「相棒23」10月スタート、初回は過去シーズンの登場人物が意外な姿で登場 水谷豊「非常に感慨深い」
2024年8月28日 05:00
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俳優の水谷豊と寺脇康文がタッグを組む、テレビ朝日系連続ドラマ「相棒 season23」(毎週水曜 午後9時/2クール)が10月からスタートすることが決定した。杉下右京(水谷)×亀山薫(寺脇)の“黄金コンビ”が復活して3シーズン目。“初代相棒”時代を加えると通算10シーズン目となり、大きな節目を迎えた右京×薫コンビが、さらなる高みを目指して新シーズンを駆け抜ける。
今年は警視庁創立150年というアニバーサリーイヤーであり、長らく右京を演じてきた水谷も警視庁の記念サイトに応援メッセージを寄せている。初回スペシャルでは、まさに右京が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂に取りかかるところから幕を開ける。
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明治7年、警視庁を創立したのは、元薩摩藩士・川路利良。彼は内務卿・大久保利通とともに警察機構を作り上げ、初代大警視(現在の警視総監)に就任。しかし、のちに大久保は暗殺という悲劇に見舞われる。
そんな警察黎明期に起きた事件をなぞるかのように、大物政治家が殺害される事件が発生。捜査をはじめた特命係の前に立ちはだかるのは、現代日本で広がる“格差”の現実、そして政界にはびこる権力者たちの野望と陰謀だった。
150年前と現在、社会が変貌を遂げていく中で“正義”もまた変わってしまったのか。今とリンクし新たなテーマを取り入れ歩んできた「相棒」だからこそ成し得る、時代を超えた、壮大かつ衝撃のミステリーが展開していく。
「season23」でも、長年シリーズを支えてきた名キャラクターたちは健在。特命係の廃止を虎視眈々と狙う野心家の警視庁副総監・衣笠藤治(杉本哲太)、駆け引きに長け、“鉄の女”の異名を持つ内閣情報調査室トップ・社美彌子(仲間由紀恵)ら、おなじみの“食えない面々”が入り乱れるように暗躍する。
また、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)や、「暇か?」でおなじみ、薬物銃器対策課・角田六郎課長(山西惇)ら“相棒ワールド”に欠かせない存在たちも、それぞれの持ち味を存分に発揮する。
小料理屋「こてまり」の女将・小出茉梨(森口瑤子)、薫の妻でジャーナリストの美和子(鈴木砂羽)も、ドラマに絶妙なスパイスを加えていく。
さらに、初回スペシャルには、過去シーズンで鮮烈な印象を残した“ある人物”が、意外な姿で登場する。右京によって救われ、生きる意味を見出したはずのその人物が、事件に深く関わってくることに……。
“通算10年目”という節目のシーズンの幕開けに際し、水谷と寺脇が思い返したのは「相棒」の原点にまつわるエピソード。「相棒」は2000年6月、2時間ドラマとして産声を上げ、第1作の撮影中、右京×薫の絶妙な距離感に面白さを感じた水谷が成功を確信。「このドラマ、いけるよ!」と寺脇に手ごたえを伝えた瞬間があったという。
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寺脇は「僕はその言葉がとにかくうれしかったんです。その1本目があってこそ、“今”があるんだなと思うと、非常に感慨深いですね」と当時を振り返り、水谷も「そんなことがありましたね。スペシャルドラマとして誕生してから、こんなにも長く続く作品になったことを考えると…彼との出会いはやはり“運命”だったんでしょうね」と、黄金コンビの歴史に思いを馳せた。
また、常に“時代”を描いてきた「相棒」シリーズについて、水谷は「『相棒』は今の社会を切り取って描くドラマであり、そのスタイルは徹底して貫いていく。そういう矜持を、現場が持ち続けている作品です」と断言するとともに、新シーズンへの期待について「今、誰もが顰蹙(ひんしゅく)を買うことを怖がって萎縮しているような社会になってきた気がするのですが、『相棒』は顰蹙を買うことを恐れずに、これからも挑んでいく…。新シーズンでも、“相棒ワールド”はますます進化していきます」とシリーズのさらなる広がりを力強く宣言した。
水谷、寺脇のコメントは以下の通り。
子どもの頃からそうなのですが、僕はなぜか夏の湿度の高い日でも、あまり不快感を覚えることがないんですよ。先日も「今日はさわやかだね~」とスタッフに話しかけたら、「えっ! 暑いですよ」って驚かれました。僕からすれば歴代の相棒、全員、暑がりで寒がりなので、みんながわがままに思えます(笑)。
