼ばれた瞬間に、頭が真っ白になって(笑)。自分はミュージシャンもやっているので、これはバンドのライブだと思い、即興でしゃべるしかないなと思った」と真相を告白。「うまくいきました!」と安どの表情を見せていた。
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今回の快挙が、自身にとってどんな意味を持つか問われると、浅野は「人前で言うことではないですけど、よく頑張ったなと思った」と回答。「英語での演技に限界も感じていた」といい、「勝ち目があるなら、日本語の芝居をアメリカの資本でやること。『SHOGUN 将軍』は、まさにそういうことだった」としみじみ語る。
そして、「(海外進出し)認めてくれる人もいるが、ある場所には全然届いていないんじゃないかとも。でも、もう届く届かないは、考えなくていいのかなって。大きな賞をいただけたことで、怖がらずに、よりやりたいこと、信じたことを貫いていきたい」と決意を新たに。「これは日本で映画やドラマを作る人たちに問いかけることでもある」と語った。
記者会見では浅野の受賞を祝し、真田から以下の祝福メッセージが紹介された。
「忠信君、受賞おめでとう! 10代の貴方との初共演から、何度も現場を共にして来た共演者として、 本当に嬉しく感無量です。そして『SHOGUN 将軍』では素晴らしい、 貴方にしか出来ない“藪重”をありがとう。緻密な計算とリアルな瞬発力で、作品に深みと普遍性を与えてくれました。また次回、どんな役で対峙出来るのか、今から楽しみで待ちきれません。本当におめでとう!」
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このメッセージに、浅野は「真田さんからこの言葉をいただけるのは大きい」と感激しきり。初共演した「眠らない街・新宿鮫」(1993)を振り返り、「本当に誰も僕のことを知らない当時でさえ、リハーサルの段階で僕の話に耳を傾けてくれて、いろいろチャレンジさせていただき、アクションも教わった」と改めて感謝の言葉。その後、「47RONIN」(2013)で再共演し「とても良い作品だったが、悔しい思いもした」と明かし、「ですから『SHOGUN 将軍』では、もう1回徹底的にやってやろうと思った」と、並々ならぬ決意だったことを明かした。
そんな「SHOGUN 将軍」が大きな成功を収めた理由は、「真田さんという強い核があったからこそ」と断言。「コロナもあったし、大変な現場でしたが、その現場が最後には、(作品という)形を生むまでになった。真田さんがいなければ、大変なだけの現場だったはず。ぜひ別の作品でも共演したいです。また、迷惑をかけてしまいそうですが(笑)」と最敬礼だった。
浅野が演じた樫木藪重は、主人公・虎永(真田)の家臣だが、忠誠心はなく、出世や保身のためなら、裏切りを繰り返す悪名高いキャラクターだ。これまでも数多く悪役を演じてきた浅野は、「藪重が面白いのは、自分を悪だと思っていないところ。自分は正しくて、愛されていると思っているんです。動物的で素直に生きている。縛られることがないから楽しいし、演じやすい」と話していた。
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この日の記者会見には、虎永に長年仕える忠実な腹心・戸田広松役の西岡德馬、藪重に仕える若き知将・樫木央海を演じた金井浩人がサプライズで登場し、浅野は大喜びだ。西岡は、浅野から受け取ったトロフォーを手に「重いね~!」と驚いた表情。金井は「僕にとっても、とてつもなく大きな作品で、浅野さんとご一緒できたことは、かけがえのない宝物。感謝してもしきれないし、これからも精進し、作品でご一緒できる日を祈っている」と誓っていた。
記者会見が“成人の日”に行われたことにちなんで、最後に新成人へのメッセージを求められた浅野は「当時の僕には、なんにもなかったし、何もなくて、それでいいはず。大人は夢を持ちなさいとか言うけれど、何もなくて大丈夫。それで十分楽しく、幸せだという、そんな自分がいれば大丈夫」とエールを送った。
「僕でもここまで行けたのだから、皆さんも行けると思います。僕自身、難しいことをやったつもりはないし、やり方や環境が変わるだけで、違う世界が見られることも」(浅野)。
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