「怪盗グルーのミニオン超変身」で日本の映画市場はどのくらい“変身”するのか?【コラム/細野真宏の試写室日記】
2024年7月19日 09:00

映画はコケた、大ヒット、など、経済的な視点からも面白いコンテンツが少なくない。そこで「映画の経済的な意味を考えるコラム」を書く。それがこの日記の核です。
また、クリエイター目線で「さすがだな~」と感心する映画も、毎日見ていれば1~2週間に1本くらいは見つかる。本音で薦めたい作品があれば随時紹介します。
更新がないときは、別分野の仕事で忙しいときなのか、あるいは……?(笑)
今週末2024年7月19日(金)から、大ヒットアニメ「怪盗グルー」シリーズ第4弾となる「怪盗グルーのミニオン超変身」が公開されます。
ここしばらく日本の映画市場は冷え込んでいましたが、やはり先週末から様相が変化してきました。
先週末は「キングダム 大将軍の帰還」の公開によって映画市場は、だいぶ見通しが好転してきたのです。
要は、「見たい!」と思えるようなパワーのある作品が少なすぎただけで、その「ポテンシャルのある作品群」が夏休み映画に集中していた面があると思います。
「キングダム 大将軍の帰還」は、これまでの3作品のような興行収入50億円台から、60億円を余裕で突破し、90億円まで一気に到達しそうな勢いがあります。
そして、今週末から多くの小学校などで夏休み期間になるため、ファミリー層の動向が大きな焦点になります。
まさに、本作「怪盗グルーのミニオン超変身」はファミリー層に向けた最適な作品となるわけです!


そこで、「怪盗グルー」シリーズの状況を確認しておきましょう。
「怪盗グルー」シリーズが上り調子であることが分かると思いますが、そこに以下のスピンオフ「ミニオンズ」シリーズが関わってきます。
つまり、トータルの時間軸として、興収は12億円→25億円→52.1億円→73.1億円→44.4億円のようになっているわけです。
一度は73.1億円まで記録したシリーズですが、直近では44.4億円となっています。

果たして、どのくらいが「怪盗グルー」「ミニオンズ」シリーズのポテンシャルなのでしょうか?
「ミニオンズ フィーバー」(2022年)が興行収入44.4億円であることを踏まえると、興行収入40億円台は必達の目標と言えると思います。
その時点で一般的には十分すぎる成績とも言えます。ただ、50億円台に乗せることができると今後の見通しが良くなります。
さて、「怪盗グルーのミニオン超変身」を見た感想としては、「よくもまあ、これだけ考えたな」と思えるくらい「目まぐるしく展開していく作品」で、単純に面白かったです。
批評家によっては「まとまりがない」といった感想になるのかもしれないですが、そもそも「一発芸」が本シリーズの醍醐味なので、私は楽しめました。

では、字幕版と吹替版について。日本では圧倒的に吹替版での上映が多くなりそうですが、私は字幕版も良かったと思いました。
字幕版は、やはりグルー役としてスティーヴ・カレルが有名ですが、「有名なだけはある」と言える存在感があります。
ただ、吹替版は、画面の上でも日本語バージョンに“超変身”しています。
字幕版では、冒頭のアクションシーンと共に声優陣がカッコイイ文字で紹介されています。吹替版においては、そのシーンが吹替版の声優陣の紹介に“変身”しているのです!

その他にも、細かいところで“日本語化”されているなど、ビジュアル面でもこだわりを感じられる吹替版になっていました。
夏休みの到来で、果たしてファミリー層がどれだけ動くのか――先週末に続き「反転攻勢の2週目」も大いに注目したいと思います!
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