おそらく警察官になったときから右京の正義は一貫していて、僕自身もそれを貫いていこうという覚悟を持っています。また、『相棒』全体でいうと、社会的な作品でありながらエンターテインメントでもあるというバランスがうまくとれているのだと思います。視聴者のみなさんが楽しんでくださって、初めて番組は長く続くわけですから…。
『相棒』は今の社会を切り取って描くドラマであり、そのスタイルは徹底して貫いていく。そういう矜持を、現場が持ち続けている作品です。僕らももちろんそれを望んでいますが、プロデューサーのみなさんの姿勢と、脚本家のみなさんの強い思いがあるからこそ実現しているのだと思います。
特別、どういう関係にしようと話し合ったことはありませんし、計算してここまで来たわけでもありません。日々、“自分たちは今、何をすべきなのか”という試行錯誤の連続です。そう考えると、語り合わずともこういう空気を作る2人だった…ということに尽きるのだと思います。
でも、スペシャルドラマとして誕生してからこんなにも長く続く作品になったことを考えると…彼との出会いはやはり“運命”だったんでしょうね。
初回は“警視庁150年”という現実の節目とリンクした物語で、警視庁の成り立ちなども描かれていき、警察官のみなさんの誇りを背負ったような、やりがいのあるストーリーですね。
さらに、初回スペシャルでは過去シーズンの登場人物が再び右京の前に現れますが、僕にとっては非常に感慨深いものがあります。『相棒』でなければ、こんな再会を果たすことはできないと思うので…。
『相棒』にはスタート当初から大きなテーマが2つありました。ひとつは、“テレビを見なくなった大人に楽しんでもらえるドラマにしたい”ということ。そしてもうひとつは、“顰蹙を恐れない”ということ。今、誰もが顰蹙を買うのを怖がって萎縮しているような社会になってきた気がするのですが、『相棒』は顰蹙を買うことを恐れずに、これからも挑んでいく…。新シーズンも、“相棒ワールド”はますます進化していきます。
いや、本当に暑いですね…。現場は全員、参っているのですが、暑さに強い豊さんはひとり涼しい顔で、汗もおかきになりません。「豊さん、暑いっすね」と話しかけると、「え? 今日って暑いの?」と返ってくるので本当に驚きです。豊さんは、“ミスターサマー”ですね(笑)。
先ほど、豊さんと「もう3年目なの?」という会話をしていたのですが、僕も豊さんもついこの間、復帰が決まった感覚のままなんです。だから 10シーズン目といわれてもあまりピンときません。
先日、ポスター撮影で2人で並んだときに「なんだか新鮮だね」と言いあったのですが、これだけ長いこと一緒にやってきたのに、また新鮮だなと感じたぐらい、まさに新鮮が真空パックされているような状態なんですよ。もちろん2人とも年齢は重ねていますが、長く続いても色あせないのは、僕ら作り手側が“今”を大事にすることを続けてきた結果なのかな。シリーズの長さについては視聴者のみなさんが感じてくださればいいことであって、僕らはワンシーンワンカット、1つのセリフにベストを尽くす…その連続しかないと思っています。
“初代相棒”を卒業した『season7』シーズンから14年を経て復帰しましたが、その間に僕自身が一役者としてやってきたことが生かせればいいなと思って帰ってきました。亀山薫としても、サルウィンという異国の生活で得たものが出せればいいなと思いながら演じています。右京さんの内側にもまた、薫が不在の間、3人の相棒と過ごしたことで生じた微妙な変化があるはずなので、それを感じつつ自分の成長を見せられたらいいなという思いで現場にいます。
今でも覚えているのが、連続ドラマになる前、2時間ドラマの第1作目の現場で豊さんがおっしゃった言葉です。第1作では2人が対立しながら捜査が進んでいき、途中で意見が一致する瞬間が訪れるのですが、豊さんが「離れていた2人の“線”をいい距離感で重ねあわせることができたら、このドラマは成功すると思う」って話してくださったんですよね。
その後、撮影も終盤に差しかかったある日、豊さんが「このドラマ、いけるよ!」と手ごたえを伝えてくださって…。僕はその言葉がとにかくうれしかったんです。その1本目があってこそ、“今”があるんだなと思うと、非常に感慨深いですね。
もちろんドラマなのでフィクションではあるのですが、『相棒』は今、リアルに起こっていることだと思いながら見ていただきたいドラマです。
新シーズンは、これまで以上に何が飛び出すかわかりません! 驚きや感動など、いろいろな種類の“相棒ワールド”が見られることと思います。僕らは脚本をいただいてからの“表現”で勝負するわけですが、僕自身、いかに薫として生きられるか、いただいたセリフを“生きた言葉”にできるか、そういう思いを持って撮影に臨んでいきます。
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