「バーベンハイマー」超えなるか? 米映画興行界が「グリックド」に期待
2024年11月23日 18:00

昨年夏、ファッションドールを題材にした映画「バービー」と、核開発の歴史を描いた重厚な「オッペンハイマー」という、まったく異なるジャンルの2作品が米国で同時公開された。この意外な組み合わせは、SNSで「バーベンハイマー」と呼ばれ、多くの観客が両作品を立て続けに鑑賞。対照的な2作品の魅力が相乗効果を生み、世界的な社会現象へと発展した経緯がある。
その「バーベンハイマー」現象の再来を期待させる、新たな映画の組み合わせが話題を呼んでいる。今回注目を集めているのは、11月22日に全米で同時公開される「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」と「ウィキッド ふたりの魔女」だ。SNS上では、両作品を掛け合わせた「グリックド(Glicked)」という造語が生まれ、新たなムーブメントの予感に期待が高まっている。
両作品は「バーベンハイマー」さながらの対照的な魅力を持つ。「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」は、24年ぶりの続編として巨匠リドリー・スコットが再び監督を務める壮大な歴史アクション大作だ。アカデミー賞ノミネート俳優のポール・メスカルが、前作の主人公マキシマスの息子ルシアスを演じ、デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカルらハリウッドの実力派が共演している。
一方の「ウィキッド ふたりの魔女」は、不朽の名作「オズの魔法使い」の前日談として、「悪い魔女」となるエルファバと「善い魔女」となるグリンダの出会いと友情を描く華やかなミュージカル作品。2003年のブロードウェイ初演以来、世界中で1億人以上を動員してきた伝説的舞台の映画化だ。人気歌手のアリアナ・グランデと、実力派のシンシア・エリボが主演を務める。
興行収入の予測では、北米初週で「ウィキッド ふたりの魔女」が1億ドル、「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」が6500万ドルと見込まれ、合計1億6500万ドルの大台に達する見通しとなっている。米国の劇場チェーンでは、ローマ兵の衣装を着たスタッフがチケットもぎりを担当したり、「オズの魔法使い」の世界観を再現した撮影スポットを設置したりと、両作品の世界観を楽しめる仕掛けも用意している。
映画業界は新型コロナウイルスが収束した今も観客動員数の回復に苦心しており、現状は19年比で27.2%減という厳しい状況が続いている。複数の注目作品の同時期公開は、映画産業全体にとって追い風になることが期待されている。
なお、日本では「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」は公開中。「ウィキッド ふたりの魔女」は2025年春の公開を予定している。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠
【大好きなやつでした】不覚にも“秒”で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

すごすぎて言葉にならない映画
【社会現象「パラサイト 半地下の家族」の次はこれ】“超痛快逆襲エンタメ”でアドレナリン全開
提供:ワーナー・ブラザース映画

映画を安く観たい人、絶対にチェックして!
【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

聞かせてくれ、「ガンニバル」の感想を――
【感想投稿で豪華賞品が当たる】ちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)