死刑囚へのプロポーズはありえる? 「夏目アラタの結婚」柳楽優弥、黒島結菜らが見どころを語る
2024年9月3日 07:00
原作は、「医龍 Team Medical Dragon」シリーズの原作などで知られる乃木坂太郎氏の人気漫画。児童相談所職員の主人公・夏目アラタが、連続殺人犯の死刑囚・品川真珠にプロポーズすることから始まる“獄中サスペンス”を描く。
映画は「SPEC」シリーズ、「十二人の死にたい子どもたち」などの堤幸彦監督がメガホンをとり、連続殺人事件の遺族から相談を受け、死刑囚に会いに行く元ヤンキーの児童相談所職員・夏目を柳楽、“品川ピエロ”の異名をもつ死刑囚の真珠を黒島がそれぞれ演じた。共演には中川、丸山をはじめ立川志らく、福士誠治、今野浩喜、市村正親、佐藤二朗らが顔を揃えた。
映像は、主人公の夏目と死刑囚・真珠の面会室での駆け引きのシーンからスタート。「ボクが怖くないの?」という真珠の問いに、「(こえーよ……。)」という心の声を押し殺して首を振る夏目の姿が映し出される。
死刑囚に公務員がプロポーズするという衝撃的なシーンから始まる本作について、黒島は「挑戦的な作品だったので、どういう反応があるのかっていうのも楽しみ」と語る。黒島は太ったピエロ姿も自ら演じ、特徴的なガタガタの歯も約5カ月かけて制作したマウスピースをつけて再現するなど、体当たりで撮影に挑んだ。「撮影中はハードな毎日だったのでもうヘトヘトで」と撮影中の記憶もなくなるほどだったが、「改めてみんなで集中して熱量を持って撮った作品だなって思います」と手ごたえを明かした。
黒島が演じる真珠は、面会室でのたった20分の会話の中で周囲の人間を次々と翻弄していく。そんな真珠の魅力について柳楽は、「面会室で発する真珠の言葉が本当なのか嘘なのかを気にすることで、どんどん引き込まれていくんです。撮影中の真珠は一人になることが多く、僕の背中越しで真珠を撮影している時にちょっと伏し目がちな姿を見ると、より引き込まれるな、という感覚がありました」と振り返る。
真珠の無実を信じる弁護士・宮前光一を演じた中川も、「真珠はどれが本当の姿なのか、本心なのかつかみどころのないキャラクター」だと感じたという。「『彼女は繊細なんです』という(宮前の)セリフがあるのですが、彼女のもろさ、本当に壊れてしまいそうな、崩れてしまいそうな部分に宮前はきっと引き込まれているんです」と分析する。
夏目の同僚・桃山香役で映画デビューを飾った丸山は、「何かおしゃべりするにしても深いところまでついてこられる感じがあって、表面上の会話を絶対しないキャラクターだなと。そしてそのキャラクターを演じられる黒島さんに対して、私自身が本当に憎らしさを感じてしまいそうになるくらいだったので、ご自身の役どころを押さえていらっしゃるんだなと思いました」と黒島の演技を絶賛した。
そんな一筋縄ではいかない死刑囚の気を引くためにプロポーズすることになった主人公・夏目を演じた柳楽は、「若いころは割とやんちゃしていて、その後自分のキーになる尊敬できる大人と出会って、真っ当な人に更生していくキャラクターが僕は好きなので、アラタのそういう面をすごく気に入っています」と役への想いを語った。
さらに黒島が「狂気だけで言ったら佐藤二朗さんは、もしかしたら一番かも」と佐藤扮する死刑囚のアイテムコレクター・藤田信吾について言及しているほか、丸山が「“海辺でクンクン”するところ」をオススメのシーンに挙げるなど、本編への期待が膨らむ映像となっている。
「夏目アラタの結婚」は9月6日より全国公開。
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ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
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